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石巻白梅ししの会便り

石巻のためにできることを一緒にしようね!!

ジョー君便り   メロリンさんから

2017年04月15日 | お便り

 

 

 ジョー君便りの第4弾?が届きました。UPがちょっと遅くなってしまいました。ごめんなさい。

以下、お便りです。

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 ジョービタキのジョー君は冬の渡り鳥です。今シーズンが到来して今回で三年目の冬、昨年の11月上旬に三度目の飛来を見せてくれたジョー君を見て涙が出るほど感動を覚えました。

  ジョー君がなぜジョー君なのかと言うと、ジョー君の鳴き声が丸こくて金属音のような澄んだ声である事と、いつものテラスの窓に飛びげりをする事でジョー君がジョー君だと特定することが出来るのです。が、今回はいつものジョー君の様子とは違いました。 

  森が減り施設や広い大きな駐車場ができ、ジョー君の寝床だった藪地の雑木も伐採され、ジョー君はいつもの寝床に帰って来なくなりました。環境が変わり過ぎたようです。残念で仕方がありませんでしたが、私はいつもの生活で石巻の実家へ行ったりで留守も多く、ジョー君の寝床を探す事もせずにいました。

 こんな小さな野鳥の寝床が解るわけもない。途方もない事…。そう思っていました。それなのに、まさかジョー君の寝床を知ることになるなんて。

 3月16(木)この日、心の思いが天に通じたような嬉しい出来事がありました。 

 (いえ、そんな大袈裟な事ではなく、ほんの些細な事ですが) 

 近頃では、行動範囲が変化したジョー君はたまにしかうちへやって来ません。以前は毎日何度もやって来ていました。ですから、ジョー君が庭へ来た日はとても幸せを感じるものです。

  「♪君と会ったその日から、なんとなく幸せ。こんな気持ち初めてなのさ。別けてあげたいこの幸せを。なんとなく、なんとなく、なんとなく幸せ♪」井上順さんのこの歌覚えてますか?懐かしい歌。この歌ジョー君にピッタリ。 

 

 それは3月16日の夕方の事でした。

 

  それは3月16日(木)の夕方の事でした。夕食の仕度にと土に埋けてある泥ネギを取りに庭に出てしゃがんだ時の事、背中の後方でピンピンピンピンとカン高いジョー君の声がする。久しぶりのジョー君の声。思わず振り返りました。いつもの声よりもひときわ大きく響く声で、まるで金属棒を金槌で叩くような声。どこで鳴いているの?どこだどこだ、ふと電線を見上げる。いない。屋根にもいない。庭木?まさかこんな近くに?あっ、いた、いた。尻尾が動いた。尾羽根が縦にチョンチョンと揺れる。かわいい。元気そう。その時、倉庫で作業中の夫が二三歩歩いて動いた姿に驚いて、ジョー君は小枝で逆上がりを見せて飛び去った。倉庫ではラジオの音が大きく、夫はジョー君には気づかなかった。私は夕食の仕度を投げ出してジョー君のあとを追いかけた。 

「♪追いかけて、追いかけて、すがり付きたいの。あの人が消えて行く、雨の曲がり角♪」ザピーナツ笑。 

 ジョー君は自分の羽でスーッと飛んで行く。できることならば私も一緒に飛んで行きたい。が、私は年老いたこの二本の足でモタモタと追いかけた。それでも駈け足なのか?なんだか遅い。心は逸る。焦る。ジョー君は裏の北側に飛んだ。そこには約二千坪程の畑地に二年前に出来たメガソーラーシステムがある。ぐるりと囲まれたフェンスの上にジョー君は止まっていた。あら、そこにいたのね。見つけた。あ~ぁしんど。まだ午後五時前。ジョー君はフェンスから飛び降りたり又飛び乗ったり元気に遊ぶ。エサでもあるのかな。まだ元気たっぷり。それから辺りがゆっくり暗くなり、だんだんジョー君の動きが鈍くなりました。そうしてジョー君はフェンスの上で体を膨らませてじっと動かなくなりました。しゅんとして静かに休んでいる様子。シャッターチャンスがありました。フェンスの下は土手になっていて、その脇に道がある。右へカーブする細い道は舗装されている。家からは40メートル程の場所で杉の木立が長く続いていて藪もある。 

