石巻白梅ししの会便り

石巻のためにできることを一緒にしようね!!

仙台 青葉祭りの頃 「日本いけばな芸術東北展」

2019年05月24日 | 紹介

  

 ご主人の言いつけをよく聞いて ・・「さあ!出発!!」・・・・・・・・・・「ブオー!!」

 

 こんな光景に出会いました。

 仙台は青葉の季節。花菖蒲も咲くころです。

  

 仙台は青葉の季節。花菖蒲も咲くころです。

 5月18日19日は、仙台では「青葉祭り」が開催されました。今年も天候に恵まれ街はすずめ踊りの掛け声や武者行列の衣装の人々があちこちに見かけられる日となりました。

 その盛り上がりは上の写真のワンちゃんを見ても分かります。

 その頃5月16日(木)~21日(火)「日本いけばな芸術東北展」が9年ぶりに藤崎総業200周年を記念して開催されました。

 公益財団法人日本いけばな芸術協会主催です。

 名誉総裁は常陸宮妃殿下です。

 

                      

 

  会場には、1m~2mほどの作品が所せましと並んで美しさを競っています。

 3人でそれぞれの作品を組み合わせて一つの作品とする「3人席」という大きなものもあります。

 

 今回のイベントでは、東日本大震災復興応援企画として、いけばなのデモンストレーションが行われました。

 お客様の前で作品を作っていきます。私は見られませんでしたが、とても盛況だったそうです。

 また、堤焼や玉虫塗の花器にいける宮城の伝統工芸品とのコラボレーションもありました。

 見事な花器にいけられた見事な花木がお互いを引き立てあっています。

 

 そして、18日には~伝統文化にふれよう~こどもいけばな体験教室を開催して、18日19日の2日間に参加した子どもたちの作品も展示されていました。

 いろいろ工夫しているのですね。「頑張れ!伝統文化!」と言いたくなります。

 

 私は20日(日)に鑑賞しました。日曜日でもあり、青葉祭りと重なっていることもあり、会場は入場する前から行列!入場してもぞろぞろ並んでみるような有様なので、思うようにゆったりと楽しむような感じにはなれず、写真も隙間から斜めに撮ったりでした。

 盛況は良いことですが、ちょっとせわしかった感じでした。

 それにしても、この展覧会には37流派が参加したとのことですが、流派がそんなにたくさんあったなんてご存じでしたか?

 

 そして、作品も様々。

 特に現代的な作品は、2mほどもある大掛かりなものが多く、花材も人工的なものから珍しい見たこともないようなものなどがあり、その面白さも見ごたえがあります。

 

 そして、それとは対照的に、昔から身近にある花材(ナツハゼ、かきつばた、花菖蒲、ナルコラン、松、等々)を使って枝や葉を整理して全体の線の美しさを見せる古流のいけかたもあります。

 また、古流のいけかたをもとにしながら現代風の花材を使って大きさも少し小ぶりにいける新しい形の作品もあります。(現代の住宅環境を考慮したものです。)

 いけばなも進化しているのですね。

 

 それぞれの作品がバランスをしっかりと意識しながら、常に生き生きとした新鮮な姿を見せようと細心の注意をしながら努力している様子が感じとれます。

 

 前期後期合わせて396の作品が展示されました。

 

 自然を美しい形で取り入れようとする日本の心がしっかり味わえます。     

 

 作品をお見せできないのが残念ですが、住んでいる地域で展覧会などがあったらぜひご覧になってみて感じていただけたらと思います。

 

  参加の流派は、 

  池坊、草月流、小原流くらいは耳にしたことがあっるかと思いますが、その他遠州流の各派(本原遠州流ほんげんえんしゅうりゅう、浅草遠州流一濡流、櫻花遠州流)清泉古流、龍生派、古流松鷹会,閑潤流、梶井宮御流、千家生花、大和華道、道風流、東池坊、草楓流、嵯峨御流、京都古流、利休古流、広山流、松風花道会、都未生流、古流理恩会、宣法未生流、等々・・・。

 元は池坊だそうですが、それに庭師の小堀遠州さんの考え等が入ったり、京都でそれを学んだ弟子たちが、各地に行き、新たな名前をつけて流派をおこしたのでしょう。

 私たち若かりし頃の時代には安達とうこさんが父親の流派から独立して「安達流」を起こしたことが話題になったことがありますよね。

 

 それにしても、こんなにそれぞれが名前を冠して新たな流を起こすなんて、いかにも情報網や交通網が発達していなかった昔の時代ならではのことと感じます。フランチャイズが発達し、マニュアル化した接客の現代とは真逆のようで、ちょっと面白く感じます。 様々あってうらやましい感じもするなあ...。

 

 あー。とりあえず第2期の展覧会見終わりましたー。作品も人もぎっしりだったなー。9年ぶりだから力が入っていたのかな?それにしても、今息づいている花や木を3日間大勢の客の鑑賞目に耐えるように生き生きと保つ努力に頭が下がります。

 

 そんな令和元年の仙台の5月のひと時でした。

 ※ 今回の展示作品は残念ながら、紹介できませんが、前回9年前の展示された私のお気に入りの作品の一つの写真をUPさせていただきたいと思います。

   

 右側の花材は「シマフトイ」左側は「杜若(かきつばた)」です。花器は木製の屋形船です。花材と花器の調和も大切な要素です。最新の心遣いが感じられる和の趣あふれる作品です。

 高さは1mくらいあります。

 もちろん現代的な作品もたくさんありましたよ。紙コップをたくさん使ったものに緑のアンスリウムをあしらったもの等々。