漢字を学び心を育む

2回目のチャレンジで漢検1級に合格。
現在、ペン習字に傾倒。
硬筆書写検定1級が欲しいです

どこかで同じような読み方が・・・。 :栗

2010-04-06 21:56:16 | ◆準1級:読み(熟語読み)
 
 ・栗烈( りつれつ

 ・栗( きび )しい


 【栗烈】 皮膚がぴりぴりするほどの寒さ。「慄烈」とも書く。





リツ、リ
きび(しい)、おのの(く)




【解字】象形文字。甲骨文は、くりのいががついている木の象形で、くりの意味を表す。


  1. くり。ブナ科の落葉高木。
  2. みのる。よく実る。
  3. きびしい。いかめしい。「厳栗」
  4. さむい。「栗烈」
  5. ふるえる。おののく。恐れる。「戦栗」
  6. つつしむ。おそれつつしむ。「栗栗」
    <新漢語林より>




 知ってる言葉といえば、せいぜい 栗(くり)と団栗(どんぐり) ぐらいなもの。

熟語並べてみて、あぁ、と思い出したのが 栗鼠(りす)。

植物の名と動物の名だけです。

でも、上の字義に聞き慣れたものがひとつあった。


 「戦栗」せんりつ


あれ? わたしが知ってる字と微妙に違う。

そうです、「戦慄」はこちらが普段目にする漢字です。

孔子の論語には、「戦栗」という熟語が出てくるようですが、現代では「戦慄」の方が一般的みたい。




 
音符の栗は、いがのある栗の意味。いがを見て心の中でおそれる、一般におそれる・おののくの意味を表す。




これで思い出しました。

「栗」と同じく、「戦」も ”おののく” と読むことを。  本当は逆のキモチ:戦




もうひとつ、こんな四字熟語も。

 「戦戦慄慄」 ⇒ 恐れつつしむさま。また、びくびくしてふるえ恐れるさま。




なんとなく懐かしい感じがします。:攪

2010-02-26 21:22:33 | ◆準1級:読み(熟語読み)
 
 ・攪乱( こうらん、かくらん

 ・攪( みだ )す



標準字体許容字体読み
コウ
カク
みだ(す)
ま(ぜる)



【解字】形声文字。手+覺。音符の覺(カク)は、交に通じ、まじわり乱れるの意味。手でかきみだすの意味を表す。

  1. みだす。また、みだれる。
  2. かきまわす。また、かきまぜる。
  3. うごかす。ゆする。
    <新漢語林より>




「かくらん」だとばかり思っていました。

「かくらん」は、「こうらん(攪乱)」の慣用読み

だそうなので、「こうらん」と読むのが正統派みたい。

いや、「こうらん」と読む癖をつけておいたほうが無難。



 ・背後から攻撃して敵陣をコウラン( 攪乱 )する。



といった書き取りの問題が出てきてもすぐに思い浮かべられるように。

だって、、、



 ・背後から攻撃して敵陣をコウラン(カクラン)( 攪乱 )する。



といった親切な問題は絶対に出ないんだから。



ちなみに、「鬼のカクラン」は、「鬼の霍乱」と書くようだ。


わたしだけでしょうか。:蚤

2010-02-16 21:01:58 | ◆準1級:読み(熟語読み)
 
 ・蚤起 ( そうき

 ・蚤 ( はや ) い




ソウ
のみ
はや(い)
つめ




【解字】形声文字。虫+2点又。音符の「2点又」(ソウ)は爪の古字で、上から覆う手、または、爪の象形。虫で飛び跳ねるのを上から押えて爪で潰す、のみの意味を表す。



  1. のみ。虫の名。
  2. はや-い。
  3. つとに。早く。
  4. つめ。
    <新漢語林より>





”かゆい”は、「痒い」と書きます。     笑



使い方がわかりません。:托

2010-02-15 22:13:22 | ◆準1級:読み(熟語読み)
 
 ・茶托 ( ちゃたく

 ・托 () く




タク
お(す)
お(く)
の(せる)
たの(む)




【解字】形声文字。扌(手)+乇。音符の乇(タク)は、くつろぐ人の形にかたどる。乇を音符に含む形声文字に、宅・托・託などがあり、これらの漢字は、「くつろぐ」の意味を共有している。一説に、草の葉をかたどり、草の葉の意味を表すという。



