漢字を学び心を育む

2回目のチャレンジで漢検1級に合格。
現在、ペン習字に傾倒。
硬筆書写検定1級が欲しいです

女人高野 室生寺 :鎧坂(よろいざか)

2010-06-29 22:01:53 | ◆準1級:読み(訓読み)
 
 ・石楠花 ( しゃくなげ ) に蔽われた鎧坂の石段から金堂を望む。



残念ながら石楠花の開花時期ではありませんでしたが、花がなくたって十分風情があると思いませんか。

この急峻な石段を上りきると荘厳な金堂(国宝)が姿を現します。






平安前期に建立されたという金堂も素晴らしいと思いますが、

中に入るともっとすごかった。



※もちろん撮影禁止だったのでネットで拾った画像になります。


(左から)十一面観音、文殊菩薩、釈迦如来、薬師如来、地蔵菩薩の五尊

そしてその五尊を護るように前に立っている十二神将像


 ”どうしてこんな山奥にこんなものあるの?”


と何とも不思議な気持ちでした。





そして、さらに鎧坂を上っていくと美しい五重塔が聳え立っています。





奈良時代に建立された五重塔は、日本で最も小さく法隆寺五重塔に次いで古いそうです。
残念ながら平成10年9月の台風の影響で著しい損傷を蒙りましたが、
平成12年に修復が完了し現在の姿となっています。





急な石段でしたが、優美な寺院・仏像そして高い杉木立が疲労と日常の雑念を払ってくれたように思います。

遥々室生寺まで足を運んだ甲斐があったというものです。

生きているうちにまた来れることを願って。


時刻・方位

2010-05-15 21:40:18 | ◆準1級:読み(訓読み)

 
 
       
西        
       
       
 
 




 艮うしとら(丑寅)=東北

 巽たつみ(辰巳)=東南

 坤ひつじさる(未申)=西南

 乾いぬい(戌亥)=西北


子午線しごせん(南北を結ぶ線=経線)

卯酉線ぼうゆうせん(東西を結ぶ線=緯線)



 0時 子
 2時 丑
 4時 寅
 6時 卯
 8時 辰
10時 巳
12時 午
14時 未
16時 申
18時 酉
20時 戌
22時 亥


えっ~と、、 干支

2010-05-08 21:22:18 | ◆準1級:読み(訓読み)
 
干支(えと)

 「兄弟(えおと)」の転。「干」は幹、「支」は枝の意。
陰陽道で五行を兄(エ)と弟(ト)に分けた十干に十二支を組み合わせてつくった六十組。
暦の上で年・月・日を表すのに用いる。また、方角・時の名称としても使用される。


干支順位表を以下に示す。


←五行
みずのと みずのえ かのと かのえ つちのと つちのえ ひのと ひのえ きのと きのえ ←十干
癸酉 壬申 辛未 庚午 己巳 戊辰 丁卯 丙寅 乙丑 甲子 ←干支
癸未 壬午 辛巳 庚辰 己卯 戊寅 丁丑 丙子 乙亥 甲戌
癸巳 壬辰 辛卯 庚寅 己丑 戊子 丁亥 丙戌 乙酉 甲申
癸卯 壬寅 辛丑 庚子 己亥 戊戌 丁酉 丙申 乙未 甲午
癸丑 壬子 辛亥 庚戌 己酉 戊申 丁未 丙午 乙巳 甲辰
癸亥 壬戌 辛酉 庚申 己未 戊午 丁巳 丙辰 乙卯 甲寅


上の表を覚えるには、
 五行(木火土金水)
 十干(甲乙丙丁戊己庚辛壬癸)
 十二支(子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥)
の順序・読み方をしっかり暗記しなくてはいけないでしょうね。


◆五行(ゴギョウ) 木火土金水 きひつちかみず

古代中国に起源を持つ哲理。天地の間に循環流行して停息しない 木・火・土・金・水 の五つの元気。万物組成の元素とする。
木から火を、火から土を、土から金を、金から水を、水から木を生ずるを相生(そうしょう)という。
また木は土に、土は水に、水は火に、火は金に、金は木に剋つのを相剋(そうこく)という。