 ジョー君はその後、その藪の中へ入って行った。つまり、そこが寝床らしい。?んっ?私は今日ジョー君に導かれたのかしら。思いがけず、偶然にジョー君の寝床を発見出来ました。嬉しい発見でした。 

ジョー君お休みなさい。有り難う。 

 次の日もその次の日も朝晩私はジョー君に会いにフェンスに行きました。 

 写真は3月18日の夕方にシャッターチャンスをとらえたものです。フェンスの上に膨らんだジョー君がいます。ズームして見て下さいね。

 ジョー君はいつもそこにいました。楽しい日々でした。 

 最後にジョー君を見たのは3月20日の事でした。朝、もう今日はいないだろうかと思いながら歩いていくと、いつものフェンスにジョー君がいるではないか。(あら、まだいたの)と心の中で呟いたとき、ジョー君はびくっとしました。 

 その日が最後でした。21日は一日中本降りの雨ばかり。会いに行きませんでした。22日はもう会えませんでした。あヾ行ったなぁ。下界は雨でも雲の上は日本晴れ。風を読み、気流に乗って日本海をひとっ飛び。あんな小さな体で。又来いよ。又来てね。

 ジョー君が去って数日後鳥インフルエンザの発生ニュースがありました。ガッカリですね。とても不安です。 

 ジョー君が病原菌にも負けず、北朝鮮のミサイルや原爆実験にも負けずに、又元気にやって来ますように。来シーズンは今年の10月~11月でしょうか。

 

 取り合えず、フェンスの上にジョー君がいます。ズームして見てね。

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    ズームするとこうなります。フェンスの上にとまっているジョー君、みつけましたね。

 少し前のことになりますが、3月に確かに宮城県と千葉県で鳥インフルエンザ騒ぎがありました。宮城県では、なんでも鳥小屋の一部に小動物が通れるような穴があり、ネズミの糞もあったとかで、どうやらネズミが鳥インフルエンザのウィルスを持ち込んだようだとのことでした。それにしても、元は渡り鳥による感染なのでしょう。大変な世の中になりました。でも日本ではいち早く対策をとって、間もなく完全に収束しました。

 それにしても、ジョー君の存在は大きいですね。小動物が元気に過ごしていると、幸せな気分になります。家にも小動物のペットがいますが、その元気な姿を見たいがために現在動物病院の一日に3度~4度投薬を続けています。アレルギーがあるようです。

 来年も、ジョー君が来れるような自然環境であってほしいものですね。

 

 


「ジョーの庭は水仙が満開ー近頃のジョー君」   メロリンさんからのお便り

2017年03月14日 | お便り

 

  

   メロリンさん自宅の庭の水仙                             メロリンさん宅の隣の土地

 メロリンさんから近頃のジョー君についてのお便りが届きました。

 以下、紹介いたします。

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  今シーズンの飛来でジョー君は、3年目、3度目の飛来である。近頃のジョー君は寝床を変えてしまったらしい。そのせいで行動が前シーズンとは少し違っている。以前の寝床は隣の空き地の藪の中らしかった。夕方になるとテラスの窓を横切ってシューッと低空飛行して寝床へ向かっていたものだった。今ではそれがない。何故かと思い、よく見ると藪地にあった数本の雑木が全て切られている。     

  昨シーズンは、辺りが薄暗くなるとシュンとした姿で雑木の枝に止まるジョー君を見かけていた。体を膨らまし、まるでしょんぼりとしていて、1日の疲れを癒してこれから寝床へ入る様子である。お疲れさん、お休みなさいと声をかける私がいた。

 あ~ぁ、今シーズンはどこが寝床か全くわからない。どこか近くにあるはず。         

 我が家を挟んで空き地の反対側には、森を広範囲に伐採して建築されたばかりの新しい身障者施設と老人ホームがある。広い駐車場もできた。この一年で辺りの風景があっという間に様変わりをしてしまったのだ。

