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「どこを向いているのか」記者の真実と悔やみ『異端』

2025-03-21 07:40:12 |  社会の歪みと偏見
この書は主に国内の新聞記者らが見た現実、事実、嘘、疑惑などを外部圧力から言葉尻を変え報道したその時の心境を語っている。「長いものには巻かれろ」的な心境と外圧から真実をありのままに報道出来ない悔しさが滲み出る日本社会の弱点は権力者への反抗は目立ってはいけないこと、悪い事と意識していても「皆んなが一緒」であれば「罪」とも思わない心境になると言うことかもしれない。だが、報道の役割は「分からないこと」を誠実に、正確に伝えることであり、特に国民の目線に向けた判断記事を期待したい。余計なことだが、最近の記者編集者等の「勉強不足」(過去の歴史・現在の経緯などの予習をしない)を感じ、インタビューなどでのくだらない質問・記事掲載は必要なく、また、他紙・ニュースサイト等からコピーしたようなネタばかりで独自の記事が極めて少ないのが残念だ。
『異端』河原仁志
「概要」7つの物語が映し出す異端者たちの生きざま そこには私がこの業界に足を踏み入れた頃わずかに残っていた野生の香りと、少し大げさに言えば狂気のような空気があった。
ー「異端」とは、報道としてやるべき事を誠実に、正確に伝えきれなかった真実とその心情を書き下ろした書である。
第1章 悔恨 自社特ダネを裁いた検証取材 西日本新聞「飯塚事件」報道
    一昔前のDNA結果に疑問を持った記者による真犯人の追及と裁判(判決)のあり方を問う
    記者として犯人を特定したかのような「スクープ」として記事にしたことが悔やまれる
第2章 信頼  読者と取材先の狭間で 琉球新報「沖縄防衛局長オフレコ発言」報道
    「オフレコ」とは言え国民に真実を伝えるべきことへの心境に迷いがあった
第3章 象と蟻 現場奮い立たせた社長論文 秋田魁新報「イージス・アショア報道」
    国の立場、国民の立場「兵器を配備」に対しての両論、どちらを優先すべきか
    日米安保において米国主導の配備は日本が「盾」になる事である
第4章 「命を刻む 新聞とは何か」映した避難者名簿 岩手日報「東日本大震災」報道
    避難民を含め被災者の最も欲しい情報は家族、仲間の安否情報vs個人情報開示問題
    約5万人の安否情報を掲載、サイトからも1日70万件のアクセスを記録した
第5章 特ダネより大事なものを 神戸新聞「裁判所の少年事件記録廃棄」報道
    裁判所の事件記録の保管期間がバラバラで最高裁まで持ち込み長期保存を確約させた
第6章 どこを向いて仕事をするのか 中国新聞「河井夫妻事件」報道
    検察捜査は上からの圧力でどうにでも処理する体制が続いている(代議士への報復)
    賄賂(政治資金=税金)として出金した内閣には目を瞑り当事者だけの判決
    「総理2800、すがっち500、幹事長3300、甘利100」の証拠メモでも検察追及無し
    「安倍氏ら4人聴取せず、検察当、政権に配慮か」を記載したが検察の動きは無い
    非買収者は延1000人を超えた莫大な賄賂金を検察は追及無しとした
第7章 震えながら書いた「制御不能」 朝日新聞「福島第一原発事故」報道
    政府の発表は曖昧のまま危機的情報を如何に、いつ、どうやって伝えるべきか
    政府は国民の風評被害とパニックを恐れ、危険度合いを超えても待ちの状態だった



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