  1. おす。手で物をおす。
  2. うけ。うけ台。物をのせる台。「茶托」
  3. たのむ。まかせる。あずける。「委托」
  4. かこつける。ことよせる。
    <新漢語林より>




この字も割合簡単で普段よく見掛けていそうですが、実はあまりお目に掛かっていないはず。
「一蓮托生」や「托鉢」くらいしか用途が見つかりません。


まだ音読みならいいです。

 「托く」

これで ”おく” と読むのもまだ許せます。

わからないのは、この字はいったいどういうシーンで使うのかということ。

”お茶を托く” という時だけ限定なんだろうか。

”托く” とくれば、 ”お茶” が決まり札みたいな。



はたまた「置く」との違いはなんなのだろうとか。

準1級熟語読みの問題ならば、「托(お)く」と答えることができる。

でも、そういうものではないだろう。





↓これが茶托(托子)


御輿をオミコシと読んでいました(照 :輿

2010-02-14 20:09:00 | ◆準1級:読み(熟語読み)
 
 ・輿望 ( ヨボウ

 ・輿 ( おお ) い


   輿望:世間一般の人々から寄せられる信頼・期待。衆望。
   輿い:おおい(衆)





こし
くるま
の(せる)
おお(い)
めしつかい
はじ(め)

輿


【解字】形声文字。車+舁。音符の舁(ヨ)は、二人が両手で物を持ち上げるの意味。二人以上でかつぐ車、こしの意味を表す。


  1. こし。車の、人や物を乗せる部分。
  2. 車の総称。「乗輿」
  3. こしを作る工人。車の製造人。「輪輿」
  4. 乗車を扱う召し使い。またしもべ。「輿人」
  5. かく(舁(ヨ))。二人が両手で持ち上げて物を運ぶ。
  6. 負う。になう。かつぐ。
  7. 物を乗せ支えるもの。転じて基礎。
  8. 大地。地球。万物をのせることからいう。「坤輿(コンヨ)」
  9. おおい(衆)。もろもろ。「輿論」
    <新漢語林より>





「輿望」も「輿い」も もちろん知りません。

「輿い」は、おおい(衆)であって大衆のこと。
”衆”の対義語は、”寡”であり少ないこと。
蛇足ながら、
 「衆寡敵せず」⇒ 数では多人数に勝つことができない。


「輿」という字で馴染み深いのは、おそらく「玉の輿に乗る。」
現代においては男女同等に使うようですが、「玉の輿」とは身分の高い人が使う立派な乗り物。


”おみこし”は「お御輿」と書く。

御輿は、輿の尊敬語。さらに”お”を重ねるのもおかしい気もする。
また神霊に伴うものについては、神輿と表記するようだ。



「輿」と似てる字で、興味の「興」がある。

真ん中の同という字を車に替えただけ。
興の部首は臼。
でも、輿の部首は臼ではなく車。
なんかヘン。


「世論」という言葉がある。

社会大衆の声という意味。
ちなみに「世論」の元の字は「輿論」。
ということは、世間の声ではなく大衆の声。(同じかも?)
ならば、世論は”よろん”であって、”せろん”ではないと思う。

 輿論(よろん)→ 世論(よろん)= 世論(せろん)


鯨に馬に、そして牛。:牟

2010-01-25 08:00:34 | ◆準1級:読み(熟語読み)
 
 
 ・牟食(ボウショク

 ・牟(むさぼ)る


   牟食:むさぼり食う。また、穀つぶし。 ぼうしょく
   牟る:苦労して求める。 むさぼ・る




ボウ

な(く)
むさぼ(る)
かぶと




【解字】会意文字。牛+ム。ムは、牛の鳴き声・吐く息の象形とも、牛の鼻輪の象形ともいう。牛の鳴き声の擬声語。


  1. 牛の鳴き声。
  2. むさぼる。うばう。
  3. 増す。倍する。
  4. 多い。また、大きい。
  5. 大麦。
  6. ひとみ。
  7. かぶと。
    <新漢語林より>





