本棚7個じゃ足りません!

引っ越しのたびに蔵書の山に悩む主婦…
最近は二匹の猫の話題ばかりです

ジュンク堂に住みたい

2016年01月29日 | 

京都に住んでいた頃は、時々寄らずにはいられなかったジュンク堂。
今は近くの店舗でも電車を使わざるを得なくて、別件のついででしか行かないけれど、
月1~2度は巡回しているかもしれない。
品揃えが独特で、マイナーな本も置いてあったりするから、
つい長時間居座って欲しい本を探してしまう。
いっそ住みつきたいレベル。

もし億万長者になれたら店舗丸ごとお買い上げ!なんて夢を見たりするが、
本屋は流動的なもので、書籍の入れ替わりを止めてしまったら死んでしまうし、
何より店員さんのセンスが重要だから、器と一時的な中身を買っても意味無いんだよなあ。

この間も眼をぎらぎらさせてハンティングしてきましたよ。
旧「クウネル」の近年のバックナンバーが数冊残っていたのを見て、
「ハアァ!これ探してる人、ここにあるから!」と内心で興奮しつつ、
探していた「つるとはな」創刊号を購入。

つるとはな
クリエーター情報なし
つるとはな

まだパラパラめくってみただけだけど、レイアウトと見出しがいい感じだよなあ…。


それから夫へのバレンタインのプレゼントを購入。
今年は歴史ものと実用品だっ!

増補新版 土方歳三 (文藝別冊/KAWADE夢ムック)
クリエーター情報なし
河出書房新社

 

本能寺遊戯 (創元推理文庫)
クリエーター情報なし
東京創元社



名入れ 筆ペン ぺんてる 携帯筆ペン きらり 金色
クリエーター情報なし
Pentel

迷ってしまって、これだけ選ぶまでに何時間か経ってしまったような気がする。
この本屋に長居する楽しみを、夫と分かち合えないのが、ちょっと残念。
(夫は全てにおいて、目当ての商品を買ったら即帰りたがる性質)

*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*+:;;;:+*



さて。STAP細胞の小保方さんが捏造犯にされたと主張する手記を出版したというから、
著作の中に再検証に値する客観的な証拠が提示されているなら、
読んだ誰かが感想書いて教えてくれるだろうと思っていたのだけど、
そんな噂をさっぱり聞かない…。科学畑の人も取り合っていない様子。
理研が事件を曖昧に終わらせたりせずに、
検証と再発防止策を徹底的にすれば、こんな事態にはならなかったであろうに。

色々なことが心をよぎるのだけど…。
「あなたが科学者でありたいと望むなら、体調不良を押してまで今するべきなのは、
主観的な手記を出版することではないはず。
真摯に論文を書き上げて、早稲田よりもランクが高くて厳しい大学院で学位を取り直して、
自分の能力を証明することだ。
その後何十年かけてでも、謙虚に学んで、地道に研究に打ち込み、
正確な実験データを取り続けて、誰が追試をしても成功するレベルで、
STAP細胞の存在を証明することだ。
それが笹井先生への誠意の表し方と言えるんじゃないか」ということと、
「今までの言動を見るからに、科学者としての適性はあるかどうか…。
女優とか作家とか弁護士とか銀座のクラブのママとかセレブの妻とか、
もっと向いていて天下取れる世界があると思うよ?」ということを、
飲み屋でうざい先輩のように諭してやりたい気持ちにもなる。
まあ、そんな話を聞きいれるくらいなら、手記出版なんてしてないわなあ。


心の隙間に

2016年01月27日 | 

書店の誠光社が“雑誌「クウネル」がリニューアルしてしまった今だからこそ再評価したい”と、
「羊と樅の木の人々」という写真集を取り上げていましてね。

羊と樅の木の人々―マラムレシュ写真集 TRANSYLVANIA抒情
クリエーター情報なし
未知谷

旧「クウネル」好きはこういうのが好みじゃないかと、
言い当てられた気がして、どっきりしたよね…。
わたし、同じ作者の本を三冊持ってるから…。

「マラムレシュ」と「羊と樅の木の歌」と「ルーマニア 人・酒・歌」。

マラムレシュ―ルーマニア山村のフォークロア
クリエーター情報なし
未知谷

 

