漢字を学び心を育む

2回目のチャレンジで漢検1級に合格。
現在、ペン習字に傾倒。
硬筆書写検定1級が欲しいです

織り方の違いなんてわかりません。:羅

2010-03-25 22:29:21 | ◆準1級:読み(表外読み)
 
 ・羅( うすぎぬ ) の着物を新調した。 ★漢字検定準1級[頻出度順]問題集 高橋書店





あみ、うすぎぬ、つら(なる)




【解字】会意文字。网+維。网は、あみの象形。維は、鳥をつなぐの意味。あみ・つらなるの意味を表す。


  1. あみ。鳥を捕らえる網。鳥あみ。
  2. あみする。
  3. つらねる。並べる。また、連なる「羅列」
  4. うすい絹。あやぎぬ。「綺羅(キラ)」
  5. かかる。こうむる。出会う。
    <新漢語林より>



うすぎぬ 【薄絹】地の薄い絹織物。紗(しや)・絽(ろ)など

 薄絹は、主に、夏用に使われる絹織物を指して言います。
 つまり、経糸、緯糸とも、極細の糸を使って織り上げた織物で、地合いが軽薄で柔らかく、また綾目も粗く通気性に富んでいます。
 絽、紗、羅など、透けてみえる生地がこれに該当します。



「羅」は、2級の字であるが、”うすぎぬ”という読み方は準1級。
同じく準1級で出てくる ”うすぎぬ” と読む字に「紗」がある。
どちらも通気性に富んだ粗い網目の薄い織物ですが、編み方織り方により呼び名が異なるようです。
同じ絹織物の仲間である「絽(ろ)」は、1級漢字で ”しまおりもの” と読むみたい。


では、同じ ”うすぎぬ” と読む字を調べてみたところ、

 「絅」 1級 ひとえもの。うすぎぬ。着物の上にかける布。ベールの類。

 「繻」 1級 繻子(しゅす)。サテン地。うすぎぬ。



正直言うと、ベール、サテンなどをあまりよく知りません。

でも、表外読みには今ではあまり使われなくなった遠い昔の美しい日本語に出会えるような気がします。

きらびやかではありません。:審

2010-03-09 21:15:36 | ◆準1級:読み(表外読み)
 
 ・審( つまび ) らかな自供を求める。 ★漢字検定準1級[頻出度順]問題集 高橋書店





シン



【解字】形声文字。番+宷。番(ハ)は、播(ハ)に通じ、ばらまくの意味。音符の宷(シン)は、探に通じてさぐるの意味。深く物事の本質をさぐるために、要素的なものにばらばらにして、つまびらかにするの意味を表す。


  1. つまびらかにする。
  2. くわしく知る。知りつくす。
  3. 明らかにする。はっきりさとる。
  4. くわしく調べる。くわしく考える。
    <新漢語林より>



この言葉も普段言い慣れていない。
無理して使ったらボロが出そうなのでやめておく。

”つまびらか” の意味はというと、



つまびら‐か【▽詳らか/▽審らか】

[形動][文][ナリ]《「つばひらか」の音変化。古くは「つまひらか」》くわしいさま。物事の細かいところまではっきりしているさま。

 出典:小学館



そうですそうです、こんな問題もありました。


 ・自宅の間取りを詳( つまび ) らかに製図する。 ★漢字検定準1級[頻出度順]問題集 高橋書店




どちらも「高橋書店」の表外読みからの出題です。
不思議なことに「完全征服」では、どちらも出題されていません。
書き取り問題はというと、「高橋書店」「完全征服」のどちらからも出題されていない。
(そもそも、表外読みの書き取りが存在しているのかさえしらん。)

”表外読み” の読み方はわかる。じゃあ実際使う時の ”使い分け” が疑問に思うはず。


 ・審らか・・・ 物事の本質をさぐる。考えはっきりと悟る。

 ・詳らか・・・ 物の姿、さまを言葉にする。



という感じなんだろうか。

でも、わたしは ”つまびらか” と平仮名で書くか、やっぱりボロが出そうなので別の言葉を使うんだろうな。


言葉巧みに。。:拐

2010-02-09 21:59:29 | ◆準1級:読み(表外読み)
 

 ・幼児を 拐( かどわか ) して逮捕された。



カイ



【解字】形声文字。扌(手)+叧。音符の叧(カ)=(カイ)は、わかれるの意味。鹿(しか)の角のように枝わかれしたものの意味。
枝わかれした「とって」の意味や、油断している女性や子供をひっかけてさらう、かたるの意味を表す。


  1. かた-る。金品などをだましとる。
  2. かどわか-す。「誘拐」
  3. つえ(杖)。
  4. 物の把手(とって)。
    <新漢語林より>




幼児を拐して逮捕された。

なんて、テレビや新聞などのマスコミでは絶対に使いません。

「誘拐」は聞いたことあるけど、「かどわかす」は聞いたことがありません。

 誘拐を ”いざないかどわかす”

と表現するとますます凄みを増すような気がします。

また、「拐」の意味にある”かたる”は、騙ると書いてやっぱり人をだますこと。


確か2級で、「拐帯」という字を習ったと思います。

 拐帯=だまして持ち逃げする。

 誘拐=だまして連れさる。

この2つしか使う言葉が見つかりません。


「かどわかす」なんて言葉、自分から発言することはまずないでしょう。


少しキザだと思います。:稿

2010-02-01 21:04:01 | ◆準1級:読み(表外読み)
 

