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落語・柳家小三治独演会

2011年10月14日 | review

教育テレビ、ラジオ放送などでは折に触れて聴いていたが、初めて高座といわれる
寄席で落語を聞く機会に恵まれた。

2011年9月20日の火曜日。会場・千葉市民会館。開演18:30からだっただろうか。サ
マータイム制も手伝い、定時上がり後で十分間に合った。台風が接近している空模
様だったが会場はほぼ満席に近かった。


独演会というので、柳家小三治師匠ひとりの舞台だと思っていたのだが。
お弟子さんの前座で、本独演会の幕が上がったのだった。

お題は失念したが、字を読めない丁稚奉公の小僧が、主人の使いで手紙を相手に渡
すという内容だった。その相手の名前を忘れないように小僧が名前を語呂合わせの
要領で声に出しながら出かけていったのだが。道端でお巡りさんに信号を良く見て
横断するように注意され、忘れないようにと声に出して繰り返すよういわれたので、
小僧が使い相手の名前を失念。

そうこうするうちに、道端の通行人に手紙の宛名をみせて名を聞くのだが、これが
正しくない。失念している小僧は教えてもらった名を語呂に合わせて歩きながら声
に出すのだが、本人自身も名前が正しいのか疑問を持つ。

また次の通行人に名を聞くのだが、また違う読み方の名前を教えてもらい、声に出
しながら進むのだが、本人もこの名前に疑問を持つという堂々巡りに。

終いには偶然にも使い相手本人に出会い、手紙を見せて名を聞くのだが。。正しい
名前を教えてもらったのに小僧自身がそんな名前ではなかったですよ、というオチ
で幕となった。

落語お題の「寿限無(じゅげむ)」同様の言葉遊びであり、早口言葉の響きと噺家
の声が会場全体に伝わり心地よい一席だった。

その後、柳家小三治師匠の出番だった。
休憩を挟んでの2番のお題。確か「一眼国」と「厠火事」だっただろうか。もしく
は、「見世物」と「瀬戸物」。

なでしこジャパンのワールドカップでの優勝や台風接近などの時事の事柄から入り、
お題へと。

お題「一眼国」。見世物小屋の主人が、旅の僧から聞いた一眼の女の子を探しにい
く話。その女の子を見つけることが出来たのだが、そこの村人達に見世物小屋の主
人が捕まり、気が付くと一眼の村人達に囲まれていた。村人が捕まえた主人が二眼
であることに気づき、見世物にしようというオチの話だった。見世物を探しにいっ
た主人自身が見世物になってしまったということだろう。

小休止後のお題「厩火事」。中国の孔子の話である、大切にしていた馬が火事でな
くなってしまったことを知った孔子が、馬よりも使用人の怪我の心配をしたという
故事に基づいた話。

髪結いの妻と仕事もせずに飲平の夫は、日をおかずに喧嘩がたえなかった。相談に
いった妻に、孔子の故事を聞かせた大家。そして早速、夫が大事にしている瀬戸物
を割り、夫の反応を確かめる髪結いの妻の話。結果は故事の通りだったのだが、妻
が怪我をすると仕事が出来ずに、酒を飲めなくなるからというオチだった。

トントンと弾む噺を堪能出来た高座となった。ただ二度、次の言葉が出ずに間が空
いたのだが観客の笑いを誘ったので愛嬌だっただろう。齢七十二の師匠の高座を聞
けるのも後僅かなのかもしれない。

 

gaku


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