◆十干(ジッカン) 甲乙丙丁戊己庚辛壬癸 こうおつへいていぼきこうしんじんき

ものの順序を示す
甲(コウ) 乙(オツ) 丙(ヘイ) 丁(テイ) 戊(ボ) 己(キ) 庚(コウ) 辛(シン) 壬(ジン) 癸(キ)

と陰陽道と結びついて、五行(木・火・土・金・水)に配当し、それぞれを「兄弟(エト)(陽と陰)」に分ける。

 木の兄(キノエ) = 甲
 木の弟(キノト) = 乙
 火の兄(ヒノエ) = 丙
 火の弟(ヒノト) = 丁
 土の兄(ツチノエ)= 戊
 土の弟(ツチノト)= 己
 金の兄(カノエ) = 庚
 金の弟(カノト) = 辛
 水の兄(ミズノエ)= 壬
 水の弟(ミズノト)= 癸
◆十二支(ジュウニシ) 子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥 ねうしとらうたつみうまひつじさるとりいぬい
暦法で、子(シ)・丑(チュウ)・寅(イン)・卯(ボウ)・辰(シン)・巳(シ)・午(ゴ)・未(ビ)・申(シン)・酉(ユウ)・戌(ジュツ)・亥(ガイ)の称。中国で十二宮のおのおのに獣をあてたのに基づくという。
時刻・方角を表すのに用い、十干と組み合わせて年や日を表す。

:子(ネ) :丑(ウシ):寅(トラ):卯(ウ)
:辰(タツ):巳(ミ) :午(ウマ):未(ヒツジ)
:申(サル):酉(トリ):戌(イヌ):亥(イ)
註)癸(キ)と戌(イヌ)については、1級配当漢字。

何だかとっても有難い感じがします。:灼

2010-04-20 22:08:46 | ◆準1級:読み(訓読み)
 
 ・灼( あらたか )な薬効に家族は喜んだ。






シャク
や(く)、あらたか、あき(らか)、やいと




【解字】形声。火+勺。音符の勺は的に通じ、あきらかの意味。火が明るく輝くの意味を表す。

  1. やいと。お灸。
  2. 焼く。あぶる。
  3. あきらか。
  4. さかんなさま。
  5. あらたか。神仏の霊験などがあきらかなさま。
    <新漢語林>




そう、「霊験あらたか」は、「霊験灼か」と書くようです。


【霊験あらたか】
 「霊験」は本来「れいげん」と読み、「人の祈りに対して神仏が現わす不思議な働き」という意味であり、「あらたか」は漢字で「灼(か)」と書き、「効き目が著しいこと」を意味します。つまり「霊験灼か」とは「神仏の力がよく効くこと」「願を掛ければすぐかなえてくださること」という意味なのです。


「あらたか」は、平仮名でしかお目に掛かったことはありません。
どうしても漢字で書くとしたら「新たか」と書いたと思います。

「あらたか」という言葉も「霊験あらたか」でしか思い浮かびませんが、なんとなく ”即効&効果絶大” というイメージがあります。そして少し怪しげで胡散臭い雰囲気が漂いますが。



「灼」といえば、やっぱり灼熱でしょう。
”熱い”というか、”焼く”がぴったりです。

ここで気になったのは、「やいと」という読み方。
実は、「灸」も「やいと」と訓読みします。



【やいと】
 (ヤキト(焼処)の音便。ヤイトウとも)
 灸をすえる所。灸点。また、灸。



実はこの「やいと」という言葉に興味を持ちました。
もちろん生まれて初めて耳にする言葉です。
どうやら関西圏で使われているようですが。


 やいと ⇒ 灸 、 灼


モグサを焼く治療のことは「灸」であって、「灼」なんて聞いたことがありません。


「やだぁ。お父さんの!」

2010-04-15 21:33:42 | ◆準1級:読み(訓読み)
 