羊と樅の木の歌―ルーマニア農牧民の生活誌
クリエーター情報なし
未知谷

 

ルーマニア 人・酒・歌
クリエーター情報なし
東京書籍


Amazonのおすすめ商品よりも誠光社鋭いような気がする…。
ルーマニアで失われていく伝統が記されていて、とてもいい本なんだよ。
読んで、この時代のこのマラムレシュ地方に行きたかったと思った。
心の中にしか存在しない、憧れの村。
旧「クウネル」に登場した人々も、丁寧に生きることなどできない私にとっては、
遠くて浮世離れしていて危うさも感じるけれども、どこか美しい存在だった。


それで、もしかしたら旧「クウネル」好きの書棚には同じ本が並んでいるかもしれないと、
所蔵本から数冊抜き出してみたのです。
リニューアル後に心の隙間が出来てしまったら、これで埋められるかなあ…。
(本誌連載を単行本にまとめたものは入れていません)

富士日記〈上〉 (中公文庫)
クリエーター情報なし
中央公論社

旧「クウネル」初期に特集で語られていたらしい武田百合子の作品。
「富士日記 上・中・下」に加えて「犬が星見た」もいい。特に食べ物描写が素晴らしい。
(やはり特集で幸田文のことを青木玉が語っていて、
その青木玉の「幸田文の箪笥の引き出し」も持っているのだが、
万事手抜きのわたしには厳しすぎて正座してしまうのだよなあ)


文字ばっかりの献立記録「ヨーガンレールの社員食堂」はどうであろう。

ヨーガンレールの社員食堂
クリエーター情報なし
PHP研究所

そうだ、著者が「伝言レシピ」の高橋みどりだ。道理で。


透明感のある美しい文章と言えば、須賀敦子。

コルシア書店の仲間たち (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋

しばらく読み返していないなあ。乙女の頃のわたしは、
やたら須賀敦子と山田詠美とマルグリット・デュラスを好んでいたのですが。
尖ってみたかったんですよね。


謎は謎のままに。

夜に猫が身をひそめるところ Think―ミルリトン探偵局シリーズ〈1〉 (ちくま文庫)
クリエーター情報なし
筑摩書房


生活感があるようなないような、不思議な人々の物語。

それからはスープのことばかり考えて暮らした (中公文庫)
クリエーター情報なし
中央公論新社


起きていて夢を見るには、クラフト・エヴィング商會。

ないもの、あります (ちくま文庫)
クリエーター情報なし
筑摩書房


これはイメージなんですが、旧「クウネル」好きはウェブで言うと、
「ほぼ日」を時々覗いていそうな気がする。どうであろう。


  OOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO


さて、これ以降は関係ない話。
ブログを休んでいた間に、「つらつらわらじ」を全巻揃えられたのは嬉しかったです。

つらつらわらじ(5) (モーニングコミックス)
クリエーター情報なし
講談社

映画「超高速!参勤交代」がヒットしたのだから、
参勤交代ものとして、これも映像化してほしい…。


あと、「マリーマリーマリー」の三巻が今年出ると聞いて、
慌てて買い損ねていた二巻を入手しました。

マリーマリーマリー 2 (マーガレットコミックス)
クリエーター情報なし
集英社

勝田文の描くヒーローはほぼダメンズなのに、なんで魅力的なんだろう。
朝ドラ「あさが来た」のコミカライズを大和和紀が描いてくれたらいいのに…
という声がツイッターで上がっていましたが、
わたしは勝田文の作風でも読んでみたいと思うんだよな。
ふらふらしてる高等遊民の新次郎がすごくハマりそうな気がする。


