漢字を学び心を育む

2回目のチャレンジで漢検1級に合格。
現在、ペン習字に傾倒。
硬筆書写検定1級が欲しいです

熟語は敏捷以外にわかりません。:捷

2010-03-16 21:54:34 | ◆準1級:書き(同音・同訓異字)
 
 ・親は子供にカンショウ( 干(関)渉 )する。

 ・カンショウ ( 観照 )は美の知的認識だ。

 ・国境にカンショウ( 緩衝 )地帯を設ける。

 ・美しい島のカンショウ( 環礁 )に潜る。

 ・会の運営をカンショウ( 管掌 )する。

 ・作業をカンショウ( 簡捷 )に済ませる。

  ★漢字検定準1級[頻出度順]問題集 高橋書店






ショウ
か(つ)、はや(い)




【解字】形声文字。手+(捷の旁側)。音符の捷の旁側は、すばやいの意味。手をすばやく動かして獲物を獲得するの意味を表す。


  1. ぶんどる。ぶんどった物。戦利品。
  2. 勝つ。また、かちいくさ。「戦捷」
  3. はやい。すみやか。すばやい。「敏捷」
  4. 近道をする。
  5. かしこい。さとい。
  6. およぶ。続く。
    <新漢語林より>




ほとんど嫌がらせですね。笑


私のPC(Microsoft IME辞書)で ”かんしょう” と入力し変換キーを押した時の全候補になります。

簡捷、管掌、環礁、観照、干渉、鑑賞、観賞、感傷、冠省、勧奨、完勝、官省、寛正、癇症、感賞、癇性、観象、関渉、姦商


知らない、見た事ない熟語が並んでいます。

この中で準1級で新しく出てくる字は、「捷」と「姦」。
(「癇」は1級)

でも当然2級までの常用漢字についても日頃から準備を怠っていてはいけない。

高橋書店では、これだけしつこく同音異字として ”カンショウ” が出題されているのに、完全征服では僅かに対義語で

 放任 ⇔ 干渉

のみの出題。不思議ですね。


他の問題集の傾向についても気になるところです。


我が漢字辞書でも ”カンショウ” を調べてみたところ、前述以外に

 奸商、冠称、竿檣、喚鐘、寒松、歓笑、環象

がありました。



 もうお腹いっぱいですよね。。





問題の解答は、上から

 干(関)渉
 観照
 緩衝
 環礁
 管掌
 簡捷



使い分けが難しい。

2010-03-14 20:09:47 | ◆準1級:書き(同音・同訓異字)
 
 ・肩口から下着がノゾ()いていた。

 ・邪魔者はノゾ ()けとの厳命だ。

  ★漢字検定準1級[頻出度順]問題集 高橋書店






のぞ(く)、うかが(う)




【解字】会意兼形声。司の上部は人の変形であり、その下の口印は狭い穴。狭い穴からのぞく事を示す会意文字。覗は「見+司」で狭い穴を通して内部を見ようとする事。


  1. 細いすきまからのぞいて見る。
  2. 転じてのぞいて様子を見る。
    <漢字源>




二つ漢字が浮かびました。

でも、違いがわかりません。今でも。。

この字も説明しておきます。





うかが(う)、のぞ(く)




【解字】会意兼形声。「穴+規」。音符の規(コンパスで穴をはかる)は、「はかる」の意からの派生語である。


  1. うかがう。
  2. のぞ-く。うかがい見る。
    <漢字源>





◆◇◆ 今まで思っていたこと ◆◇◆

 ・覗 ・・・ こっそり穴からのぞく。Peeping 

 ・窺 ・・・ 身を乗り出して顔を晒して見る。


 というイメージをなんとなく抱いていた。

 でも、「窺」の解字を見ると、
 ”穴の中をはかる” ⇒ ”のぞき見る”
 の意味らしい。<新漢語林>

 じゃあ、穴からのぞくのは「窺く」なの?
 


