彼らは瞞着した皮肉を浮べながら、酒舖から酒舖へ蹣跚として よろ めいていつた。が、彼らの頭は夜が来ると一様に冴え渡つた。
碑文/横光利一
ソウロウ
よろめ(く)
蹌踉
- 足元のたしかでないさま。よろめくさま。
- 誘惑にのる。浮気をする。
俗にいう 『 よろめきドラマ 』 は、『 蹌踉きドラマ 』 と書きます。
しかし今回わたしが注目したのは、音読みの「ソウロウ」の方。
「ソウロウ」 で思い浮かべるのが、
司馬遼太郎の小説、幕末における土佐藩・山内豊信を書いた「酔って候」です。
「酔ってございます」とか「酔っておいでになります」という意味合いでしょうか。
でも、「蹌踉=よろめく」という言葉を憶えてしまうと、
「酔って蹌踉」
の方がシックリくると感じませんか。
それとも、酔ってヨロメクのは、「酔歩蹣跚(すいほまんさん)」の専売特許なのでしょうか。笑
ちなみにgoo辞書では、【蹌踉めく/蹣跚めく】の2つがあるみたいです。
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誤謬で思い出したことがあります。
昔とったキネヅカ
杵塚だと、つい最近まで思っていました。
「づか」という漢字がこれしか思い浮かばなかった。と言った方が正しいのかもしれません。
恥ずかしながら諺の正確な意味も把握していませんでした。
今思えば、「杵の墓」というのも変だなと感じますが。。
正解は「杵柄」なんですが、「柄」という字、準1級の検定で「権柄けんぺい-ずく」がどうしても思い浮かばなかった悔しい字でもあります。