 私の心配は的中している。このようにして貴重な自然が破壊されていく。私にはどうする力もない。

    最近、我が家の庭で時おり見かけるジョー君は、こここそは我がなわばりとばかり、堂々とのんきにたたずんで行く。しばし枝から枝へ飛び跳ね、又どこかへ飛んで去る。真昼のジョー君の姿にいつも心が微笑む。肌寒い日にも暖かな日射しが差す。

 このジョービタキはジョー君に間違いない。毎年続けて、ジョー君が飛びげりで頑張って勝ち取ったジョー君の縄張りに他のジョービタキがやってこられる訳がない。残念ながら今では、ジョー君は窓に飛びげりをすることはめっきり無くなった。

 以前は朝七時半になるとやってきて跳び蹴りを始めていた。

 そして、1日に何度もやって来てせっせと飛びげりをしていた。10回、20回と数えて私と家族は笑いこけ楽しかった。

  最近、ジョー君を見たのは2月22日午前9時。おでかけ前の忙しい一時でした。3月9日午後2時半。電話の途中、庭木に止まったジョー君を家の中から眺めながら話しを続けました。

  このように、私はそれなりに忙しく、留守も多く、一日中ジョー君を待って今か今かと観察している訳にもいかず、いつも偶然の観察なのです。石巻への里帰りも多く、家を離れるときは、ジョーはまだ日本にいるだろうか?もうそろそろあちらの大陸へ渡る頃だろうか?と思いを馳せます。この春は最後に見かけるのはいつになるだろうか。

 こんな調子でジョー君を三年間観察してきて、一つだけ私の中で府に落ちた点がありました。

 それは、どうして鳥インフルエンザがいつも同じ県で発生するのかということです。鳥インフルエンザウィルスはいつも、同じ渡り鳥によってどこかの国の同じ地点から日本の同じ地点に結ばれているのだろうと想像してとても府に落ちています。私は一人で想像してしまい一人で府に落ちています。

 私には医学的な技術がないので、なんにもできませんが、鳥インフルエンザウィルスをぜひぜひ地球から撲滅したいものです。

 私の想像は単なる女の勘であり、皆さま方には科学的な自己判断をしていただきたくお願いいたします。

 

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 メロリンさん、ありがとうございました。

 なんだかジョー君が私の目の前にいるかのように目に浮かんできました。私もジョービタキに少し詳しくなったような気がしています。

 ところで、ジョー君は一体いつ頃日本を離れるのかと思い、調べてみました。

 https://www.torimikke.net/  「見つけて渡り鳥B (公益財団法人 日本野鳥の会)」のホームページで調べました。

 すると、ここでは、日本各地の渡り鳥の飛来目撃情報を募集していることが分かりました。それらのデータを集めて変化や傾向等について分析しているとのことです。

 そのブログもあり、ちなみに第1回目の内容はジョービタキでした。各地から寄せられた情報により、分析した結果、近年は以前に比べて飛来する時期が遅くなり、離れるのが早くなっているとか....。これは、地球の気候と密接に関係があるのでしょうね。

 メロリンさんもできたらぜひ知らせてはいかがでしょうか?ただ、ここは鳥インフルエンザとは直接関わりはないかと思いますが、でも飛来情報の他に自分の考えも伝えてみたら、面白いかもしれません。

 もう、今頃は、ジョー君は旅立っていることでしょうか?本当に小さな身体で海を渡っていく野鳥の姿は素晴らしくもあり、厳しさも感じさせられます。

 大自然の営みの中、ジョービタキや渡り鳥は厳しくも逞しく生き抜いているのですね。

 

 

 


「気の早い水仙」   メロリンさんからのお便り

2017年01月04日 | お便り

 もう咲いたのですね。メロリンさんのお家のお庭の水仙のお便りが届きました。

 以下、紹介いたします。

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 いつもやって来るジョービタキのジョー君のプランターの、隣のプランターに水仙の花が一輪咲きました。師走に入って中頃に咲き始めました。いまが旬のごとく。他の水仙は例年通り、まだ咲いていません。なぜか一輪だけ気が早い。普通平均2月前後に咲く水仙。異常気象を物語っているのかも知れませんけれど、我が家では楽しく眺めております。もしかして、となりのプランターのジョー君に触発されてがんばちゃったのかなぁ。

 私の事もプログに書いてって。

 

 ※ 右の写真の窓ガラスにはジョー君の飛びげりの足跡が写っています。ズームアップすると、白く線のように見えます。それはジョー君の泥足の跡なのです。

 

    メロリン

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 メロリンさん、お便りありがとうございます。

 うちの水仙はまだ、葉もあまり伸びていません。お話の水仙は、どうしちゃったのでしょう?