 ・痔( しもがさ )が治らない。






しもがさ




【解字】形声。疒+寺。

  1. 肛門にできるはれもの。しもがさ。じろう「痔瘻」
    <新漢語林>




実は、疒(やまいだれ)の中の字を、ずっーと「寿」だと思っていました。(思い込みって恐ろしいです)
これだと読み方が「ジ」ではなく、「ズ」になってしまいますね。





の広告看板をよく目にしますが、音符が「寺」なので、  が正解です。



でも、同じく準1級に出題される、

 【緋縮緬】--- 緋色にそめた縮緬。多く婦人の長襦袢・腰巻などに用いる。


 は、 ”ちりめん” なので、「ひじりめん」ではなく、「ひぢりめん」が正解になります。




さて、訓読みで、「しもがさ」 ってなんでしょう。

今まで聞いたことがありません。

おそらく「下瘡」と書くと思うのですが、自信はまったくありません。

すごく気になります。。

犯人は他にもいる。

2010-03-12 21:32:52 | ◆準1級:読み(訓読み)
 
あってはならぬ事。。




順不同敬称略 ※写真はイメージです。






ガイシャ:鴇




ホシ:貂 ←1級漢字




重大過失致死および殺人幇助容疑:環○省





ホン
とき、のがん




【解字】形声文字。鳥+(ヒ+十)。音符の(ヒ+十)(ホウ)は、十が一つにならぶの意味。ならんで飛ぶ、のがんの意味を表す。


  1. のがん。雁(ガン)の一種。雁に似て、大きい。
  2. くろあしげの馬。
  3. やりてばば。多くは、年老いた娼婦、妓女。遊女を取り締まり世話する年配の女性。
  4. とき。つき。
    <新漢語林より>




それにしても、「やりてばば」って気になるなあ。。






asahi.com(2010年3月11日)

トキ襲った小動物はテン、施設内まだいる可能性 環境省

 新潟県佐渡市の佐渡トキ保護センターで、飼育していた国の特別天然記念物のトキ9羽が小動物に襲われて死んだ問題で、環境省は11日、トキを襲ったのはテンと判明したと発表した。足跡の写真を専門家が鑑定して確定した。

 訓練施設「順化ケージ」内の監視カメラの音声からは、9日午後8時17分~同11時17分の間に9回、10日午前5時45分に1回の計10回、トキが通常と違う大きな声で鳴いていたことが確認された。同省は、この10回の時刻の前後にテンが襲った可能性が高いとみている。

 同省は、ケージ内にまだテンがいる可能性があるため、1カ所にわなを仕掛けた。ケージの金網の編み目(側面は2.5センチ四方、天井は4センチ四方)は劣化していなかったが、支柱と金網のつなぎ目など、編み目より大きいすき間が62カ所あることがわかった。ただテンが侵入した痕跡は確認できなかったという。

 テンはイタチ科の一種で体長約40センチ。雑食で本州、四国、九州の山林に生息する。


舌噛んじゃう。。:喧

2010-02-28 17:33:21 | ◆準1級:読み(訓読み)
 
 ・小鳥たちがカマビス () しく鳴く。



ケン
かまびす(しい)、やかま(しい)




【解字】形声文字。口+宣。音符の宣は、のべるの意味。口を付し、大声でのべる、かまびすしいの意味を表す。


  1. かまびす-しい(かまびすし)。やかま-しい(やかまし)。大声でがやがや言う。
  2. 盛大なさま。きわだって現れるさま。
    <新漢語林より>




ホッ、書取りの問題で助かりました。笑   (でも「姦」と書いてしまったけど)