2016年1月期ドラマで観ているもの

2016年01月25日 | 映画・DVD・テレビ

昨年9月から「あさが来た」に夢中で、放送や録画で一日三回は見ていたのだけど、
公式さんが「五代ロス」を妙にけしかけるものだから、少しだけ熱が冷めてきた昨今。
(人気に乗っかろうとするなら、グッズやファンブック発売等の方向でお願いしたい)
脚本や演技、演出にも不満はないので、最終回まで完走したいものですが。
ちなみにわたしは、自分がもし結婚するならと考えると、
新次郎派でも五代派でも亀助派でも雁助派でもなく、今井のおとうはん派です。
厳しいけど子育てにも関わってくれる、有能なビジネスマン!金持ち!だからです。
女性陣では、ヒロインのあさちゃんは別格ですが、おはつ様が大好きです。
置かれた場所で咲ける人は偉いなあ、と思いながら観ています。
(まあ、でもおふゆのおとうちゃん以外は登場人物それぞれの味わいが好きかな)
いつまでも可愛らしい新次郎さんとあさちゃんのじゃれ合いも、
人妻にぐいぐいお近づきになるキラキラ五代さんも好ましいですが、
娘時代のあさはつの清らかな姉妹百合のような関係に一番萌えた視聴者です…。
ええ、腐ってますよ…。
これからの美和あさも楽しみですよ…。


夫にお付き合いして「ヒガンバナ」「フラジャイル」「スペシャリスト」「怪盗 山猫」も観ているけれど。
うーん、個人的に「フラジャイル」は2回目にして面白みを感じるようになったけど、
他のドラマはもっと今後の展開に期待したいような…。
難しいね。なんでも好みの問題だからね。
(もしかしたら犯罪ドラマは今まで観過ぎて、己の基準が細かくなってしまったのかもしれない)
「臨床犯罪学者 火村英生の推理」については、
原作とキャラクターが違うけど、これはこれとして観るしかないんだろうな、と。
第1回を観た限りでは、短編は映像化するとわりとすぐ視聴者が推理できちゃう気がするので、
できれば長編を取り上げてほしいなあ…。


「真田丸」と「ちかえもん」には、わくわくしています。
王道でもあり、絶妙に外しているところもある。作りがうまいです。
実力がある俳優さんばかりだから、安心して観られるし。
(棒読みのアイドルが出てきた時にその若さを慈しめるほど達観できないんだ…。
だからいつも実力派の役者さんがメインキャストになると嬉しい…)
次回はどうなるんだろう?このエピソードをどう料理するんだろう?って、
楽しみに待っていられるのは幸せなことです。
特に「真田丸」…。「清州会議」は自分としては微妙だったし、
「ギャラクシー街道」の評判を聞いた時には、大河がまた炎上するのではと危惧していたんやで…。
まだ3回目だけど「真田丸」は面白くて良かった…。本当に良かったよ…。
(三谷さんね…映画の場合、監督や編集は別の人に任せた方がいいんじゃ…と思ってしまう。
根が脚本家だからどのエピソードにもこだわりがあるし、俳優さんのアドリブ演技も愛してしまうしで、
冗長になるところをカットできなくて収拾つかない時があるのでは…と最近心配になる)
「ちかえもん」は朝ドラ「ちりとてちん」ファンは必見かもしれないと観始めたけど、
時代劇の絵面に現代的台詞をぶっこんできて、それがよく合っているのだ。
人形浄瑠璃の脚本が書けなくて悶々とする近松の内心が面白いし、
万吉の明るさ、能天気さ、可愛げがいい。
やはり好感のもてるキャラクターが出てくるドラマを観ていたいです、わたしは。

あと、アニメでは「ハルチカ」と
(わたしは推理ものにも関わらず明るくてまぶしい色使いに驚きましたが、
第1回で初めてあの三角関係を知ってざわめいた人たちもいたみたいですな)、
「昭和元禄落語心中」を観ています。
(第2回で菊比古が銭湯に入る時のしぐさを観て、公式さんに腐女子狙われてる…と思いました)

今までの生活の中で、一番たくさんテレビを観ているかもしれない。
新しいBDレコーダーになって三番組同時録画ができるようになったから、
とにかく録画をまめにするようになったんですよね。
あとレンタルビデオ店にあまり行かなくなったというのもある。
録画を観るのに追われるのも面倒くさいので、来期はどうなるか分からないけれど。
(「てるてる家族」の再放送だけは観てみたいかな…。
清純派時代の石原さとみが歌い踊るところに興味がある)