◆◇◆ 不思議なこと ◆◇◆

 ・覗は、音読みでシと読みが、ナント、熟語が見当たらない!
  (中国でしか使われていないのだろうか)

 ・窺は、ネット検索で「窺く(のぞく)」がHITしない!
  (読み方はあるが実用されていない)



◆◇◆ 書き問題の出題状況 ◆◇◆

 『完全征服』
  ・文章題
   その顔をノゾき込む女房の・・・[覗・窺・(覘)]
 

 『高橋書店』
  ・書き取り
   努力の跡がウカガわれる。[窺]
   敵の動きを身を潜めてウカガう。[窺]

  ・故事・諺
   針の穴から天をノゾく。[覗]
   管を以って天をウカガう。[※窺] ←用管窺天

  ・同音・同訓異字
   肩口から下着がノゾいていた。[覗] 少しエッチ(笑)

  ・文章題
   名所のノゾキ機関。[※覗] ←覗機関(のぞきからくり)
   余は、朝っぱらから歌舞伎座をノゾいた気分で・・・[覗]
   少時は船の中をウカガい彦左衛門が・・・[窺]

   ※決まりモノ

---
 『完全征服』→消極的・複数解答・優柔不断(笑) それだけ微妙な問題なのかもしれない。

 『高橋書店』→自信満々・決めウチ過ぎだって(笑)



◆◇◆ 仮定 ◆◇◆

 ・ノゾクの場合は、「覗」限定ではないか。

 ・窺は、「窺う」しか使わないのではないか。



◆◇◆ 結論 ◆◇◆

 ますます混乱してきた。。




◆◇◆ オマケ ◆◇◆

 「瓶覗」という色があることがわかりました。

 色も言葉もちょっと素敵です。



【瓶覗(かめのぞき)/覗色(のぞきいろ)】

 瓶 覗 
瓶覗き(かめのぞき)とは、白に近いごく薄い藍色。英語色名のペールアクア(ごくごく薄い水色)に近い。
藍色系統に属するが殆ど色味が無いため、オフホワイト(日本語の染色用語なら「白殺し」)に属すると考える場合も有る。

 留紺>黒紺>紺(勝色)>藍>花色>浅葱>水浅葱>瓶覗き

と藍色系統ではもっとも薄い色で、染色の際も藍瓶に漬けてすぐに引き上げてしまうことから「瓶覗き」と呼ばれる。また、水瓶に映りこんだ青空の色を表現したので瓶覗きと呼ぶという説もあるが、江戸時代、瓶覗きと空色はどちらも同時期使われており、染色指南などを見るに空色のほうが濃い色で派生の色も数多く存在する。

出典:Wikipedia



バケらったぁ~:扮

2010-02-25 21:20:17 | ◆準1級:書き(同音・同訓異字)
 
 ・魔女役のフンソウ( 扮装 )が好評だ。

 ・国際フンソウ ( 紛争 )の調停に乗り出す。





フン
ハン
よそお(う)
かざ(る)




【解字】形声文字。手+分。音符の分は、賁(フン)に通じ、飾るの意味。また分は粉に通じ、こなの意味。白粉を手にしてよそおうの意味を表すともいう。


  1. よそおう。いでたつ。いでたち。「扮装」
  2. にぎる。
  3. あわせる。まぜる。
    <新漢語林より>




「扮」の用途といえば、扮装くらいしか見つけられません。


同じ ”分(フン)” でも「紛」と「粉」の音符の分は、わかれるの意味。



会意文字。八+刀。八は二つに分かれるの意味。刀で切り分ける意味を表す。

 「紛」・・・ 糸がわかれてしまってまとまらない、みだれる。

 「粉」・・・ 米をくだきわけたもの、こな。




でも、「扮」の音符の分は、賁(フン)に通じ、飾るの意味。


形声文字。貝+卉。音符の卉(ホン)は、人の足あとの三つ並んだ形にかたどり、さかんに走るの意味。貝殻に模様がさかんに走っているの意味から、かざるの意味を表す。


 「扮」・・・ 手でかざる。


この字も悪字。:匪

2010-02-08 21:36:22 | ◆準1級:書き(同音・同訓異字)

 
 ・伝承の歌は ヒゾク( 卑俗 )だが親しめる。

 ・軍隊を率いてヒゾク ( 匪賊 )を討伐した。








【解字】形声文字。匚+非。音符の非は、ふたつにわかれるの意味。「ふた」と「み」にわかれる長方形の竹製のはこを表す。篚(ヒ)の原字。借りて、否定のあらずの意味に用いる。


