最近、Raphaelの音源を聴きたい気分が多々ある。
なんとなく、聴きたくなるんだよなぁ。。。
華月が亡くなって、15年が過ぎたんだなぁ、と。
…もう、あの四人のRaphaelとしては、二度と活動することはありません。
寂しいけど。
けど、、、
YukiとHiroは、riceを結成して、素敵な音楽を創り続けています。
もう、6th Albumになるんですね。
それが、こちらのジャケットが素敵な「Genesis」です。
2015年。
今年もCDはいっぱい買いました。
一応、いい大人なので、とりあえずいいなと思ったものはすぐに買います。
でも、若い時のようなみずみずしい感性はないので、だいたいのCDは一度、二度聴いたら、それでおしまい、ということが多いです。心に響く音楽って、なかなか出てこなくなった、というか…。
だけど、2015年の暮れ。
改めて考えると、この作品はかなり聴いた気がします。
純粋に「作品」として、とってもクオリティーが高かったように思います。
…
1:Air-variation-
riceの名曲「Air」をモチーフとしたSE的な曲。女性の語りがそこに加わります。内容的には、若者(?)の苦悩、というか、若者(?)の迷い(を振り返る)みたいな感じですね。最初、「うわー、蒼いなぁ」って思ったけど、聴いているうちに、「こういう気持ちって、僕にもかつてあったなぁ」って思いました。
2:Fake star
先行シングル曲ですね。この曲、ホント好きです。90年代後半のヴィジュアル系の王道サウンドという感じ。この曲は、Raphael時代にYukiが作った曲なんですよね。で、華月が「いいね」って言ってくれた曲だとか。個人的には、HIROのドラムがいいなぁって思って聴いています。音にキレがすごいあって…。
3:Gleam
これまたなんともいい感じのギターリフで始まるノリノリ・イケイケな曲。これまでのriceのキャリアを考えると、かなり弾けた曲になっているように思います。本作にかける意気込みみたいなものを感じます。音的に、最近のコテコテなヴィジュアル系のようなやり過ぎヘヴィー音じゃないので、聴きやすいです。でも、rice的にはラウドな曲かな、と。
4:Plasma
なんともアンニュイで、けだるい感じの楽曲です。ボーカルのエフェクトの効果もあって、とてもdizzyな感じというか。Raphaelがあのまま活動していたら、こういう曲もやっていたんだろうなって思うような曲。大人になった二人ゆえに出せる音というか。途中のシンセ音になるところも、どこか壮大で気持ちいいです。途中からはダンサブルでオシャレなロックになります。
5:Kagome
これまたなんとも形容し難い楽曲。近未来的でキャッチ―なイントロ。でも、Aメロに入ると、途端にYukiワールドに変貌します。さすがはYuki。かなりエモーショナルな歌い方をしていて、引き込まれますね。テンポはミディアムだけど、かなりnoisyで、ワイルドで、激しい感じがします。歌はともすると「演歌」になりそうな、、、。ロックと演歌の境界線上に位置づくギリギリの曲。
6:Scape[goat]
しっとりとした出だしのソフトな曲。でも、サビになって一転しますね。いやー、いい曲っていうのは、いつの時代になってもいい曲なんだなぁ、っていう。それと、やっぱり歌い手さんがいいと、本当にいいんだなぁ、と。バンドの顔はやっぱりボーカル。ボーカルの良さが全てなんだなぁ、と。古くから彼らを応援しているファンにとっては、とっても嬉しい一曲じゃないかな!?
7:to you-Gospel ver.-
ビックリしたー。ホントにゴスペルだ…(苦笑) to youっていうと、DIE IN CRIESが思い浮かんでしまうのは、僕だけじゃないはず(苦笑)。これもまたいい曲です。riceの音楽性の幅広さを感じさせてくれます。これ、シングル曲だったような…(うるおぼえ)
8:Tera
6-7と続いて、ミディアムテンポのしっとりとした曲が続きます。もはやロックの領域を超えたスロウな曲。最後のアウトロあたりは、もはや異国の曲になってる…。
9:Never
これも先行シングル曲(になるのかな)。僕的に、かなりツボな曲。昔は、こういう曲をやるV系バンドもいっぱいいたよなぁっていう感じ!? ちょっとRaphaelっぽさもあり…。文句なしにカッコいいrice風ロックです。
10:Asterisk
これも既に発表されてる曲ですね。穏やかで壮大なミディアム曲。2015年冬に、しっとりと聴きたい曲。「生きてるんだなぁ」って実感できる曲っていうか…。
11:STAY
もう、タイトルからして、「大当たり」な曲(苦笑)。 「これを聴かずして、riceを語ることなかれ!」って感じ!? 今年、この曲、いっぱい聴いたなぁ…。アウトロの旋律が凄い好き。ヴァイオリンっぽい音で、フェイドアウトしていく感じがたまらない(マニア)。
このアルバム、思い入れの強い曲になりました。
この夏、一人でドイツに行ったとき、i-Podでいっぱい聴きました。
だから、このアルバムの曲を聴くと、この夏の思い出がふわっと浮かんでくるんです。
「僕もまだ、人生という旅の途中にいるんだなぁ」…。
Yukiの歌、riceの曲って、ヨーロッパで聴くと、むっちゃいいんですよねー。
***
2016年。
また、Raphaelとして、ライブをするそうですね。
そして、一人、音楽の世界を引退するそうです。
ちょっと彼らより年上の僕からすると、「いっぱい悩んだんだろうな」って思います。
人生を考える時、いつか「線」を引かないといけない時がくる。
音楽は、夢の世界。しかも、とても儚い夢の世界。
現実を考えると、なかなか続けていくのが難しい世界。
でも、終わりは新たな始まり。
残した音楽は消えることはありません。
Raphaelの曲もriceの曲も、多くの人の心に届いています。
それを支えに生きている人もいっぱいいると思います。
それに…
音楽は、またいつでも、どういうかたちでもやれます。
かたちにこだわらず、また音楽活動<も>、やれるといいですよね。
僕だって、まだ色々と諦めてないもん。(ヘタクソだけど…苦笑)