漢字を学び心を育む

2回目のチャレンジで漢検1級に合格。
現在、ペン習字に傾倒。
硬筆書写検定1級が欲しいです

森永きょろちゃん

2012-06-05 20:05:54 | ◇1級:書き(四字熟語)
旭川常盤ロータリー

 
しくはちがい







【意 味】
大きな通りが四方八方に通じた大きな町。交通などの便がよく、にぎわう町の形容。
「瞿」「街」は、ともに四方に通じる道。


みち、ちまた、よつつじ、わかれみち



【解字】形声。行+瞿。音符の瞿(ク)は、鳥が目をきょろきょろさせるの意味。にぎやかで目をきょろきょろさせう大通りの意味を表す。

  1. ちまた。四方に通ずる大通り。また、道。道路。「康瞿」
  2. えだ。別れ道。






写真から分かりにくいかもしれませんが、旭川のロータリーは六衢です。
免許取りたての頃、車を運転していてロータリーの入り方も出方もわからず往生したことがあります。
ロータリー交差点で有名なパリ・エトワール凱旋門は、なんと十二衢!


1級読み問題でよく出題されるのが、六衢 りっく、りくく

また、 ”六りく” 繋がりで、



りくとうさんりゃく

  中国の有名な兵法書である。「六韜」と「三略」のこと。


準1級でも、六芸 りくげい

が、「六」を りく と読ませています。

(ろく=呉音、りく=漢音)



衢に戻します。


 三衢 さんく

 四衢 しく

 五衢 ごく

 六衢 りっく・りくく

 七衢 しちく

 八衢 やちまた

 九衢 きゅうく



もうひとつ、気をつけなくてはいけない読みが「やちまた」ですね。

ただ、これはまだ実際には出題されたことはないみたいです。

一般教養として覚えておきましょう。




あとは、熟語で

衢地、交衢、巷衢、広衢、康衢、街衢、通衢・・・





これはこれは、お懐かしい。

2011-05-20 21:37:48 | ◇1級:書き(四字熟語)
 
ちんりゅうそうせき



【意 味】強情で負け惜しみの強いこと。
     また、うまくこじつけて言い逃れをすること。

【補 説】「流れに枕し石に漱ぐ」と読む。
     「漱石枕流」ともいう。
     夏目漱石の雅号「漱石」はこの語からとった。

【故 事】西晋の孫楚が隠遁を望み「石に枕し流れに漱ぐような自然の暮らしがしたい」
     と言うべきところを「石に漱ぎ流れに枕す」といい誤った。
     そんなことはできないといわれて孫楚は、「石に漱ぐのは歯を磨くため、
     流れに枕するのは耳を洗うためだ」といいはって、誤りを認めなかったことから。



漱石の雅号の由来だとは知りませんでした。
本人が頑固者、偏屈者だったのか、はたまたこの語が気に入ったかどうかはわかりません。
ちなみに




 本名:金之助
 戒名:文献院古道漱石居士

だそうです。





そしてもう一人、この方にもお逢いしました。

【類義語】
 下記より選択し、漢字で記せ。

 散策 ≒ ??


 ┌─────────────────────────┐
 │たくぼく、しょうよう、きょうか、おうがい、とうそん│
 └─────────────────────────┘









 逍遥  しょうよう

 気の向くままにあちこちをぶらぶら歩くこと。そぞろ歩き。散歩。

  逍=さまよう、ぶらつく。
  遥=ゆらゆら歩く、そぞろ歩く。



そうですね、坪内逍遥です。

出典は、荘子の「逍遥遊」です。

 ”何ものにもとらわれない自由気ままな境地に遊ぶ”




 本名:勇蔵
 戒名:雙柿院始終逍遥居士



漢字を通じ懐かしい人に出逢えるのも、素敵だと思いませんか。




春はきぬ

2011-05-12 19:49:43 | ◇1級:書き(四字熟語)
 
しゅんかんりょうしょう



【意 味】春になって寒さがぶり返し、肌寒く感じられるさま。

【解 説】「春寒」は春になってぶりかえした寒さ。
     「料」は肌をなで触れる意。
     「峭」は厳しい意。



こんな四字熟語があったのですね。

札幌の桜開花宣言は5月7日。
その前日5月6日は「立夏」でした。
暦の上ではもうすでに「夏」になっているようですが、北海道ではGW中のほとんどの日が雨に祟られ、
特に「立夏」の日には平地で冷たい雨が降り、峠では雪模様になったようです。


確か昨年の春も全国的に記録的な寒さだったと記憶しています。
しかし夏になり、ご存知の通りこれまた記録的な猛暑に見舞われるわけですが、

 「今まで生きてきた中で ”一番寒い春” と ”一番暑い夏”」

を一年で経験するという貴重な体験をすることになりました。
さて、今年はどうなのでしょう。


写真は今朝撮ったものですが、札幌市を一望できる手稲山にはまだ残雪があり冷たい風が市内に吹き降ろします。
でも市内から1時間以内でスキー場に行けるのも札幌の魅力でしょう。
GWまでスキー滑走が可能ですが、まだストーブのお世話になりそうです。

やっぱり「日本は縦に長いんだな」を実感しています。





山に魔物住むという。

2010-10-23 20:44:58 | ◇1級:書き(四字熟語)
 
ちみもうりょう



【意 味】人に害を与える化け物の総称。また、私欲のために悪だくみをする者のたとえ。

【解 説】「魑魅」は山林の気から生じる山の化け物。
     「魍魎」は山川の気から生じる水の化け物。




週刊新潮の記事で幾度となく見掛けます。(魑魅魍魎が跋扈するとか)
きっと記者のお気に入りの言葉なのかもしれませんね。


一見、画数も多くすごく難しそうな漢字に思います。
でも、鬼を抜かすと「离未罔兩」

  は、離
  は、説明不要
  は、網
  は、両の旧字



鬼部の中でも鬼繞(きにょう)は極端に少ない。
もともと「鬼」の付く字はいい意味に使われていませんから。
麻雀だったら、「魑魅魍魎」は、鬼繞の暗カンで役満です。(ウソ



常用漢字では、

 魅惑の 

 魁傑の 





”うなされる” という漢字を知っていますか。


 される と書きます。


厭 + 鬼 ですから強烈です。



本当にうなされそうです。