この字で真っ先に思い浮かべるのが、

 牟田悌三(俳優)と大牟田市(福岡県)でしょうか。



「暴食」は、かなりのスピードで喰い散らかすイメージがある。

でも、「牟食」は、ゆっくりとお行儀良くただひたすら”食べる”行為に没頭するイメージ。

どちらが、大喰いかとゆうと「牟食」がらくらく勝ってしまう。みたいな。





2級の4字熟語に次のようなものがあった。


 「鯨飲馬食」・・・ 一度にたくさん飲み食いすること。

 「牛飲馬食」・・・ むやみにたくさん飲み食いすること。


一番の食いしん坊は、牛さんだと思っていましたが、馬さんも負けてはいないようです。


この字にあまり良いイメージはない。:曝

2010-01-20 22:30:04 | ◆準1級:読み(熟語読み)
 
 ・曝書(ばくしょ

 ・曝(さら)す


   【曝書】本を外気にさらすこと。古来からの資料保存対策のひとつ。古い図書館では蔵書点検(棚卸し)のこと。



バク
ホク
さら(す)(ける)

さらば(える)



【解字】形声文字。日+暴。音符の暴は、さらすの意味で曝の原字。


  1. さら-す。日にさらす。日にさらしてかわかす。
  2. あば-く。隠されたものを明るみに出す。恥をさらす。
    <新漢語林より>



読むことは割り合い簡単だと思います。引っ掛かるところといえば、「曝書」がどういう意味かわからないこと。
この言葉も、図書館関連の業務に携わっている方か、漢検受検者しか知らないと思います。
空調が完備されている図書館において、現在は”棚卸し”の意味にしか使われていないでしょうね。

でも、「曝」から思い浮かべるのは「曝露」「被曝」という放射能を浴びるという言葉なのかな。



----訓読み----

 ・痩せ 曝( さらば )えた犬が道を横切った。





実はこちらが本題。笑

この訓読みは難しいと思います。
だって、「サラバエル」って何なのか分からないでしょう。普通の人は。

やはり、漢字を覚えるのではなく、日本語を勉強するのだとつくづく感じます。


漢字の意味を考える:夷

2009-07-02 20:53:49 | ◆準1級:読み(熟語読み)
今日は高橋頻出度Bの「熟語と一字訓の読み」。


いつもの事ながら、初めて耳にする次の漢字。
普通の人は聞いたことが、使ったことがない言葉だと思います。



 ・夷坦(いたん

 ・夷(たいらか



【夷坦】広辞苑より

 ①土地などが平らなこと。平坦。
 ②心の穏やかなこと。


「夷」  ←という字に対し、良い印象は持っていない。

  たいらか。平定する⇒反乱などを鎮めて秩序を回復する。
  反勢力、野蛮人、未開人
  漢民族が異民族(東夷)に対する蔑称である。
  蝦夷(えみし)⇒アイヌ民族
  大和政権も異民族を服従させていることを当時の中国に
  アピールするため「蝦夷」と呼んで蔑んだ。


「坦」

  たいらか。起伏なしに、たいらに延びる。
  おだやか。心が広い。感情の起伏がない。また、態度・行動に裏表がない。



以上の事から、【夷坦】とは


 「反勢力、野蛮人に対して平定する事により、平穏で安全な社会の秩序が保たれること」


だと思います。(独自解釈)




そういえば思い出しました。

#攘夷論は、日本に於いては、江戸末期に広まった考えで、夷人(外国人)をしりぞける。
#つまり外国人を実力行使で排斥しようという思想。元は中国の春秋時代の言葉。





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 彼は斯界の権威だ。



【答:しかい】

 ※斯界:この社会。この方面。この専門の筋。


なるほどおもしろい。:禿

2009-06-28 16:58:11 | ◆準1級:読み(熟語読み)
今日から「熟語と一字訓の読み」に入る。


 ・禿筆  (とくひつ---使い古して先がすり切れた筆。

 ・禿びた (ち-びた---先がすりへる。すり切れて小さくなる。



 【禿】の本来の意味は「禾の実がないもの」だが、人に及ぼして禿髪の意とする。
  ※禾=穀物



なるほど。

「禿」の字は"禿げ"という読みしか知りませんでした。

ましてや「ちびた」に漢字が存在するなんて思いもしなかった。

そういえば最近「禿びた」という言葉も聞かなくなりましたねぇ。。。

私の小さい頃は「禿びた筆」という言葉は結構使っていましたが。

でも、こうして漢字で覚えると言葉は忘れませんね。



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 名声をにした英雄だ。



【答:ほしいまま】