漢字を学び心を育む

2回目のチャレンジで漢検1級に合格。
現在、ペン習字に傾倒。
硬筆書写検定1級が欲しいです

関東は「しょっぱい」、関西は「からい」。

2010-10-25 19:33:02 | ◇1級:読み(音読み)
  
  ・議論は粗鹵 (    ) にして誤謬が多い。







しお、しおち、あれち、おろそ(か)、
おろ(か)、たて、かす(める)、うば(う)



【解字】点々とアルカリの噴き出たさまを描いた象形文字。袋に包んだ岩塩の象形で、しお・しおを含んだ西方の荒地を表す。

  1. しおつち。塩分を含んだ土地。
  2. しお。岩塩。天然の塩。
  3. やせち。あれち。作物などの育たない土地。不毛の地。
  4. おろそか。かろがろしい。かりそめ。
  5. おろか。
  6. うばう。かすめる。
  7. たて。矢を防ぐための道具。



そろ。


鹵。

 を偏に持つ字で馴染み深いのは、「石鹸」 か。

 あく。灰を溶かし水の上ずみ。アルカリ性で洗濯に使える。





対義語では、

淡水 ⇔ ( 鹹水 )カンスイ



海水だと思ったでしょう。(笑)   (←わたし)


 鹹水:塩けを含んだ水。鹹はからい、塩からい。



 と は、同じようだけど、違いはあるのだろうか。


学研の漢和字典には、

地中から出る天然の結晶を といい、海水からとったものを という。


そんな区別があったのですね。
岩塩からとったものと、海水を煮詰めたものの違いでしょうか。




参考までに の旧字は、 鹽 で 鹵 + 監 である。




山に魔物住むという。

2010-10-23 20:44:58 | ◇1級:書き(四字熟語)
 
ちみもうりょう



【意 味】人に害を与える化け物の総称。また、私欲のために悪だくみをする者のたとえ。

【解 説】「魑魅」は山林の気から生じる山の化け物。
     「魍魎」は山川の気から生じる水の化け物。




週刊新潮の記事で幾度となく見掛けます。(魑魅魍魎が跋扈するとか)
きっと記者のお気に入りの言葉なのかもしれませんね。


一見、画数も多くすごく難しそうな漢字に思います。
でも、鬼を抜かすと「离未罔兩」

  は、離
  は、説明不要
  は、網
  は、両の旧字



鬼部の中でも鬼繞(きにょう)は極端に少ない。
もともと「鬼」の付く字はいい意味に使われていませんから。
麻雀だったら、「魑魅魍魎」は、鬼繞の暗カンで役満です。(ウソ



常用漢字では、

 魅惑の 

 魁傑の 





”うなされる” という漢字を知っていますか。


 される と書きます。


厭 + 鬼 ですから強烈です。



本当にうなされそうです。





金さん、それ「右」だよ。。

2010-10-21 23:53:44 | ◇1級:書き(書き取り)
 
 ・諸将は挙って官軍にサタンした。





【意味】加勢すること。味方すること。

[史記(呂大后本紀)]
片肌脱いで左の肩をあらわす意。前漢の後臣周勃が呂氏一族を平らげようとした時、呂氏につくものは右袒せよ、劉氏につくものは左袒せよと、軍中に呼びかけたところ、みな左袒したという故事から。



タン
はだぬ(ぐ)、かたぬ(ぐ)



【解字】形声。衣+旦。音符の旦タンは、地平線上に朝日があらわれるさまを示す。衣服の縫い目がほころびて肌があらわれる・着物を脱いで肌があらわれる意味を表す。

  1. はだぬぐ。かたぬぐ。着物を脱いで肩を出す。
  2. 昔の礼法のひとつ。左肩を脱いで下着を見せることで、吉凶ともに行う。刑を受ける人は右肩を脱ぐ。
  3. 人肌を脱ぐ。人をかばい、援護すること。
  4. 開く。
  5. ほころびる。とける。



左袒。

要するに、多数決の挙手と同じことなのでしょうか。
どちらが数えやすかったのかな。
当然、片肌を脱ぐのは手を挙げるより手間がかかることだから、心意気も加味していたのかもしれないね。

でも、日本の場合は着物だから割合簡単に出来てサマになったと思うけど、
中国の故事に出てくるような時代背景ではどのような衣服を着用していたか気になるところ。

まさか人民服みたいな洋服では当然無理があります。


人はむかし鳥だったのかもしれないね。

2010-10-19 20:01:54 | ◇1級:書き(書き取り)
 
 ・ヘリコプターから町をフカンする。





【意味】高いところから見おろす。全体を上から見ること。



ふ(す)、ふ(せる)、うつむ(く)、うつぶ(す)