だって、”かまびすしい”って言葉自体あまり(まったく)使ったことがないですから。


この字のキモは、「カマビスしい」という言葉とゆうか読み方。

漢検出題者にとって、「喧しい」を是が非でも「カマビスしい」と読ませたいはず。

でも、読み取りの問題では ”カマビスしい” 限定で読ませるのはおそらく無理。

”カマビスしい” の他に、”ヤカマしい” とも読むのだから。



 1.小鳥たちがカマビスしく鳴く。

 2.小鳥たちがヤカマしく鳴く。


のどちらでも正解にすると思う。(たぶん)
でも、ここは厳しく「2」は不正解としていただきたい。


古き良き日本語を愛する人ならば、

 小鳥がうるさく鳴くのは ⇒ カマビスしい

と拘って読んでほしい。
小鳥が鳴くのは ”カマビスしい” じゃないといけません。





出雲の國に簸川という郡があるそうな。:簸

2010-01-29 22:18:47 | ◆準1級:読み(訓読み)
 

 ・箕で穀物を簸()る。




ひ(る)
あお(る)




【解字】形声文字。箕+皮。音符の皮は波に通じ、なみの意味。箕は「み」の意味。「み」を波うたせ、米のぬかなどを除去する、ひるの意味を表す。


  1. ひる。箕であおって、穀物のぬかやちりを取り除く。
  2. あおる。あおりあげる。おだてる。そそのかす。
    <新漢語林より>




箕シリーズ第2弾。

わたしも小学生の頃、箕を使って親の手伝いをしていたと以前記事に書きましたが、さすがに「ひる」という言葉は使ったことはありません。でも親はきっと使っていたと思います。だって、箕の用途といえば”簸(ひ)る”ことしかないでしょう。私は簸る事はしないで箕に小豆を載せて運搬していましたが。


もうひとつの読み方である、”簸(あお)る”は、ネットで検索しても出てきませんでした。おそらく、お花見した後に敷物のテントを片付ける時、付着したゴミや土を取り除くためにテントの端を持ってバタバタさせることを「あお-る」と言いますよね。その行為の事は、この「簸(あお)る」と違うのだろうか。

最近、箕自体を目にする事も少なくなってきたと思います。
私の親の年代が居なくなってしまったら、「箕で小豆を簸る」なんて言葉を誰も使わなくなってしまうのだろうか。

モノもわからない、行為もわからない。
テレビで喋ったらテロップが出てきちゃいそう・・・。

クボタさん。:窪

2009-12-31 22:10:45 | ◆準1級:読み(訓読み)
 
ワ・くぼ



【意味】 水のたまるようなくぼみ
     ※新漢語林より




あなかんむり
 +  = 
(あな + 深い池)


さんずい
 +  = 
(みず + 底の穴)



二つの漢字が存在するなんて思いもしませんでした。

わたしの周囲には「窪田さん」が居ないから確認できないけれど、どっちが正解なんだろう。
一般的には"あなかんむり"の「窪」を使っていると思う。
漢字の成り立ちにしても、「穴があって水が溜まり池になる」のか、「水が穴の底に溜まる」のか・・・・。
漢検的にはどちらも正解なんだろうか。

でも書道などの行書で書く時など、"書き順"も"形"も違うというのも教える指導する立場にある人にとって戸惑うこともあると思う。




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 葛瓜を身にまとっている。



【答:かっか】



再開します。:矧

2009-12-30 16:06:26 | ◆準1級:読み(訓読み)
 およそ半年振りに復活します。

H22.2.7の検定には間に合わないけれど、H22.6.20実施にはチャレンジしたいと思います。以前「読み」については、一通り終わらせたつもりだったのですが、読めない漢字が少なからずあってショックを受けております。


でも、電子辞書も買って俄然やる気。(笑)



 ・矧ぐ(は - ぐ

  ※矢竹に羽をつけて矢を作る。



【戦を見て矢を矧ぐ】

 事が起きてから慌てて準備する事のたとえ。戦が始まるのを見てから慌てて矢を作ることから。


「矧ぐ」という言葉は上の故事ことわざ以外で使われる事はおそらくないと思います。このことわざが存在している限り辛うじて生きながらえているというか運命共同体なのでしょうね。でも同じ意味なら、「泥棒を見て縄を綯(な)う」 の方が圧倒的シェアであり馴染みがあるでしょう。もはや風前の灯火なのか。

※「綯う」という言葉も危うくなってきたかな?



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 精進の末に芸がれてきた。



【答:こな-れて】