 ・なかなか 稿( したがき ) どおりにはいかない。



コウ
稿


【解字】形声文字。禾+高。音符の高は槁(コウ)に通じ、かれて固い意味。かれて固い稲、わらの意味を表す。また、わらの未整理なさまから、転じて、詩文のしたがきの意味をも表す。

  1. わら。稲の茎。
  2. したがき。詩文のしたがき。「草稿」
    <新漢語林より>




なるほど、美しく仕上がっています。

 藁(わら)が散らかっている様子。→ 詩文の下書き。

うん、やっぱりかなり洒落ていると思います。
でもわたしは、同じ意味ならこの字(稿)は使わないと思う。
きっと、、

 ・なかなか思惑どおりにはいかない。

 ・なかなか筋書きどおりにはいかない。


やっぱり野暮かな。




(本当に原稿書いてる訳じゃないよね)

気配りが足りないとはよく言わ・・・。:慮

2010-01-23 15:22:40 | ◆準1級:読み(表外読み)
 

 ・彼の気持ちを 慮( おもんぱか ) るとつらい。





リョ
おもんぱか(る)




  1. おもんぱかる。
  2. おもんぱかり。考え。計画。
    <新漢語林より>





ずっーーーーと、

おもんかる と信じて疑っていませんでした。(汗

訓読み(表外読み含)においての半濁音読みは珍しいと思います。※送り仮名は除く。
というか、この字の他にあるのでしょうか。

半濁音は、「ぱ(Pa)・ぴ(Pi)・ぷ(Pu)・ぺ(Pe)・ぽ(Po)」だけ。
音読みにおける半濁音は数多い。


・論破(Pa) → 破(Ha)

・門扉(Pi) → 扉(Hi)

・完膚(Pu) → 膚(Hu)

・紺碧(Peki)→ 碧(Heki)

・散歩(Po) → 歩(Ho)


でも、よく見たら全部熟語であって、単語では清音か濁音である。
しかも最初の文字ではなく2文字目。


【慮る】おもんぱか-る
(オモヒハカルの音便。オモンバカルとも)よくよく考える。考えはかる。思いめぐらす。

 ※音便
  発音しやすいように語中・語尾の音が他の音に変化すること。

 
なるほど。
熟語の半濁音についても、音便での変化形だったのですね。おそらく。

どうやらこれが正解みたいです。

 思ひ計る → おもいはかる →(音便) おもんかる




この当て字は美しい。:草臥

2010-01-03 20:17:44 | ◆準1級:読み(表外読み)
 
骨折り損のクタビれ儲け。




草臥


 疲れて草に臥すの当て字
  1. 体力や思考が消耗して疲れる。疲労する。
  2. 物などが長く使われたりしたために古びてみすぼらしくなる。人が年老いたことについても言う。 
  3. 特に、動詞の連用形に接続して、その行為が、疲れて嫌になる。「待ち草臥れる」「立ち草臥れる」など。
  ★「くた」は「くたつ(降)」「くたばる」の「くた」と同根。「草臥」は当て字


あて‐じ【当て字/×宛字】kotobank(コトバンク)
日本語を漢字で書く場合に、漢字の音や訓を、その字の意味に関係なく当てる漢字の使い方。狭義には、古くから慣用の久しいものについていう。「目出度(めでた)し」など。借り字。



”くたびれる”に漢字があるなんて初めて知りました。当て字は基本的に嫌いですが、日本(漢字)の歴史・文化を学ぶという観点からも避けては通れないないと思います。私にも「好きな当て字」と「嫌いな当て字」がありますが、”草臥れる”は結構美しく仕上がっていると思います。


【使ってもいい】  【使いたくない】
 蹴球        兎に角
 米粉        沢山
 謝肉祭       出鱈目
 庭球        冗句
 吃驚        流石
 珈琲        場穴
 滅茶苦茶      仏蘭西
 野暮        手風琴
 流行る
 微笑む
 狼狽る


ただ気をつけなければいけないのは、当て字も多用し過ぎると厭味になるということ。闇雲に思いつくまま漢字で書けばいいというものではありません。平仮名で書いた方が美しい場合だって数多くあるのです。要するに視覚的にもバランスよく美しい文章を書くことを心掛けなければいけません。(あっ、これはもちろん自分自身に言い聞かせております)

 過ぎたるは及ばざるが如し



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 中国で美味とされる熊掌を味わう。



【答:ゆうしょう】


使わない言葉、使えない言葉。:稚、幼

2009-07-01 19:31:24 | ◆準1級:読み(表外読み)
今日は高橋頻出度Bの「表外読み」に入る。

※「表外読み」とは、常用漢字表に載っていない常用漢字の読み方のこと。
 (まあ、当て字のことです)

ある程度は文脈から察することはできるが、やはり理不尽に感ずる。

今日も読みがわからなかっただけではなく、解答を見ても聞いたことがない言葉だった。

ちなみに下記2問は同じ読みである。



 ・稚(いとけない弟をかわいがる。

 ・幼(いとけない笑顔に心が和む。




普通に読めば「おさな-い」だが、表外読みなので不正解。
日常生活においてこの言葉を使っている人はまずいないだろう。


準1級の問題になってから、先ず日本語の勉強が必要だとつくづく感ずる。




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 荒地をして公園にする。



【答:なら -して】