Dr.kei、2012年、これまでで都内で最も衝撃を受けたお店です!!
ビックリ!
その名こそ、「さんじ」です。上野駅から徒歩6分くらい。
このお店は、先日発売された石山本で知りました。石山本は、新店がとにかく網羅されていて、「見落としたラーメンのチェック」に大いに役立っています。このお店も、そう。都内のブロガーさんたちの記事は一応チェックしているんですけど、見落としは必ずあるんですよね。そういう意味でも、石山本は必読だと思いますね。今年の「総括」として。
で、お店の話。
こちらのお店については、開化楼のカラスさんのブログで丁寧に説明されています。以下、引用します。
光風勤勉の四股名で尾車部屋の有望株だったが、間もなく入幕というところで交通事故に遭い引退、気持ちを新たに一念発起、海外で日本食を立ち上げ成功してやろうという野望を胸に『必ず成功して迎えにくる』と、愛する家族を残して単身オーストラリアに渡り、シドニーの街を目立つお相撲さんの浴衣姿で練り歩きながら(*゜Q゜*)『JAPA PIZZA』の看板を掲げて日本のお好み焼きを売っていた。コレがかなり流行ってたらしい(o^-')b
…のだけど、ある問題が立ち塞った。ワーキングホリデーで渡っていたキンちゃんだが、就労ビザが取れない(/_・、) 野望半ばで断念せざるを得なかったこの時に、キンちゃんを引き上げてくれた人がいた。それがシドニーの人気ラーメン店「亮亭」の社長さん。日本にいる頃からラーメン好きだったキンちゃんがファンで通っていたお店、何せあのキャラだから、最初はお客さんの1人だったが、その頃は既にプライベートでも可愛がってもらってたらしい。こうして「亮亭」で修行することになったキンちゃん。真面目だから仕事も早くにすっかり覚え、シドニーでの暖簾分けの声も掛けてもらったがこの度、家族の待つ日本に帰ってきた。
http://w960.blog13.fc2.com/blog-entry-1736.html
カラスさんとこちらの店主さんは、共に「戦いの人生」を歩んできた方。きっと、僕らには分からない何か「通じるもの」があるんだろうなって思います。魂が一緒っていうか。僕も仕事柄、色々と若い体育会系の学生と話しますが、すごい過酷な世界みたいですからね。そして、互いに、ラーメンという世界で生きている。そういう意味でも、きっと何か強いものを感じているんじゃないかな(邪推かもしれませんが)。
こんな記事もありました。
http://ueno.keizai.biz/headline/1054/
さて、メニューです。
いろいろとあります。が、なんといっても、こちらのイチオシは、「スペ」。スペシャルのスペなんでしょうけど、何がスペシャルなのか、全く分からない。説明書きを読んでもよく分からない。下手したら、トッピングがどかどかのった「特製ラーメン」だと思われるかも。けれど、それでいいんだそうです。でも、おススメなんですって。
それから、冷やしラーメンもあったので、こちらもいただきました。こちらは完全に店主さんのオリジナルなんだとか。
こちらの「スペ」、一口食べて思わずにやっとしてしまいました。
このラーメン、全国のラーメンを食べ歩いているフリークさんなら、いろいろ想像するんじゃないかな、と思います。かなりマニアックですよ。都内の人は知らないと思うけど、あのですね、我が千葉の『赤まろラーメン翔』に似たラーメンだったんです。全国色々食べ歩いてますが、ここ「さんじ」は、茂原玉ねぎラーメンに似てます。あるいは、辛くない勝浦タンタンメン、あるいは、ベトコンラーメンかな。ベトコンラーメンにも通じる味わいのジャンクなニンニク系ラーメンでした。あるいは、房総半島のご当地、アリランラーメンに似てるかな。ベトコンとアリランの間くらい?! だから、もう、僕は笑うしかない。ニヤニヤってね。
なので、都内じゃ、こういうラーメンってめちゃめちゃ「斬新」なんじゃないかなとも思うわけです。しかも、こちらの店主さん、こうしたラーメンを意識したわけじゃなくて、オーストラリアの人気ラーメン店の味というんですからね。もう、ビックリです。
亮亭
http://sydney.navi.com/food/70/
http://www.yokoso-sydney.com/restaurant/ramen.shtml
http://www.cheers.com.au/gourmet/ramen/17/
