石巻白梅ししの会便り

石巻のためにできることを一緒にしようね!!

「 リボンアート・フェスティバル 2017 」  東北・石巻でアート、音楽、食

2017年09月22日 | 活動

 これは、先日まで石巻で開催されていた「リボンアート・フェステバル」の中の作品の一つです。

 旧観慶丸の中に展示されていた作品です。幻想的な雰囲気の中に繊細な線で描かれている絵がさすがな感じ?ですね。

 でも、この絵は、すぐには見られません。下の写真のように広間におかれている何やら 作品のような石たちの中の手前にあるプラスチックの卵のような楕円形。その表面の小さな穴!見つけましたか?ここを覗いた人だけが見られる仕組みになっているのです。

 覗いたらびっくり!!こんな豊かな世界が広がっているのですからね。遊び心に脱帽!!です。やっぱりその辺の美術館やアート作品展とはちょっと違いますね。

 こんな仕掛けがおそらくいっぱいの「リボンアート・フェスティバル」石巻で7月22日(土)から9月10日(日)まで開催されたのです。

 

 パンフレットは、次のように書かれています。

「今、世界中が緊張感に包まれています。多発するテロや紛争、行き場を失う難民や移民、再び立ちはだかる国境。同じ地球上の出来事に、日本に住む私たちにとっても対岸の火事では済まされるはずがありません。

今回の舞台、宮城県、石巻市は2011.3.11の東北大震災によって風景や日常がすっかり変わってしまいました。リボンアート.フェスティバルは過去への追悼ではなく、アートや音楽、食によって、『未来の自分に出会う場所』を提案します。日本そして世界から39名(組)の芸術家たちが石巻に集合し、作品を作り上げました。…略」と記されています。

 エリアは一応4つ(石巻市街地中心エリア・石巻市街地周辺エリア・牡鹿半島中部エリア・牡鹿半島先端・鮎川エリア)示されていますが、期間中は東松島等他の地域でのイベント等も平行して行われたりしているようでした。(賑やかになっていたということです。)

 さて、私が訪れたのは、8月中旬のことでした。市街地中心エリアの観慶丸付近を歩いてみました。

 そこここに関係ののぼりや看板がありました。

 見学ツアーのバスの出発場所やツアーの予約のこととか、そして協賛店にはマークなどが示してあり見学しやすくなっていました。

 まず、観慶丸に入ると、そこは展示場になっていました。案内所もありました。会場で活動している若者たちは、ボランティアなのだそうです。こんなにたくさんの若者たちが石巻の催しのために県外からボランティアに来てくれていることを知るのはとても嬉しいことでした。そしてもちろん若者たちも嬉しそうに活動しています。

 店内の展示も一つ、ひとつ見ごたえがありましたが、そこだけでも限られた時間で全部を堪能するのは難しいと思いました。

だから、バスによるツアーの企画や期間を通じてのフリーパス券等があるのだと納得しました。

 観慶丸店内の展示の一部の写真を紹介します。

 下の写真は、

 「牡鹿半島の旅」と称して1泊2日の旅の広告です。リボンアート・パスポート付きで18000円とのことです。

 広告の絵ももちろんセンスが感じられるデザインです。

公式ガイドブックも販売しています。分厚くて結構な値段ですが、専門家にとっては貴重な資料集でもあるのかもしれません。

 その他、「Reborn-Art アート鑑賞ガイドツアー   半島全部ぐるっと見学」ということで、毎週日曜日貸切バスによるツアーの広告もありました。ガイド付きで2日間有効のパスポート付きランチボックス付きで8500円。牡鹿半島や鮎川エリアと観慶丸の展示を見学とのことです。帰りは東北仙石ライン特別快速仙台行きに接続可能な時刻の解散となっています。

 今回、私は食の方は体験できませんでしたが、大体どんな感じの企画」なのかを知ることができました。

 先日、フェスティバルの最終日を迎え、地元の人々と一緒に盆踊り等が賑やかに行われ、地元の方々の喜びの声等もテレビ等で報じられていました。

 主催の小林武史さんは、またぜひこれからも継続していけたらということも話されていました。ありがたいことです。冒頭のパンフレットの説明書にあったように、大損害を被りはしましたが、ずっと続く海の街石巻に新しい要素が加わり、発展することができれば津波の大きな被害を少しでも乗り越えることができているといえるのではないでしょうか。

 私たちが子どもの頃に当たり前にあった海の恵。その中で育まれたものは少なくありません。砂浜に一生懸命に砂で作った「わたしの部屋」。友だちや兄弟と思い思いにソファやテーブルを海水で固めた砂で作りました。

 灯台に続く突堤の波打ち際の敷石には、当時はイソギンチャクやヒトデが息づいていました。波の満ち引きにキャーキャー騒ぎながらイソギンチャクの真ん中に指を入れてみようとしたり、そこには危険と隣り合わせではありましたが、驚きと喜びに満ちた空間がありました。

 そんな様々な可能性を秘めた海をもっとみんなに知ってもらいたい、味わってほしい、特に子どもたちに体験してほしいと思うのは私だけではないと思います。

 そんな思いをかなえてくれるような「リボンアート・フェスティバル」はとっても素敵な企画だったと思います。

最後に、「REBORN ART WALK」と称する牡鹿半島の旅の広告の文を紹介します。

「それが一つの芸術作品であるような、牡鹿半島の旅です。

音楽と芸術と食を楽しみ、漁師さんと船に乗り、半島の自然を体験するだけではありません。旅を通じて、旅する身体を取りもどすーそんなスペシャルなツアーです。

旅人を待っているには、自然の触れ方や体験のあり方そのものを更新するいくつものプログラム。眼のとどかない海の底。耳がとらえられない波の音。一呼吸がめぐりゆく、身体の奥行き。漁師やダンサーが触れているそんな世界の縁(へり)をそぞろ歩く二日間は、『私』をつくりかえ、あたらしく世界と出会う旅となるはず。Rebornの旅へ、・・略」

 次回を楽しみにしたいと思います!

 http://www.reborn-art-fes.jp/

  終わろうと思ったのですが、たまたま発見したしたことも付け加えます。

観慶丸に行く途中に「ハリストス正教伝道会」の教会?の建物がありました。これは、あの中瀬にあったハリストス教会と同じなのでしょうか?こちらに建て替えたのか、あるいは前からあったのか?初めて気がつきました。ちょうど、昔「テアトル東宝」の映画館があったあたりのような気がしますが...。建て替えることができたのなら良かったことだと思いましたが...。どうなのでしょうか?