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伊東良徳の超乱読読書日記

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すしのサイエンス

2020-04-04 00:06:30 | 趣味の本・暇つぶし本
 さまざまな鮨ネタの特質や旬、捌き・仕込み方法などを解説した本。
 釜で炊いたご飯は、上部は乾燥気味、下部は上部の飯粒の重みで押しつぶされて扁平になっているので、釜の中で飯粒がしっかりと形を保ちふっくらと仕上がっているのは中部の飯粒だけで、「鮨たかはし」(この本の技術指導をしている職人さんの店)ではそこだけを使うとか(121ページ)。知りませんでしたが、高級店ではそういうことまで気をつかっているんだという感心と、食品廃棄が社会問題になっていても偉いさんが行く店ではそんなこと気にもかけないんだという驚きが半ばします。
 「鮨たかはし」ならではという紹介が多々あり、鮨について知見を深めるというよりも、このお店のPR色が強く感じられます。
 文章はフリーライターに書かせ、学者さんが監修者として名前を出し、技術指導の職人さんの写真が目につきますが、今どき珍しく思えるのですが、写真撮影者のクレジットがありません…あ、よくよく探したら奥付にとても目立たない、ふつう見落とすだろうというレベルの記載がありました(@_@)。鮨の写真が、撮影技術的には問題ないと思うんですが、私には、今ひとつおいしそうに見えません。おいしそうに撮ろうという意欲、執念がないのかなと思うのですが、そこはそういうこの本の制作姿勢が関係しているのかなと思えました。


技術指導 髙橋潤
監修 佐藤秀美
文 土田美登世
誠文堂新光社 2020年2月20日発行
コメント
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