クウネル騒動について

2016年01月24日 | 

雑誌が一気にリニューアルを図ったら、
Amazonレビュー欄が一つ星だらけになったという「クウネル」騒動。
初めは、突然すぎて悲しみの行き所が見つからなかった愛読者が、
切々と旧「クウネル」を惜しみ、新「クウネル」の有り様に疑問符をつける、
という名レビューが多かったのですが、
思いを同じくする人たちを見つけたことから数がどんどん増えていって、
やがては感情を修飾することなく、そのままぶつけてくる酷評が現れたりするように。

高評価レビューも、初めは業界関係者風の販促内容が数件だったのが、
今は旧「クウネル」読者タイプが嫌いで批判したい人、
静かな炎上とはいえ皆で群がって叩く姿勢が嫌いな人、
純粋に新「クウネル」の内容が気に入った人がぼちぼち投稿をしてきて、
すごい状態になっています。なんだかなあ。
どちらの立場も分かるような気がするから、難しいよなあ。

私は自分の気持ちを吐露する手段としてブログがあるので、
Amazonレビューのほうには書き込んでいませんが、ずっと読んでいました。
初めは、マガジンハウスに嘆きの手紙を出したところで無意味だから、
せめて同好の士はAmazonレビューで旧「クウネル」を悼もう…程度の
マイノリティの慰め合いだったはずなんだけど。
(大半の人が、売り上げが落ちていたなら変化もやむを得ないと理解していたし、
新「クウネル」には別の読者層が喜ぶ王道要素があることも認めていた。
そのうえで、でも自分が求めるものはこれではない、と呟いていた)

意外に潜在愛読者が多かったから、こんなに盛り上がっちゃったんだろうな。
「実はわたしもそう思っていたんですよ」って、次から次から言いたくなっちゃうもんな。
(しかし、今まで美容院やカフェの置き本や仲間の購入本で読んでいた人多数で、
それは売り上げが伸び悩んでいたのも無理ないな…と思わされる。
こんなことになるくらいなら毎号購読していればよかった、という後悔もよく見受けられる。
旧「クウネル」が好きだと以前から発言しておけばよかった…と)

出版社も商売なんだから売れない雑誌がテコ入れされるのは当たり前だよ、
という騒動批判派の意見も、ごもっともなんだけど。

私もね…こんなリニューアルの仕方でなかったら拒絶反応出なかったよ。
前記事でも語ってしまったけど、
方向性の違う衣替えをするのだったら、「クウネル」の看板は外してほしかった。
手続き上の都合で題を替えられなかったのなら、
リニューアル後にどんな色合いの雑誌になるのか、次号予告で教えてほしかった。
(これからは編集スタッフ入れ替えて、高級志向の50代女性に対象を絞り、
おフランスに学ぶ特集に有名料理研究家の韓国料理、
知名度の高い方たちばっかり寄稿してくれますよって、事前に教えられていれば…)
連載はいきなり打ち切りじゃなく、ちゃんと最終回を設けてほしかった。
誌面でクウネルくんのさよならの言葉が聞きたかった。
そうすればリニューアル後の覚悟ができたし、
なにより定期購読を続けていいものか考えられたのに。
(今までの「クウネル」の実績と今後の品質を信じて買い続けますよと契約したのに、
いきなり別の世界観の雑誌が届いたら、それは泣きますよ。
これが本屋だったら買ってないのに!と繰り言を言いたくもなりますよ)

しかしながら、例にないほどこんがり炎上しつつも、
今回のことは編集部にはむしろ得だったんじゃないかと邪推してしまう。
おそらく金払いが悪くて切り捨てる予定だった旧「クウネル」購読者は離れていき、
大がかりな宣伝をしなくても話題になって新「クウネル」第1弾の部数は伸び、
好奇心から手に取った大勢の中から新規読者が獲得できたであろうし。
まあ…騒動が鎮静化してからが勝負ですよ、新「クウネル」は。
本屋を見ていたら、同じく50代女性をターゲットにした競合雑誌ばかりだったもの。
(テイストが違ってもそれぞれ洗練された表紙が並ぶ中で、
新「クウネル」の赤文字がひときわ目立っていたので、逆にそれが狙いかと思いました)

