ロッキンfを引き継いだ音楽雑誌WeROCK、Vol.026号にて、故沢田泰司のスペシャルDVDが見られます。秘蔵映像たっぷりで、ファンは絶対に必見だと思うし、またかつてXを愛した人もみんな見て欲しい一枚になっています。
僕は、沢田泰司という男の生き方の全部は知らないけど、それこそ僕が中学生の頃から「カッコいい」と思う男であり、X脱退後も、ずっと気になり続けた男でした。会ったことも話したこともないけど、誰よりも「近い存在」でもありました。そして、同時に、誰よりも「分からない存在」でありました。
Xの脱退も、今となってはYOSHIKIが色々と暴露していますが、当時は全然意味不明でした。人気絶頂期でしたからね。なんで今??と思いました。
その後の泰司は、真のロックベーシストの道を歩んでいるかのように見えました。が、(僕の目からすると)全部、志半ばで解散、分解、崩壊していっているように見えました。いつだろう。「泰司ってどこに向かうんだろう?」って考えたことがありました。2003年くらいかな。
体を壊して、車椅子の生活をしている、ということも聴きました。一人でアコースティックライブをしているということを知り、聴きに行きたいと思うこともありました。(そのことは、かつてずっと昔にブログで触れた気がします…)
そして、この数年、いよいよ沢田泰司完全復活か?!と思うほど、アクティブに活動再開していました。…でも、今思えば、最後のともしびだったのかもしれません。いや、そうじゃなかったかも。そうじゃなかったと思いたい自分がいます。けれど、事実としては、他界してしまいました。
http://blog.goo.ne.jp/sehensucht/e/5e6b57cd5f915b370ebcf9ee632408b1
なので、是非、沢田泰司の音を聴いて育った人、みんなにもう一度、彼の姿、特にこの数年の彼の音に、姿に目を奪われてほしいですね。
そして、泰司の人生最後のバンドでもあるTSPは、今も活動を続けています。
http://jackup.txt-nifty.com/tsp/
泰司の意思を引き継いで、これからも音楽シーンで暴れ続けていくことを誓ったとのことです。彼らの曲を聴くと、きっと何か熱いものを感じるんじゃないかな、と思います。
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それから、このWeROCKには、SUGIZO VS DAITAという凄い組み合わせのインタビューが展開されています。二人の関係って、そういう関係だったんだ~というのがよく分かりました(苦笑)。町田のライブハウス時代からどちらも知っている僕みたいなオールドファンにはたまらないんじゃないかな。
若いバンドマンたち(ギタリスト)も、この二人の対談は是非読んでもらいたい。
DAITAの発言「…今の若いコ達は、アンプを鳴らした時の本当のいい音を知っているのかなって思う」。
それに対するSUGIZOの発言「まずいい音は出せないと思う。俺も便利だからマルチ・エフェクターを使うことがあるけど、一聴するといい音しているんだよ。それに慣れちゃうと、ほんとにいい音を指で鳴らせなくなってくる」。
もはや、おっさんトークになっている気もしますが、、、(汗)。でも、こういう対談からこそ、若いギタリストは何かを学ぶんじゃないかな、と思います。「なんだよ、昔売れたおっさんが、、、」、とね。反骨精神もまた大事なわけで。。この二人は、巧いギタリストなだけじゃない。っていうか、ギタリストというよりは、アーチストとして、今も君臨している。そこが大事なんだよな、と思います。
それこそ、今の若いギタリストは、みんな巧い。本当に巧い。でも、「巧きゃいいのか?」と、常に問うて欲しい。今のバンドマンたちは、ある種、音楽的素養はみんなもっている。けど、「技術屋」になっちゃってる。ミュージシャンはテクニシャンなのか? テクニシャンになりたい人はそれでいい。けれど、アーチストになりたいと思っている人もたくさんいると思います。この二人は、アートを求めている。アート=美、美的な表現者として、生きている。そこが、カッコいいんですよね。
いい対談でした☆