漢字を学び心を育む

2回目のチャレンジで漢検1級に合格。
現在、ペン習字に傾倒。
硬筆書写検定1級が欲しいです

日本のいちばん長い日

2010-10-07 21:01:11 | ◇1級:読み(音読み)
 
 ・新ニ殘虐ナル爆彈ヲ使用シテ頻ニ無辜ヲ殺傷シ慘害ノ及フ

-玉音放送-(昭和20年8月15日正午)







つみ、とが、はりつけ、そむ(く)、ひとりじ(め)



【解字】形声。辛+古。辛は、入れ墨をすための針の象形。音符の古コは、固くとざすの意味。罪人に入れ墨をし、固くとじこめるの意味から罪の意味を表す。

  1. つみ。重い罪。「無辜」「不辜」
  2. はりつけ。また、はりつけにする。
  3. そむく。「辜負」
  4. さまたげる。
  5. ひとりじめにする。「辜榷」
  6. かならず。




 8月 6日 広島原爆投下
 8月 9日 長崎原爆投下
 8月14日 ポツダム宣言受諾

”無辜” で思い浮かべるのは、やはり玉音放送か。


「罪のない民」「無実の民」ということは何となくは知っていた。
が、罪を表す「辜」という言葉は耳にしない。(無辜しか聞いたことがない)
罪人に対し入れ墨をした歴史は中国のことであって、日本ではしていなかったのか。
また、身体のどの部分にどんな入れ墨をしたのかも気になるところか。
でも、まさに烙印、レッテルだよね。一生拭えないのだから。





--
「辛」という字で思い出したことがあります。



田○まさし 逮捕前の誓いのことば。(Youtube)

みなさん、「辛い」という字を思い浮かべてください。
棒を一本足すだけで「幸せ」という字になります。
僕は幸せになるためのその棒を一本探しています。


マッチ棒クイズに似ていますが、なるほど上手いこといいますねえ。(微妙に違うと思いますが)
でも、この人の人生全てがギャグだから。



「当日は、ケでお越しください」 

2010-10-05 22:48:29 | ◇1級:書き(書き取り)
 
 ・古くから 晴れと ケ との区別があった。




セツ
はだぎ、ふだんぎ、な(れる)、けが(れる)、
けが(らわしい)、あなど(る)、け



【解字】形声。衣+埶。音符の埶ゲキは、若木を手に取る形にかたどる。ずっと手にし、着なれた衣服の意味を表す。

  1. ふだんぎ。平服。私服。
  2. はだぎ。下着。
  3. なれる。なれなれしくする。
  4. あなどる。
  5. けがれる。また、よごす。けがす。
  6. けがらわしい。



『慣用句』
  褻にも晴れにも

  普段にも晴々しい折にも。日常。中庸姿。






お天気のことと勘違いされた方も多かったと思います。
(私も含んでいます)


衣+埶で、着なれた衣服の意味を表す。なんて美しく仕上がっていると思いませんか。
むかしの人の方が、晴れの席(儀礼・祭)と褻(日常)とを、メリハリを持って区別していました。
学校の制服と一緒で、正装すればどんな幼い子だって背筋を伸ばし凛として気持ちも引き締まるというものです。
半ケツ出してズボンを引き摺るように穿いている若者に対し、 ”ピシッとしろ” と云うほうが無理な注文に決まっています。


わたしの持ってるPCの辞書(MS IME)では、「ケ」と打って「褻」なんて候補は絶対出てきはしません。
もし、あなたのPCで「ケ」が「褻」と難なく変換されるとしたら、

  • 辞書に単語登録している。
  • 高性能な辞書を搭載している。
  • Virusに侵されている。
  • PCがOSからぶっ壊れている。


  • 上記の何れかでしょう。



    なので、わたしはどう変換して「褻」の字を出しているかというと、、



    まあ、ご想像通り、皆さんと同じ方法ですって・・・・・・・・ きっと。 (^^)v




    「おたまじゃくし」は春の季語

    2010-10-02 19:04:10 | ◇1級:読み(熟字訓・当て字)
     
    この池の 生々流転 蝌蚪の紐   《虚子》





    カト
    おたまじゃくし

    蝌蚪

    おたまじゃくし。 漢名は、カト。
    カトと音読みするのは俳句の音数の都合でしたことだが、 今はかなり広く使われるようになっている。



    読みも難しくありませんし、意味も忘れることはないでしょう。
    俳句で遣うには文字数が長過ぎるので、漢名の「蝌蚪カト」を当てたのは別に驚くことでもありません。
    そういうものかと納得すればいいことなんだから。





    蝌蚪文字(科斗文字)

    中国古代文字の一種で、周時代に書かれた文字と言われている。上古、筆墨がまだ行われなかった時、竹簡に漆汁をつけて書いたため、漆がねばって文字の線は頭が大きく尾が小さく、ちょうどおたまじゃくしのようになったため名付けたもの。










    辞書で詳しく調べてみると、古文の書体に「蝌蚪文字」があるとは知らなかった。
    ネットでも図書館でも驚くほど情報が少ない。
    世の中的には正式に認知されていないものなのだろうか。


    書道をしている方はご存知でしたか。