散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

気分転換

2007-05-11 00:29:29 | 思考錯誤

昨日はコンピューターのモニターに張り付く形になって一日過ごした。今週末にあるオランダの小さな町で行なわれるメッセに持ってゆくための資料を作っていた。
アトリエにはコンピューターが無いので、コンピューター作業をするときには朝から晩までまとめてエイ、ヤッ、とばかりに作業するのだが、おかげで肩はバリバリに凝ってしまうし、右手の甲は筋が痙攣して暴れ周り、肘周辺は重力が一気に5倍くらいに増えたかの様に限りなく重く、目は玉葱の輪切りが茹であがったよう(つまりグルグルのバラバラ)になって、しまいに視界は10年洗わなかった窓ガラスのようになってしまう。
今日は午前中は続き作業を進めているうちに、やっとめどがついてきたこともあって、やれやれと溜息をついた途端、『気分転換をするべきである』というアイディアにとり憑かれた。
外は雨であるから草むしりをするわけにもゆかず、私は髪を切りに街に行った。草むしりから髪を切りにゆくという行為に突然移行したのは、それほど唐突ではない。草むしりをすればすっきりするだろう=髪を切ればすっきりするだろうという連想である。
すっかり短髪にしてもらおうかと勇んで美容院に向ったものの、鏡に映る顔を見て勇み心はスルスルと萎え、とりあえず”今より短く”とお願いした。
昔、背中の中ほどまで伸びた髪を突然五分刈り同然に切ってしまった前科の持ち主である私だが、この頃は意気地が無い。(意気地の無さと関係があるのかどうかというと関係なさそうだ。)
それでもすっきりと刈り上げた首筋が涼しくてなんだか随分軽くなった。
まだ家での作業が残っているので本屋は店先しか点検せず、久しぶりに東洋の食品店でモヤシと豆腐を買い、食べたかったイタリア菓子『カネロニ・シチリアーニ』を買い帰路についた。
戻ると急に空が明るく晴れ間が覗き、元気に咲いたバラたちが輝いているので、しばらく花の横で深呼吸をしたり、花をつついたりしてからかったあと、2,3本花をを切り、自前の花瓶に活けてみた。花達のおかげで花瓶も映えるというものだ。
さて、薔薇を眺めながらカネロニ・シチリアーニをたっぷりのコーヒーと共に味わう楽しみを想いながら、一気に残り作業を片付けてしまおう。