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伊東良徳の超乱読読書日記

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群青

2009-01-26 00:01:23 | 小説
 不治の病に冒され南風原島にやってきた有名ピアニスト由起子と結ばれた漁師龍二が残された娘涼子を育て、涼子は同級生の大介、一也とともに成長し一也と結ばれるが一也は龍二を超えるために素潜りで赤珊瑚を採ろうとして死に、涼子は心を病んで工事の出稼ぎに来た本土の男たちと手当たり次第に肉体関係を持ち、口を出せない龍二は老け込み、そこへ戻ってきた大介は涼子の心を開かせようと苦心するが・・・というストーリーの小説。
 最初の由起子と龍二の段階では爽やかなラブストーリーと読めますが、涼子の初潮当たりから暗さを感じさせ、一也の死以後はずっと重苦しくなっています。最後に希望は見せますが、あえてこんなにしなくてもという気がします。
 誰の立場で読むかということにもよるでしょうけど、龍二の立場で読むと、幼くして母に捨てられ、父も失って自力で一番の漁師となって頑張っていたところに本土からやってきた不治の病の女と惹かれ合って結ばれたと思ったら妻は乳児の娘を残してすぐに亡くなり、近所のおばさんに助けてもらいながら不器用に育てた娘は高校を出たら幼なじみと結ばれた挙げ句に幼なじみが死んで心を病み自分には話しもしてくれず見知らぬ男を引き込むのを傍観するしかないという、やるせない救いのない話。
 軽そうな語り口のわりに、読んでいてしんどいお話でした。


宮木あや子 小学館 2008年10月4日発行
コメント (1)
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