本棚7個じゃ足りません!

引っ越しのたびに蔵書の山に悩む主婦…
最近は二匹の猫の話題ばかりです

図書館で借りました:8

2006年09月13日 | 

今度は大人の本、4冊分の感想。

『a piece of cake』吉田浩美 筑摩書房 2002

クラフト・エヴィング商會のひとりでもある
著者が作り上げた、12の本が載っています。

丁寧に丁寧に作り上げた小さな本たちは、
色とりどりに趣向を凝らした、プチフールみたい。
「誤字標本箱」にくすりと笑う。
「寄贈本」にちょっとぞくぞく。
それぞれ、質感や重さなどに興味がわきます。
実際に手にとってページをめくってみたいですね。

『料理で読むミステリー』貝谷郁子 NHK出版 2003

料理研究家でミステリファンでもある著者が、
海外推理小説に登場する料理を通して、
作品世界を紹介するミステリガイド。
再現レシピも付いています。

食はキャラクターの性格まで表すのですね!
ささっと作っちゃう探偵、ゆっくり手間暇かける探偵、
料理は苦手な探偵、外食で美味を楽しむ探偵。
それぞれの個性が光っていて、面白い。
取り上げられたミステリをさっそく読みたくなりますが、
思わず料理も食べたくなる…。
本に手を突っ込んで、お皿を取り出せればいいのにねえ。

『パンツの面目ふんどしの沽券』米原万理 筑摩書房 2005

古今東西の下着事情etc.について記した本。
(著者がロシア語通訳だったので、特に日露比較が多いです)

どのような下着を使っているか…。
どのくらいの頻度でそれを替えるか…。
そもそも、下着をはくか…。トイレでは紙を使うか…。
興味深くも、人に尋ねるには気が引ける尾篭な話。
ううう、とうなりながら読んじゃった。
日本の常識が必ずしも世界の常識ではない、
と思い知らされます。
少なくともこの点ではコスモポリタンになれない自分を発見(笑)。

『どきどきフェノメノン』森博嗣 角川書店 2005

理系妄想女子、加那は、大学院のドクターコースに在籍中。
指導教官に片思いしている彼女の周囲には、恋の予感がいっぱい。
適度な「どきどき」を楽しんでいるが、ある日酩酊中の記憶を無くし、
ふと醒めてみれば不可思議な状況に…。
空白の時間の行動に、自ら推理を試みる加那なのである。

森博嗣の本は、昔は自分に合わないと思っていました。
登場人物の心理が、今ひとつ理解できなくて。
特に犀川先生と萌絵は謎の人たちでした。
(もしかして文系には分からないのかな、と考えていた
しかし、先日夫所蔵の本を読み返したところ、
頭が良くても彼ら不器用なんだな、と気づく。
情緒と思考の成熟度は別らしい。
どうりで時々、天才だという萌絵がおばかちゃんに見えたはずだ。
(S&Mシリーズのファンの方、ごめんなさい~。
現在は普通に可愛いお嬢様だと思って読んでます~)

この『どきどきフェノメノン』の加那ちゃんは理解の範疇。
理系文系と違いはあっても、
妄想女子は妄想女子にシンパシーを覚えるらしい(笑)。
日常に密着した恋と謎、面白かった。
なぜ父、シャンプーを送るか?の謎は残るけど。
(あれれー、解答あったかな?




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