【解字】形声。人+府。音符の府は、俛フに通じ、ふすの意味。人を付し、ふすの意味を表す。

  1. ふす。
  2. うつむく。うなだれる。
  3. かがむ。上体を前に曲げる。
  4. 横になる。寝る。
  5. とじこもる。かくれる。
  6. うつぶせる。顔を下に向けて腹ばいになる。




 俯瞰(鳥瞰) bird eye's view


私が中学生の頃は鳥瞰と教えて貰いました。
俯瞰は聞いた事がなかったです。

現代では、上空から航空機・ヘリコプターを使い、簡単に地形建物を把握することができますが、むかしは山頂からか、高い塔からか、あとは鳥になった気分で想像で描くしか術はありませんでした。

また、岡目八目ではありませんが、物事を的確に把握する時にも鳥瞰は使いますね。
戦国大将は、山の上からじっと戦況を見守っていました。
サッカーでも観客席の上から見ると人の動きがよく見えて面白いものです。




  は、うつむく。

  も、上からのぞきみる。見おろす。



また対義語として、


 俯瞰 ⇔ 仰望・仰視

 俯角 ⇔ 仰角


  は、あおぐ。




おち゛さん!

2010-10-18 20:21:12 | ◇1級:書き(書き取り)
本文と写真とは関係ありません。

 
 
 ・ボヤで消し止めて大事に至らなかった。






ぼや
小火

【意味】少しの範囲が燃えただけの小さな火事。





伯父  父・母の兄


叔父  父・母の弟





小父  縁もゆかりもない全くの他人。一般的なおやじ。




”他所のおじさん” のことをなぜ ”小さい父” と書くのか。



志村ケンの「変なおじさん」は、おそらく、「変な小父さん」



最近わたしも、「おじさん」という呼ばれ方が、やっとサマになってきたように思います。(照


お嬢様が棲むというお屋敷。

2010-10-16 17:00:37 | ◇1級:書き(書き取り)
 
 ・街道筋にショウシャな邸宅が立ち並ぶ。






サイ、シャ、セイ、セン、ソン
あら(う)、そそ(ぐ)、すす(ぐ)、つつし(む)



【解字】形声。氵+西。音符の西は、酒などをこすための竹かごの象形。酒をこすときのように、水をそそぎ洗うの意味を表す。

  1. そそぐ。
  2. 散る。
  3. さっぱりしているさま。
  4. あらう。すすぐ。
  5. うやうやしいさま。




瀟洒。 蕭灑 でも正解みたいです。(完全征服)


組み合わせを換えたら、

瀟灑 あるいは 蕭洒 でも正解になるのかしらん。


やっぱり一番しっくりくるのは、瀟洒 でしょう。




瀟洒で思い浮かべるのは、小坂明子。



 あなた

♪もしも私が 家を建てたなら 小さな家を 建てたでしょう

 大きな窓と 小さなドアと 部屋には古い 暖炉があるのよ

 真赤なバラと 白いパンジー 子犬の横には あなた あなた あなたがいて欲しい

 それが私の夢だったのよ いとしいあなたは 今どこに


 
  JASRACには許可を得ていません、ごめんなさい。<(_ _)>




わたしがまだ小学校低学年の頃です。
ピアノの弾き語りで歌う透き通った声とその容貌とのギャップには幼いながらも驚愕した記憶があります。
でも赤い三角トンガリ屋根のお屋敷に住むお嬢様のイメージが固まったのもこの頃です。





軽妙洒脱  洗練されていて俗っぽくないこと。


ようするに都会的センスを身に着け垢抜けていること。
悔しいけど、わたしみたいな田舎者には叶わぬ夢。


お洒落もありますね。でも、洒落は当て字のようです。


最近、腹の底から笑ったことってありますか。

2010-10-15 20:23:14 | ◇1級:読み(音読み)
はじける笑顔


 
 ・哂笑を受けた。





シン
わら(う)、あざわら(う)



【解字】形声。口+西。

  1. ほほえむ
  2. あざわらう。そしりわらう。




しんしょう。



  う うれしがる。ほほえむ。

  う あざわらう。さげすみわらう。

  う あざわらう。そしりわらう。

  う あざけわらう。




なんの屈託もなく腹の底から笑える人は羨ましく魅力的だと思います。
「箸が転んでも」 笑えるって心の健康の上でもとっても良いこと。
「わらい」は、その人が今まで歩んできた人生を顕しているのでしょうか。

でも、齢を取ると人間関係も複雑になり笑い方も変わってきます。
いつの頃からでしょう。笑いがぎこちなくなってしまったのは。

もう一度、思いっきり笑えるようになってから死にたいですね。(笑)



祝:けやき広場10周年

2010-10-14 20:49:51 | ◇1級:書き(書き取り)
 
