しなこじダイアリー

日常生活のあれこれ

ヴェネツィア展  Ⅳ

2011-10-11 07:16:00 | 美術館 博物館

                     第3章     美の殿堂

                ヴェネツィアのパラッツオには収集室、絵画のギャラリー、
                家族の文書室といった貴重なスペースがあった。

                15世紀には収集家や古物愛好家たちが存在していて
                その収集品は大変有名であった。
                
                博物学的ともいえる基準によって集められた、家門に代々伝わる
                古画や、現役の画家に注文されたり、絵画市場で購入された
                絵画が収められた。

 

                

                  聖母と洗礼者聖ヨハネ  (ヴィットーレ・カルパッチョ)

                我が子を贖い主としての将来の死と復活の運命を予感した
                聖母が、息子に悲しげに祈りを捧げる様子が描かれている。

 

 

                

                    天使より戴冠される聖母子 (ロレンッオ・ロット)

                 ロレンッオ・ロットは16世紀のヴェネツィア絵画において
                 もっとも偉大な主役の一人であった。

 

 

         

                春                        レダと白鳥

 

         

              驚き                          踊り子

 

                      

                            アモールとブシュケ

                「一連のこの絵はどうも向こうの同じ人が選んだようです」
                と学芸員談

 

 

        

                柱廊のあるカプリッチョ(奇想画)  (カナレット1687~1768)

       基本的に想像上の産物で、建築要素はほとんど「実在不可能」なものとなっている。
       カナレットを始めヴェネト地方の景観画家たちは、市場の執拗な需要に応え、
       「カプリッチョ(奇想画)」を非常に精力的に制作した。

 

 

           

              プンタ・デッラ・ドガーナ付近のカナル・グランデ   (カナレット工房)

          描かれた画面はカナル・グランデ入り口付近、左方には「海の税関」が見える。
          多くの船員や漕ぎ手が働く、あらゆる船舶が行き交い、活気に満ちている。
          そこは他の港から到着した貨物や輸出される貨物を通関せねばならなかった。

 

 

           

                  サテール教会付近のカナル・グランデ           

            上の絵とは反対側から見たカナル・グラン出入り口付近の光景。
            「海の税関」の倉庫が反対側から描かれている。  この絵の制作年代は
            上と同じ1740年代はじめの頃。

            右前景にゴシック様式装飾のサン・グレゴリオ修道院が描かれている。
            この修道院は現在では完全に姿を消してしまい、ネオ・ゴシック様式の
            大きなパラッツオに取って代わられてた。

 

 

         

           「アドリア海の真珠」と賛美されるヴェネツィアは、世界有数の観光地。
           7世紀末から18世紀末まで、千年以上ヴェネツィア共和国として栄えた。

           展示は「黄金期」「華麗なる貴族」「美の殿堂」で構成。
           海軍国らしい船の模型、貴族の暮らしを描いた絵や生活用品など158点を
           展示しています。  ヴェネツィアの魅力いっぱいでした。

 

           カルパッチョというイタリア料理、薄切りの牛肉やマグロにホワイトソースを
           かけた前菜、その命名の由来は、カルパッチョ作品だという。
           彼の絵に特徴的な白と赤の鮮やかさを記憶していたシェフが、白いソースと
           牛肉やマグロの赤をそれに重ねたとされる。