石巻で購入した牡蠣の缶詰
先日、新聞で紹介されたニュースをお知らせします。
石巻の漁業は次第に回復してきていて、季節になるとかつおやその他いろいろな魚の漁獲高などのニュースが流れます。
そんな中で、今回は今までとは一味違ったニュースです。
「ピースボートセンター いしのまき」とは、漁師と共にカキを育てるオーナー制度を展開する石巻市の一般社団法人です。
その「ピースボートセンター」が 牡鹿半島の荻浜で、オーナーを招いて初めての養殖体験を実施したということです。
普通のオーナー制度は、資金を提供し収穫したものを受け取るというものが一般的だと思います。
しかし、今回、オーナーは、体験プログラムの一環として、養殖ロープを購入して種ガキのついたホタテの貝殻をロープに取り付ける作業をした後、船で養殖場に向かい、ロープを養殖棚にくくりつけるなどの体験をしました。
オーナーにはカキの生育状況をメールで知らせ、来年2月中旬にカキを収穫し、発送する予定とのことです。
8月末までオーナーを募集中です。
カキ50個コースが1万4800円
カキ100個コースが2万3800円
連絡先は、 0225(25)5602 とのことです。
今回は、県内の他、東京や山口県などから参加。地元の漁師さんがその地がカキの養殖に適している訳などを話しながら生産過程を説明しました。
参加者の一人は、「漁師さんと顔の見える関係ができ、自分のカキを育てられる。復興にも役立つ」と話していたそうです。
「支援する側とされる側」の枠を越え、双方が漁業再生と地方創成を目指す取り組みとして注目されているとのことでした。
最近、都市と地方の結んだ取り組みの話題を時々耳にします。
都市の子どもたちが泊りがけで、地方の田舎暮らしをしながら1週間ほどをすごす企画などです。
都会の中ではできないような自然豊かな中での体験は、自然に対する気づきを豊富に与えてくれると思います。そして自然のすばらしさと共に怖さや不思議さをも感じさせてくれることと思います。そんな感動体験が子どものうちにこそとても大切だと思うので、とても有意義な企画だなと思っています。
農業地帯は、農業を。そして漁業地帯は漁業を!
石巻は、そんな漁業資源が豊富です。それを生かしていく一つの試みにもなっていると思います。
今回子ども連れの方がいたかどうかは分かりませんが、将来的には家族で参加する人が増えたら素晴らしいと思います。
そういう形での地方再生が進むようであれば、石巻のような地方にとっても都会に住む人たちにとっても良い交流になることと思います。
ついでに、漁業についての最近の話題でとても残念なことがあります。
それは、ホヤについてなのです。たくさんの収穫が見込まれるようになったのですが、以前出荷の70パーセントを占めていた韓国が、現在 福島の原発事故以降輸入を禁止しているために、大量のホヤを処分しなければならないということです。収穫されたものは保管されたうえで、肥料等にされるようです。
韓国には、早く輸入を実施してほしいとは思いますが、それにしても本当に処分するしか方法はないのでしょうか?
最近、営業にはつかえないけどまだ食べられる食料を老人ホーム等に譲るとか、様々な形で無駄にしない取り組みが行われています。
ホヤは、そのようなわけにはいかないのでしょうか?せっかく人が手をかけて育てた物を廃棄同然にするなんて心が痛みます。