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伊東良徳の超乱読読書日記

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揺籠のアディポクル

2021-01-07 23:14:14 | 小説
 難病のために最新鋭の完全自立型無菌隔離病棟に収用されている13歳の少女コノハと13歳の少年タケルが、担当医師柳と看護師若林がいない夜間に到来した大嵐のために一般病棟からの唯一の通路を遮断され、2人だけが閉じ込められた中で、タケルが目を覚ますと病室外の通路には血の付いたメスが落ちておりコノハが病室のベッド上で胸にメスを刺した跡がありさらには病衣の下には下着も着けず股間から精液が垂れた状態の死体となっていて、驚き怒りに震えたタケルが犯人探しに奔走するというミステリー小説。
 私には謎は解けず予想外のものでしたが、読み終わったときに、あぁやられたという感想ではなく、そこまで特殊な設定を作る?そういう設定にすればそりゃ矛盾は特にないと思うけど、ちょっとねぇという感じを持ちました。
 13歳の若者2人の淡い恋心をはらんだ青春小説的な部分を味わうことに目を向けた方が心地よいかも知れません。


市川憂人 講談社 2020年10月12日発行
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