ジョー君、今年も早くきてね!」

それとも、

「今度はこちらにきてね!」

とでも言っているのでしょうか?待っているメロリンさんの思いを代弁しているのかも...?

 ジョー君がくるまでは、水仙を眺めて思いを馳せることになるのでしょうか?

 ジョー君はすっかりメロリン家の一員ですね。そして定位置は水仙の咲く場所なのでしょうね。

 私も、次のジョー君便りが待ち遠しくなってきました。


石巻のネコちゃんのためにも―久世アキ子さんのチャリティーバザー―

2016年05月02日 | お便り

 どんぐりさんからお便りが届きました。

 さわやかな5月の風をはこんでくるような写真がいっぱいです。

 以下、紹介いたします。

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石巻のネコちゃんのためにも―久世アキ子さんのチャリティーバザー―

 

ゴールデンウィーク前半の4月30日(土)、東京都西東京市の北側、西武鉄道の保谷駅を出て5分ほどのあらやしき公園の周囲で、春秋恒例のネコのためのチャリティーバザーが行われた。前日の強風がうそのように、美しい青空のもと、公園にはこいのぼりが泳いでいた。その公園は下が自転車置き場なので3mほど地面より高くなっているが、その周囲のサクラの並木の下で、木洩れ日のほどよい光と風の中でいくつかのネコの愛護団体によるバザーのコーナーがそれぞれもたれていた。いずれもノラネコに去勢手術を受けさせたり、里親探しをしたり、エサをやってノラネコが周囲の人とトラブルを起こさないよう活動している団体だ。10時になってバザーが始まると、品定めする人と売り手とで、次から次に品物が売れていく。不用品といっても、使われていない品物も多く、お買い得の値段。

 

呼びかけたのはネコのイラストレーターの久世アキ子さん。

地元でノラネコに去勢手術を受けさせたりエサを与える保護活動を続けてもう十数年になる。いやバザーがそれくらいだから保護活動はそれ以上かもしれない。

 

 久世さんの元には、震災後石巻から引き取られた2匹のネコもいる。2013年9月、石巻のNPO法人「アニマルクラブ石巻」http://a-c.sub.jp/ の代表阿部智子さんと、映画『犬と猫と人間と 2 動物たちの大震災』http://inunekoningen2.com/ 監督の宍戸大裕さんがわざわざ届けてくれたという。この宍戸さんは名取市の方のようだ。連れてこられたのは、震災後増えたノラネコから生まれた2世の赤ちゃんネコだった。アビシニアンの混血のようなきれいなベージュ色のスリムなネコたちとのこと。ルルとナナと名付けられて久世家で大事に育てられている。

バザーの売り上げの一部はいつも石巻にも送られている。

久世さんの話では、田代島ではネコと人は共生しているそうだが、石巻の他の場所ではそうではないと聞いているとのこと。西東京市の地元でも、そんなにいいことばかりではないのだから石巻もそうだろうなあと思う。

わが家のイヌも、実は保護犬2代目で、千葉県の愛護団体の方から譲り受けたもの。その団体は愛護センターの掃除と里親探しをしていた。ネコもイヌも保護していた。

このように動物の命も人間の命と同じように大事にして活動している人たちには、本当に頭が下がる。同時に、イヌやネコを飼う人たちには、生き物を飼うということが、どんなに責任が重いことかを知ってほしいものだ。

 久世さんがため息をついた。「また地震が起こって、寄付を送るところが増えてしまった」

仕方ないね、久世さん。できるかぎりでいいから頑張ってね。

 

久世アキ子(くぜあきこ)とソクラテスの部屋

http://members2.jcom.home.ne.jp/batysocrates/room.html

 

 

 