海外のラーメンに強い関心のある僕なので、すごい気になりました。今年の石山本の中でも一番、興味をもちました。「凱旋型逆輸入ラーメン」と言ってもいいのかな。そのパイオニアは、神田にあった「NOCCHI」だと思います。我がドイツのラーメン屋さんが日本に出店したお店でした。残念ながら、諸事情でお店を閉めることになってしまいましたが、「逆輸入型ラーメン店」の可能性を開きました。
http://blog.goo.ne.jp/sehensucht/e/5ab702b7132443476e8914ba9b0f54eb
そういう意味で、応援したくなるんです。しかも、カラスさんとのコラボ店ですからね。
しかも、このお店、僕的にさらに「縁」がありました。なんとこちらの店主さん、三重県四日市出身なんです。僕も四日市出身なので、そういう意味でも、感動的でした。「笹川団地」が通じることに超感動しました。僕の故郷。。。
もちろん、そういうノスタルジーだけで「絶賛」するようなラーメンフリークではありません。味があっての話です。上で、いろんなラーメン屋さんに似ていると書いたけれど、でも、どことも違います。赤いラーメンなのに、辛さはない。ニンニクどっさり。玉ねぎはない。独特のやさしさのあるスープになっていました。豚骨がメインだということですが、豚骨ラーメンとは思えない感じですね。
この手のラーメンって、都内だと本当にないと思います。新宿の「利しり」に近いといえば近いかもしれませんが、別物ですね。東京の「新スタミナラーメン」と言ってもいいかもしれない。トレンドや流行に影響されやすい東京で、ここまで「わが道」を行くお店も珍しいと思います。
それからもう一つ。こちらのお店、店主さんの愛息子のK君がお客さんを元気に迎え入れてくれます。二度行きましたが、二度ともいました。この子がとてもかわいくて、K君に会いに行くために、ここに来るのも「アリ」かも。もちろんママも一緒。こういう風景ってね、本当にいいなって思うんです。ドイツには、ケバブ屋さんがいっぱいあるんです。ケバブ屋さんって、トルコの人がやっているんですが、どのお店にも、その店の人の子どもがいるんです。家族のつながりが強いと言われています。お父さんもお母さんも忙しいけど、でも、いつも一緒にいる。それって、子どもにとってはとても幸福なこと。
このお店に、ドイツのケバブ屋さんを重ねてしまいました。ラーメン屋さんって、忙しいじゃないですか。しかも、夫婦で営んでいるお店も多い。そうすると、子どもにとってみれば、やはりそれはさみしいもの。子どもにとって一番幸せなことは、大好きなパパやママと一緒にいること。それ以上に望むものはない。そういう意味でも、このお店が、これからのラーメン屋さんの「お手本」になればいいなって思いました。(この記事のお店の写真に、K君が登場しています☆)
それから、もう一杯。こちらは、なんと冷やしラーメンです!
こちらの冷やしラーメン、大ヒットでした!! これ、激ウマです。冷やしラーメンというと、秋葉原のがんこラーメンがあります。あそこの冷やしとはまた全くの別物。こちらもまた、イメージ的には、赤まろラーメン翔が思い浮かびました。翔みたいに玉ねぎをがっつり使っているわけではないですが、イメージ的にはあそこの冷やしつけ麺にそっくりでした。
こちらも辛さはそれほどありません。辛いのが嫌いな人でもいけると思います。それに、こちらのラーメンは、スペとは違って、さっぱりあっさりしています。和ダシも使っているのかな。さっぱりしていて、旨みもたっぷりでした。
開化楼の麺も、いい感じで、溶け合っていました。開化楼の細麺っていいですね。太麺よりも細麺の方が実は得意だったりして?! ま、麺もかなりその時代のトレンドの影響を受けますからね。今は細麺の時代なのでしょう。細くて、ポキポキした食感。でも、博多の麺とも違う感じです。
僕的には、こちらもかなりおススメです。スペもいいけど、こちらも必食ですね。うん。
こちらは、つまみの盛り合わせ。
この日は、原稿を出版社に無事郵送した日なので、ビール、頂きました。美味かったー。こちらの盛り合わせもいいっすねー。これで300円はお安い。食べるラー油入りのメンマがかなりゴキゲンでした。
元力士のラーメンというのは、僕にとっては「原点」。総豊が僕のラーメン人生のスタートラインです。彼もまた、力士でした。そういう意味でも、応援したくなりました。
いや、ホント、僕的に、都内最強お気に入り店の一つに加わりました!!!! 是非是非行ってもらいたいお店です。
また行きます。今度は辛塩ラーメンかなー。全部、食べたい!!!!