夫婦で楽しむナチュラル スロー ライフ

日々の生活、男の料理、庭仕事、気になった事など気ままに綴っています。

イザベラ・バードの「日本奥地紀行」を読む

2020年10月09日 | 愛読書
父ちゃんの入院中、付き添っていて暇を持て余す。
大ちゃんのお母さんがいろいろな本を持ってきてくれた。
その中の一つ、今から150年程前に日本の奥地を
旅したイギリス人女性イザベラ・バード が書いた
「日本奥地紀行」を読みました。
 
イザベラ・バード 幼少の頃から病弱だったため
航海を含む転地療養を勧められ、アメリカを始め
海外に旅行するようになり1878年47歳の時に
日本にやってくる。日本の都市部はあまり好きでは
なかったようで「日本の奥地(田舎)」を旅する。

通訳として伊藤という青年(18歳)を雇う。
イザベラが通訳兼身の回りの面倒を見る召使いを
探していたが、その中の一人は推薦状も持たない男
それが伊藤鶴吉という男でした。
若かりし頃の伊藤と晩年の伊藤
 
背の高さは4フィート10インチ(本当は150cm)
にすぎなかったが、がに股でも均整がよくとれて、
強壮に見えた。顔は丸くて異常に平べったく、歯は
良いが、眼はぐっと長く、瞼が重くたれていて、
日本人の一般的特徴を滑稽化しているほどに思えた。
私はこれほど愚鈍に見える日本人を見たことがない。

とバードは書いている。紹介状がないのを咎めると
「火事になり焼けてしまった」と弁解。私はこの男(伊藤)を
信用できず、嫌いになった。
が、英語もできるし、はやく旅に出たいので、月給12ドル
で雇うことにした。次の日、伊藤は月給12ドルを前払い
して欲しいと言われバードは払ってやるが、
「あの男は二どと姿を見せないかもしれないね」と言われる。
ところが伊藤は約束の時間に姿を現す。

イザベラ・バードは馬で東京から日本の奥地を伊藤を
供に旅に出る。バードがスケッチした駄馬。
 
日本の馬は教育(調教)されていないので主人(飼い主)の
いうことを聞かない駄馬と言っている。
 
外国人が旅したことのない日本奥地の様子を細かく
描写していて150年前の日本はこのようだったのか?
と思い知らされる。バードは注釈に
細部にわたる多くの不愉快なこと(家の閉鎖的で汚い
臭い、ノミ、シラミがいて不潔)はやむをえず省略した。
もし読者が、私ががここや他の個所で述べたことに
対して陳謝を要求したいと思われることがあっても、
私が、北日本で見たままの農民の生活を忠実に描写
することによってこの国に対する一般的知識の向上に
役立てたいと希望しており、同時に、この地方の場合と
同じように、文明化するのに必要な諸条件に欠けている
国民大衆の水準をあげようと努力している政府のために
その遭遇すると思われる多くの困難な事柄のいくつかを
説明するのに役立てたい。というのが私の望みである
ことを知れば、了解してもらえるのに違いない。

 
と書いてある。イザベラ・バード は伊藤を伴い
北海道(蝦夷)のアイヌにも会う。
 
バードが仕方なく?雇った伊藤も3ヶ月も一緒に旅すると
伊藤への想いが変わってくる。
とうとう今日は伊藤と別れたが、たいへん残念であった。
彼は私に忠実に仕えてくれた。彼を通じて私は、たいていの
話題なら、他のいかなる外国人よりもずっと多くの情報を
得ることができた。彼はいつものように私の荷物をつめる
と言ってどうしてもきかず、私の身のまわりの品物を
すべてきちんと片付けてくれたのだが、彼がいないと
もうすでに私は困ってしまっている。


朗読イザベラ・バードの奥地紀行
それにしてもイザベラ・バードさん、世界中を旅している

お金持ちだったんだろうな。
そして150年後の日本は変わりました。イザベラ・バード が
今の日本を見たら
「あの頃の日本の人々の方が良かった」と言うのかも。

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