おまけ

翌日、八百屋さんに行ったら熊本のスイカを売っていた。

 テレビで、震災後急いでスイカを出荷しているところをやっていた。あれがこのスイカかと思ったので、支援のつもりで買うことにした。すごく大きいんだよね。包丁入れたらあちこちに配って初ものをいただくとするか。

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 見事なスイカですね。おすそわけいただけないのが残念です。仙台では、まだ見かけません。


  「ジョー君1万キロの旅 」 (メロリンさんからのお便り)

2016年04月06日 | お便り

     メロリンさん筆    ジョービタキ

 

 メロリンさんからお便りが届きました。

 さっそく紹介いたします。

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     『ジョー君の1万キロの旅』                 

  ジョービタキはスズメくらいの大きさでお腹の色はオレンジ。背中は黒く白い紋付き模様がある美しい鳥です。メスの背中は灰色。

                   

 それは一昨年前の12月1日だった。よく晴れた朝、庭にある緑色のプランターに一匹のジョービタキが止まった。君を見た初めての瞬間だった。君はジョービタキのオス。だから、ジョー君と呼ぼう。

  プランターはテラスの吐き出し窓の外側すぐそばにある。君は窓ガラスに写る自分の姿めがけて窓に飛びげりをはじめた。フワッバッタン、フワッバッタンといかにも痛そう。(笑っちゃう、何やってんの?)10回、20回と疲れを知らないようだ。が、見ていて可哀想になってその窓を開けてやった。

 数時間後、忘れた頃になってテラスの中でコトンと音がした。ジョー君がテラスの置物をつついて遊んでいる。かわいい。チョンチョンチョンと歩く。私は気付かれないように内側から覗いて楽しんだ。

 暫くして私は気がついた。どうもジョー君は出口がわからなくなっていると。仕方なく出口を三ヶ所開けに出た。

 ジョー君は人間を見てバタバタと暴れている。締め切り窓で暴れていた。そんなに人間が怖い?

 人が見えなくなるとおとなしくなった。そのうち出口をおやっという仕草で気がついたように見つけて、帰って行った。夕方近く。初めてのジョー君とのふれ合い。楽しかった。

 

 テラスは南側全面がはきだし窓になっていて10畳程の広さ。ここは野中の一軒家。この環境があったからこんな体験が出来たのだと思う。

 人は自然の多いところを何にもない所と言うけれど…。

 

 翌日、朝早くからあの窓を開けておいた。家族がそれぞれに皆出掛けた後、私は家に独り。昨日と同じく今日もいい天気。二日目。

 

 やっぱり、ジョー君テラスに入って来た。いたずら好き。こんなバードウォッチングは聞いたことがない。しかも、帰り際に素晴らしいさえずりを聴かしてくれた。鳥の図鑑には載っていないさえずりだ。

  普通鳴きはヒッヒッヒッヒッと口を閉じて喉を鳴らす泣きかた。ジョー君のさえずりはくちばしを大きく開けてピーちくパーちくピピピピヒョロロン、ヒョロローン。と長く唄うように続く。まるでバネ仕掛けの小鳥のように。たった独りで聞くのはもったいない。誰かと共有したいものだ。

  ひとしきり囀ずった後、さよならのご挨拶をしたように帰っていった。

 

 あの震災から3年。津波では助かった人も病気で亡くなり、一緒に支援活動をしていた人も急逝し、哀しみに包まれていた矢先の出来事だった。(ジョー君のお陰で慰められ心が明るくなった)

   糞が案外多いので窓を開けるのは、もうやめた。

 (3日目からは家族と共にジョー君の飛びげりを見ることができた。皆笑っちゃう。何やってんの?あの鳥。アハハ、ウフフ)

 その後、二月中旬まで(毎日のように)窓で飛びげりを見せてくれた。小雨決行だった。

 ジョービタキは冬の渡り鳥。夏は大陸へ渡り朝鮮かモンゴルあたりで繁殖をするとのこと。日本では単独行動。希に日本の廃屋で繁殖をしたケースもあるとか。ジョー君にとっては、うちのテラスは廃屋なのかも。もしかしたらここで繁殖するかも。

 春になりジョー君がいなくなると少し寂しくなった。最後にジョー君を見たのは2月15日だった。来年又来いよと強く思ってしばし忘れた。

 