そしてもう、思いのたけを書きたいだけ書いたから、私も少し落ち着こう。
ツイッターで、定期購読者の即解約したとの呟きが出始めてから、
ああこれはマズい、バックナンバーにプレミアがついてしまう!と直感して、
前から欲しいと思っていた号を今のうちに買っておこうと、何冊か注文したのですが。
予想通り、今バックナンバーがAmazonやヤフオクで高騰化してるんですよね…。
中には一冊3000円とか…。確かに版元に無くて初期のは入手が難しいんですけど。
自分も含めて、みんな旧「クウネル」が好き過ぎるんだよね…。
多分、騒動が鎮静化したら並みの相場に戻るだろうし、
ことによったら愛読者の声が届いて、出版社がバックナンバーをムックとして再刊してくれるかもしれない。
(願望だけど、どうかなあ。天然生活は創刊号を再刊行してくれたけどなあ…)
しばらくは静観したほうがいいですよね、きっと。
はぁ…。深呼吸だな。


※ 追記

Twitterにもどんどんこの件に対する呟きが増えて混迷を極めていますな。
旧クウネルが数年前からマンネリ化していたことを指摘する者、
旧クウネルとの比較ではなくて新クウネル自体のクオリティに首を傾げる者、
一つのものにこだわりすぎる人々が理解しかねる者、
逆に読者ではなかったけど自分の身に置き換えて同情する者、
ごく稀にしか買ったことがなかったと言いつつ突然旧クウネルへの愛を語る者、
新クウネルが気に入ったのでここまで拒絶反応が出たことが我慢ならない者、
色々業界の内部事情を知っているけど話せないと思わせぶりを言う者。

中には、今まで一度も読んだことがなかったけど、
ここまで話題になっているから旧クウネルと新クウネルを比べ読みしたいという声もあり、
バックナンバーを買う時は古本の便乗値上げに気をつけた方がいいですよ、
近年のものは出版社やセレクト書店に在庫がある場合もあるから…と
忠告したい気持ちになったけど、確認のためにマガジンハウスのHP見てみたら、
この間まで余裕があったのに、あらかた品切になっていてびっくりした…。
これは…新品は本当に入手困難なのかもね…。
(古本は、多分需要を見込んで手放した人が沢山いるし、
供給過多になっていずれ値下がりするんじゃ…と考えてますが、どうかな)
もしこの騒動を受けて、マガジンハウスがバックナンバーを電子書籍化したり、
旧クウネルお別れ号とかムックで出したら、わたしすごく感服すると思う…。


クウネルのこと

2016年01月22日 | 

お久しぶりでございます。前回更新からまた間が開いてしまいました。
ふた月連続で両実家に里帰りしてから、
健康診断の締め切りが近いことを思いだして慌てて病院回りをしたり、
年末年始の支度をしたり、夫と出かけたり、家でだらだらしたりしてました。

それから、BDレコーダーをS社製からT社製のものに替えたのですが…。
(長いことS社のBDレコーダーを使っていましたが、
かなり前からDVDの読みこみと書き込みが出来なくなっていたので、
録画したものを全てBDにダビングしてから別のレコーダーに交換する予定で、
T社のものは一年ほど前に購入しDVD再生用として使っていた)
すぐフリーズするし、何かと言うと録画を失敗してばかりで、
(疑問に思って検索したらネットでの評判は最悪…調べてから買えばよかった…)
ついに堪忍袋の緒が切れて正月早々に電器屋に走り、また改めてS社の製品に買い換えたのでした。

その帰り、夫は結構値切れたのでほくほくしていたのに、
立体駐車場でスマホを隙間に落とし、業者さんを呼んで取り出してもらうことに。
雨上がりに地下に落下したので水没の恐れがあり、ひやひやしていたのですが、何とか無事でした。
よりによってデカくて落としやすいiPhone6s Plusをダウンのポケットに入れるからだ!と叱り、
普段バッグを持ちたがらない夫に強制的に持たせるために、即行ボディバッグを買いましたけどね。
まあ、そんな日々でした。

一月に入ってからは、SMAPの解散騒動と謝罪会見に内心嘆くことに(ファンでもないのに)。
会社内部の争いと、足抜けへの懲罰行為を、表舞台で見せたら商売として駄目だろうに。
もうマネジメント側には、客観性とか、時代の変化への対応能力がないのでしょうか…。
タレントの独立を阻んで仕事干されるようにしたり、
主演ごり押しとか、実力もないのに賞を取らせるとか、バーターとか、
各芸能事務所の作戦がここ十数年露骨過ぎてうんざりしていたところに、この騒動。
事務所にもテレビ局にもスポーツ新聞にも、世間様の感覚で制止する人が誰もいないことが怖い。
そういう業界ルールがまかり通っているから、従来のメディアが衰退していくのにねえ…。