  1. あら-ず。否定の助字。⇒非。
  2. わるもの。「匪賊」
  3. はこ。長方形の竹のかご。⇒篚。
  4. かの。かれ。⇒彼。
    <新漢語林より>


【匪賊】「集団をなして、掠奪・暴行などを行う賊徒」を指す言葉。「匪」「賊」とも否定的な価値判断を伴う文字であり、かれらと敵対する側、すなわち取り締まり側(体制側)・被害者側の視点からの他称である。




両方の熟語が書けませんでした。

「卑俗」は、答えを見たら意味が通じます。

でも、「匪賊」の方は何か悪い奴の集団だと見当はつきましたが、聞いたことがありません。

「匪」という悪字と、「賊」という悪字を重ねるほどの蔑称です。

「匪」という字も、よくありそうでなかなかお目に掛からないです。というか初めて見ます。

非ず人を捕らえて箱の中に押し込むというのは、檻の中に人を入れる「囚」という字を彷彿させます。


雲ではありません。:暈

2010-02-06 22:19:09 | ◆準1級:書き(同音・同訓異字)
 
 ・月に カサ ()がかかると雨が降る。

 ・雨で川の水カサ ()が増した。

  ※「頻出度順問題集」高橋書店 同音・同訓異字より



ウン
かさ




【解字】形声文字。日+軍。音符の軍は、めぐるの意味。日や月の周囲に現れる光の輪の意味を表す。


  1. かさ。日や月の周囲に薄く現れる光の輪。ひがさ。つきがさ。
  2. あや。くま。ぼかし。
  3. 目がくらむ。めまい。また、舟に酔う。「眩暈」(めまい)
    <新漢語林より>





カサと言うくらいだから、雲のことだと思っていました。
暈は、ハローとも呼ばれているみたいですが、何となく聞いたことはあるような。

”目がくらむ” ことを眩暈(めまい)と書くのもすごく美しいと思います。
(鬼束ちひろさんの眩暈も美しい曲)


でも、「暈」って準1級なのでしょうか。
高橋書店さんの準1級テキストの巻末漢字一覧に載っていないんですけど。
漢検協会の完全征服「漢検」準1級 にも。。

もしかして、この「暈」の問題は高橋書店さんの勇み足?


【漢字辞典ネット】 暈







月の暈

元は一緒だったのです。:鏑、蕪

2010-01-31 18:44:59 | ◆準1級:書き(同音・同訓異字)
 
 ・カブラ()矢の音が響く。

 ・畑にカブラ()の種をまいた。


テキ
かぶら
やじり
かぶらや



【解字】形声文字。金+啇。音符の啇(テキ)は、いくの意味。敵に向かって飛んでいくやじり・かぶらやの意味を表す。

  1. かぶらや。鏑矢。射ると音を出して飛ぶ矢。先に蕪(かぶら)の球根に似た中空の球をつけ、その先に。雁股(かりまた)をつけるからいう。鳴鏑。
  2. やじり。矢の先。
    <新漢語林より>





あ(れる)
かぶら
しげ(る)
みだ(れる)



【解字】形声文字。艸(草冠)+無。音符の無は、おおいかくすの意味。草がおおうほどにあれるの意味を表す。

  1. あ-れる。雑草がおいしげって荒れる。「荒蕪」
  2. 雑草。
  3. くさはら。荒れ地。
  4. のがれる。
    <新漢語林より>



同訓異字ですが、迷いようがありませんでした。

正直、どちらの字も皆目見当もつきませんでした。

「かぶら」というと、千枚漬けで名高い京都のかぶら漬けを思い浮かべます。
でもわたしの中では、「かぶら漬け」であってけっして「蕪漬け」ではありません。

「蕪」という字は、

 与謝蕪村を連想するなとか、似た名前で与謝野晶子のみだれ髪は蕪れ髪と書くのだろうかとか。


「鏑」も、

 ~矢の先に蕪の球根に似た中空の球をつけ・・・

とあるので、語源は蕪からきているようです。
じゃあ別に「蕪矢」でいいと思うんですけど、、




今日は画像大きめ。