 そして、夏が過ぎ秋が来た。まさかとは思っていた。

 11月1日。昨年よりも一ヶ月も早くジョービタキが門に止まった。精悍な姿のジョービタキの雄が目の前にいるではないか。うそ。まさか、ジョー君か?日本海を往復してここまで又、帰って来たのか?とても信じられない。まだ、信じられない。

 そして、暫くすると緑色のプランターに移動した。やった。飛びげりだ。窓に飛びげりを見せてくれた。やっぱりジョー君に違いない。(別の)ジョービタキが来てジョー君と同じ飛びげりをしていると考えるのは無理がある。ジョー君と同じ行動をするからジョー君だと思うのは自然である。

 ジョー君だ!本当にジョー君が又来たよ!

 素晴らしい筋肉だねぇ。日本海を往復してきたのか。毎日飛びげりで筋肉を鍛えていたんだねぇ。渡り鳥の筋肉はスズメとは違う。しなやかで強い筋肉だ。そして、あの小さな可愛い頭の中には素晴らしいセンサーが着いている。

 5千キロ~1万キロを旅していることになる。あの小さな体で。

 野生のたくましさには感動させられた。

 

 縄張り意識が強いためにガラスに写る自分の姿目掛けて攻撃をする。ジョー君の縄張りはうちの庭。

 今年も何度も飛びげりを見せてくれて、最後にジョー君を見たのは3月18日だった。去年よりも2ヶ月も長い滞在だった。寝床は隣の空き地の藪の中。

 ジョー君、来年又来いよ。今度来たら、あの窓を開けてあげるよ。

  窓ガラスに残るジョー君の足跡。泥も可愛い。雨の日毎に洗われて、そのうちに消えて行く。

 

 ジョー君、元気でね。                  (そうこうして過ごしているうちに、あの震災からもう5年が過ぎた)

                 

       ジョー君を 宇宙の記憶に  刻みたい

 

     ジョービタキ君のお陰で  ワンダーランド

    

     うつせみの 悲劇喜劇は 幻か

 

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 メロリンさん、ありがとうございます。

 日本海を自分の力だけで渡り切るジョー君の生命力、素晴らしいですね。

 被災地の人々もジョー君のように、目に見えない努力を続けて迎えられた今年の春ではないかと思いました。

  

 

 


久しぶりにホタテ!

2015年07月29日 | お便り

 最近、ますます多忙になりながら頑張っているどんぐりさんから美味しいお便りが届きました。(ちょっと前から届いていたのです。UPするのが遅くなってごめんなさい。)

 お便りのURLで、「石巻元気商店」にとぶと、美味しい海の幸のカタログが見られます。

 私達地元民としては、ここ2~3か月前から、ホタテほや等が店頭で氷の上に、連日大量に並んでいる様子を目にしてきました。殻つきのものやむいたものがたっぷり無造作に、と思えほどでした。「おいしそう!..」と思いながらも家までの時間や距離を考えると簡単に買う気にもなれず、むき身の袋詰めなどで我慢していましたが、それでも充分に季節を味わうことができました。

 前置きが長くなってしまいましたが、どんぐりさんのカタログを活用してみなさんも是非石巻の新鮮で美味しい海の幸を味わってほしいです!

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 久しぶりに石巻元気商店(下記URL)

http://store.shopping.yahoo.co.jp/otr-ishinomaki/?snl=9513752&sc_e=mshp_snl&ml=snl_2121_6_0

を利用して、石巻の海産物を送ってもらった。今回はホタテのハーフシェル(片貝)。12枚セット2880円を2箱。 

 このところ時間的に余裕がなかったので、宅配便で新鮮さが命の海産物を送ってもらうのは億劫だった。

少し時間ができて、何を買おうか考えた。

  カキ、ウニ、ホタテ、おやじのおまかせセット……、なんにしようかなあと迷った。いつも取るのはおまかせセットだったが、今回はウニが食べたかった。

 が、飲み会の予定があればみんなで殻付きをワイワイ言いながらいただくのだが、あいにく予定はなくて、一人で食べるのと人にあげるだけ。それにはウニは少量すぎる。 

 ということで、以前買ってそのおいしさに感服したホタテに決めた。