で、ここからが本題。
内心嘆くと言えば、雑誌「クウネル」の予期せぬリニューアルもそうでした。
一号休んでリニューアルするとしか知らず発売を待っていたら、
ターゲットを50代女性に絞るという話が耳に入り、表紙デザインを見て愕然。
これは少なくとも「クウネル」的なセンスではない…。

ku:nel(クウネル) 2016年 03 月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
マガジンハウス

定期購読で手元に届いて、さらにびっくりぽんだよ。
巷では静かな悲しみに満ちたAmazonレビューが話題ですが、
わたしもこれは「クウネル」を廃刊して新雑誌として創刊すれば良かったのでは、と思いました。
今までの連載が最終回もなく突然消えていて、ショック。
キャラクターのクウネルくんもいない。なぜ紙面でお別れの言葉を聞かせてくれなかった…。

価値観の多様性を認め、有名無名の人や物をとりわけ区別せずフラットに描き、
押しつけがましく高級品を勧めたりライフスタイルを提唱したりはせず、
ストイックに独自の世界観を守り続けていた旧「クウネル」。
お前ら読者これが好きだろ分かってるんだついてこいや風のドヤ顔ではなく、
こういうの面白がってくれる人どこかにいるといいな…という囁きに似た、
控えめでまったり優しく品があり、でも鋭さを秘めていた旧「クウネル」。
新「クウネル」はそんな旧「クウネル」とは別物でした。

改めて思うけど、旧「クウネル」のデザイン、写真、文章の絶妙なセンスが本当に好きだった。
特集といえば「フランス女性の生活の知恵」などではなく、
「パリのいい顔」で見知らぬひげのおじさんの写真が表紙だったし、

ku:nel (クウネル) 2010年 01月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
マガジンハウス

韓国料理といえばコウケンテツではなく、ソウル郊外のオモニのおかずだった。

ku:nel (クウネル) 2012年 01月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
マガジンハウス

地味で消費欲をそそらないかもしれないけど、何度も読み返したい「本」だった。

初めての出会いは雑貨屋兼カフェで、毎号読みたいと思ったから、
この号(vol.24)から定期購入したのです。

ku:nel (クウネル) 2007年 03月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
マガジンハウス

 以来、繰り返し読み続けてきました…。

ku:nel (クウネル) 2007年 09月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
マガジンハウス

 

ku:nel (クウネル) 2008年 09月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
マガジンハウス

 

ku:nel (クウネル) 2011年 09月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
マガジンハウス

 

ku:nel (クウネル) 2012年 05月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
マガジンハウス

 

ku:nel (クウネル) 2013年 11月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
マガジンハウス


この抑制のきいた美しい表紙、何ともいえぬ個性が好きだったんだけど…。
ごく普通の高級志向中高年の婦人雑誌に変わってしまったからには、
(次号に林真理子のエッセイとの予告見て、すごくひいた)
定期購読解約しようかな、と考えています。
愛読者の大不評を受けて路線変更してくれたなら購読再開すればいいし、
このままなら今度は「つるとはな」を読んでみようかな。
とりあえずはバックナンバーを楽しみます。
今までお風呂で熟読してたんだけど、もう勿体なくてできないよ…。


ちなみに旧「クウネル」で連載していた「エブリデイ・マイ弁当」の単行本は3作持ってます。

私たちのお弁当 (クウネルの本)
クリエーター情報なし
マガジンハウス



「ただいま食事中」も好きで単行本持っている。続刊出してほしい。

よりぬき ただいま食事中。 (クウネルの本)
クリエーター情報なし
マガジンハウス

ああ、音楽・映画紹介に伝言レシピ、江國香織姉妹の往復書簡、
テーマにちなんでいることもある川上弘美さんの短編、
それに「B&D」の新作でチィチィを見られることも、もうないのかと思うと悲しい…。