・ 当時大ヒットしたC・イーストウッドのB級?娯楽映画。
ビールとカントリーミュージックが好きな長距離トラック運転手でストリート・ファイターでもある男(クリント・イーストウッド)が、相棒とともにロスからコロラドまで見初めた新人歌手(ソンドラ・ロック)を追うというコメディタッチのロード・ムービー。
主演は70年代「ダーティ・ハリー」シリーズでハリウッドに復帰、大スターの仲間入りをしたクリント・イーストウッド48歳時の作品。監督は「ダーティハリー3」のジェームズ・ファーゴ。
当時のハリウッドではいわゆるB級娯楽映画の全盛期。前年「トランザム7000」で興業収益ナンバー・ワンとなったバート・レイノルズと並ぶスターであるイーストウッドによって生まれた本作は、この年「スーパー・マン」に次ぐヒットとなった。
日本では菅原文太主演「トラック野郎」シリーズが下火となる頃、似たような作品がでてきたという記憶がある。
ニコリともしない顔つきが定評だったイーストウッドとコメディは如何にもミスマッチに見えるが、シニカルな表情でブラック・ジョークを飛ばす彼の新境地に挑んだとも言える。
そのため相棒にオラウータンの<クライド(名演)>とジェフリー・ルイスを起用。追いかける中年暴走族とロス警官を配置してドタバタながら飽きさせない工夫が凝らされている。
さらにママ・ボックス役の82歳のルース・ゴードンが銃で暴走族や警官を追い払ったり車の免許取りに挑戦する逸話など、コメディ・リリーフとして大活躍。
イーストウッドを支えるファン層には長距離運転手も多く、まさに中西部の労働者たちにはもってこいの理屈抜きで楽しめる映画で大ヒットに繋がり、80年続編<「燃えよ鉄拳」>まで製作された。
「アウトロー」(76)で出会い「ガントレット」(77)など6作品で起用したイーストウッドのお気に入りS・ロックを追いかけてフラれるストーリーは、その後のゴタゴタを暗示している?
初老の炭鉱夫マードックとのファイトで我が道の行く末を観た主人公がわざと負けサバサバとした表情でロスへ戻る流れは、その後の彼の作品にも通じるものがあった。
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