@「いじめの実態」、それはいつもいじめを先導する奴、いつも虐められる奴、いつもヤジ側になるやつがおり、友達・先輩の付き合いも「ほど」があるが、一線を越えると周りも同調し最悪の事態になる。この小説では最後に被害者がこのヤジ側にいた奴を標的とすることだ。「側にいながら止めようとしない輩が一番憎い」の心理が噴出する。映画「プログラミング ヤングウーマン」を思い出させた。
『送り火』高橋弘希
「概要」春休み、東京から東北の山間の町に引っ越した、中学3年生の少年・歩。通うことになった中学校は、クラスの人数も少なく、翌年には統合される予定。クラスの中心で花札を使い物事を決める晃、いつも負けてみんなに飲み物を買ってくる稔。転校を繰り返してきた歩は、この小さな集団に自分はなじんでいる、と信じていた。夏休み、歩は晃から、河へ火を流す地元の習わしに誘われる。しかし、約束の場所にいたのは数人のクラスメートと、見知らぬ作業着の男だった――。少年たちは、暴力の果てに何を見たのか――。
ー転校生としての日々の暮らしを学校、街、新たな家での感想を綴ったものだ。だが、どこにもである「悪ガキ」での付き合いから始まる不良「いじめ」への選択だ。

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