 ・定期船が南太平洋のトウショをめぐる。





ショ
しま



【解字】形声。山+與。

  1. しま。小島
  2. おか。小山。




島嶼。

「與」は、与の旧字。
現在旧字単独の「與」ではお目に掛かることはないか。
すべて簡体の「与」で表されている。たとえば、賞与(賞與)とか寄与(寄與)。


【解字】
形声。金文は、牙+口+舁。牙は、かみ合う歯の意味。音符の舁ヨは持ち上げる手と、引き上げる手の象徴。手や口裏を合わせて仲間となり、互いに助け合う意味から、くみする・あたえるの意味を表す。



興、輿、與 に共通する 舁[臼+廾]は、二人が両手で物を持ち上げる意味を表す。


  の同は、力を合わせて。

 輿 の車は、車をかつぐ。

  の与は、互いに助け合う。



 を使っている漢字は案外少ない。

 欅() けやき
  たすき
  しま
  ヨ

くらいなものか。
ちなみに「擧」 の省略形が「挙」 である。





オマケ。
毎日通っている職場近くの「けやき広場」が10周年を迎えました。




北の海の攻防

2010-10-13 22:45:41 | ◇1級:書き(書き取り)
 
 ・港に着く直前貨物船はダホされた。





ダ、ナ
つか(む)、と(らえる)、ひ(く)



【解字】会意。手+合。手を物に近付け合わせて取るの意味を表す。

  1. とる。手にもつ。てのひら。
  2. とらえる。つかむ。




拿捕


場所は船上、海上にて捕らえられるのに限定しょうか。
ひと昔前は、北方領土海域で日本漁船がソ連警備艇に捕らえられるのが大部分でした。その後、日本海沿岸での北による人攫い、拉致、拿捕が横行した。「拿」も今年常用漢字に含まれる予定の漢字。(1級⇒2級) 10年くらい前までは、テレビでも漢字で「拿捕」、「拉致」と表記されていました。でも、ここ最近5年くらい前からでしょうか、NHKニュースで週刊子供ニュースかと見紛うほどの「かな混ぜ書き表記」が見られるようになったのは。その後、新聞各紙が追随するのにそう時間はかかり掛りませんでした。でも喜んだ人はいなかったでしょうし、思想が戦時中まで時間が逆行しています。素直に良いと思うものに従うべきだと思います。


「拿」は、手を物に近付け合わせて取る。

なんて、分かりやすくて憶えやすい字だと思いませんか。
「だ捕」なら何のことやらわかりません。


また、拉致の「拉」も同じく常用漢字に盛り込まれる漢字ですが、

「拉」は、ひっぱるという意味を持ちます。

これも憶えやすい字です。
「拉致」は引っ張って連れて行く。
「拉麺」という字も麺をひっぱるという意味が含まれています。

どうしてわざわざ平仮名で表記する必要があるのでしょう。




強大な戦艦を持つことが重要でした。

2010-10-11 19:21:07 | ◇1級:書き(書き取り)
 
 ・それを行うにはチョウドキュウの強い信念が必要だ。






いしゆみ、おおゆみ



【解字】形声。弓+奴。音符の奴ドは、しなやかで弾力のあるの意味。ばねじかけの石弓の意味を表す。

  1. いしゆみ。おおゆみ。
  2. ばねじかけで矢や石を発射する大きくて力の強い弓。


<<超弩級>>

【意味】
従来の常識を打ち破るほどの革新的な、または、ずば抜けた規模を誇る様。超ド級と表現することも。

【由来】
弩級、つまり英海軍戦艦ドレッドノートの次の世代の戦艦(と巡洋戦艦)のこと。
ドレッドノートは、それ以前の戦艦に比べ、革新的な性能を有していたので、その点から「前代未聞」を形容する言葉となった。弩はドレッドノートの頭文字に当てた漢字。



超弩級。

この言葉をよく目にする場所は、映画館でしょうか。


・超ド級
・超大作
・今世紀最大の
・前代未聞の
・全米興行成績一位
・全米が泣いた


予告編のキャッチコピーでこれでもかという礼賛・称賛・美辞麗句のオンパレード。
もちろん、どんな駄作でも同じようにコピーしちゃうから、本当の大作の時と見分けがつかないのはご愛嬌か。評価がいつも満点だからね。

弩級の最上級が超弩級でしょうか。
弩級⇒超弩級⇒超超弩級
次は超超超弩級ですかね。なにかしら子供同士の自慢合戦のようにも聞こえます。
超ウルトラスーパーみたいな。。
キリがないったらありゃあしません。


最初わたしは、超ド級の「ド」のことを、

・ドえらい
・ドでかい
・ドつぼ
・ドあほ

とかと同様な、意味の強調を表す接頭語だと勘違いしていました。
だって、「超弩級」という漢字は見たことなかったような気がする。(得意の言い訳)
考えてみたら、超ド級の「ド」は、ドレッドノートの「ド」ですもんね。
だから超ど級でなく、超ド級のカタカナで正解です。




参考までに、これが「弩」です。