本棚7個じゃ足りません!

引っ越しのたびに蔵書の山に悩む主婦…
最近は二匹の猫の話題ばかりです

梅雨と読書4

2008年06月24日 | 
本格的な梅雨です。
連日の悪天候から、鬱々とした気分になるわたくしです。
この間の豪雨の際には、家に得体の知れない幼虫が何匹も逃げ込んできました。
(どこから来たのかな、と考えると…。
大雨の前後、お隣で業者さんが生垣を整えていたんですよね。
なんとなーく、関連があるような気がしないでも…)
ひいい!と思いながら必死で退治したのですが、続々現れるのできりがない。
恐怖の夜でしたよ。(でも夫は気にしないで寝ていた

今では、虫除け薬剤を部屋のあちこちに設置し(トラップだよ!)、
ピリピリしながら警戒態勢を取っています。
そんな孤独な家庭戦士の心を和ます読書の時間。
積読本が次々消化されていきます。
という訳で、個人的な感想をメモ。

   <ご注意下さい。以下、ネタバレありです!>

●購入本
『サンシャイン&ヴァンパイア 上・下』(ロビン・マッキンリイ 扶桑社)
依然謎の残る大人向きファンタジー。続き出ないのかな?
あの二人の関係も決着が付いていないし。
こわーい「苦痛の女神」の存在も気になるんだ。
ところで冒頭の献辞にアテられたのはわたしだけ?羨ましい。

『ダリアハウスの陽気な幽霊』(キャロライン・へインズ 東京創元社)
ヒロインは破産寸前だけど先祖代々の豪邸を守りたい、
南部美人(だけど型破り)のサラ。
正直謎の事件の真相より、彼女の恋愛部分にびっくり。
(まだシリーズ導入部で次回へ続く…という感じがしたけど、どうなんだろう)
今後はお屋敷幽霊のジティと、犬のシャブリの活躍に期待。
典型的セレブのティンキーもいつか、もっとはじけてくれそうな気がするんだが。

『散歩をこよなく愛する猫』
(リタ・メイ・ブラウン スニーキー・パイ・ブラウン 早川書房)
今回はきっちり落とし前が付かなくて、後味の悪い終わりに思えたけど、
(約一名、読むにつれて株が下がった登場人物もいた)
長いシリーズものだから、ワンパターンを嫌ったのかしら。
人間の捜査官たちより、動物探偵のほうが、断然優秀です。

『すべての夜は長く』(ジェイン・アン・クレンツ 二見書房)
ルークの軍隊式ロッジ経営が笑える。
それにしてもロマ・サスのヒロインは、
なぜわざわざ一人で危ない所へ行き、危ないことをするんでしょう。
(読者をはらはらさせる定石だと分かってはいるが!)
狙ってくれと言わんばかりじゃないか。
今回もおバカだわね!と苛々していたのですが、
いざという時はちゃんと頭を使うヒロインだったので、良かったです。

●図書館本
『腕貫探偵、残業中』(西澤保彦 実業之日本社)
近頃の西澤保彦の作品の中では、割と一般向きで面白かった連作短編集。
時間外労働ではあるが、どう見ても残業代は出ないであろう(笑)。
しかし、腕貫さんの貴重なプライヴェートを垣間見られるのは確か。
特に、ガールフレンドの彼への呼びかけ方が衝撃的です。

『消滅島RPGマーダー』(柄刀一 祥伝社)
龍之介シリーズの長編。
観光客がこんな奴らで、土地の人々が気の毒でした。
(自然災害の最中に、大迷惑すぎる…)
このシリーズはどんなに不可思議なことが起こっても、
合理的に説明が付くという安心感があるのですが。
読後、「この罰当たりが!」と犯人に非科学的な非難をしたくなった。

    ※    ※    ※    ※    ※

それにしても。ああ…未読本が減っていく恐ろしさ!
このままでは、雨で「嵐の山荘」状態になっても、
手元に読む本がないという事態が訪れるかも…。
誰か、誰かわたしをブックオフに連れて行って!(誰か→夫



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梅雨と読書3

2008年06月07日 | 

この間の大雨で長崎はとっくに梅雨入りしたのだと思いこんでいたのですが、
今日の新聞を読んでまだそうではない、ということを知りました。
うほー。九州南部と九州北部の区別が付いてなかったみたい。
(だって長崎ってビミョウなとこじゃん!)
一体いつ来るんだろう、梅雨…。

それはさておき、図書館で借りた児童文学の感想です。

「ヒキガエルとんだ大冒険」シリーズ(ラッセル・E・エリクソン 評論社)
第5作『ウォートンとモリネズミの取引屋』
第6作『ウォートンとモートンの大ひょうりゅう』
第7作『ウォートンとカラスのコンテスト』

第1~4作から間をおいて、とんとん出ました、第5~7作♪
ウォートンとモートンは仲の良いヒキガエルの兄弟。
普段はお互いの得意分野を生かして家事を分担しているのですが、
家を整えたり、ご飯を作ったり、といった地道な暮らしぶりが、
実にほのぼのしていて温かいです。

しかし一たび家の外で冒険に巻き込まれると、
彼らの世界は弱肉強食、危険に満ちています。
擬人化されていても、
やはり天敵に「食べられる」かもしれないという恐怖が常にある訳で。
(第1作からしてそうでした)
知恵を絞って生き延びようとする小動物たちを応援したくなります。
(まあ、彼らのほうも食物連鎖の中に組み込まれているので、
いろんな虫をグルメ風に食べたりしていますけど)
それぞれ生き抜くのに必死な弱者たちが、
種をこえて助け合い、友情が芽生える様子も良いですね。

さて、作中にはモートンの料理がよく登場するのですが、
カの甘辛煮とか、アオムシのトウガラシ味とか、
塩漬けトンボとか、きざみカタツムリのコショウ味サンドイッチとかなので、
ヒキガエルは大喜びでも人間にはついていけません…。
登場動物たちは非常に美味しそうに食べているんだけど、
(でも虫なんだよね?)と考えると、こちらはどう受け取ってよいものやら。

昔持ってたポストカードを思い出す。
小さなカエルが、葉っぱのおさらに蝿をのせ、
ご満悦といった顔でビールを飲んでいる、という構図…。
(その写真、後に『カエルのこころ』(小杉州一 新風舎)という本になった?みたい)
美味しそうなんだか、美味しくなさそうなんだか。

と、ここまで書いてから、訳者あとがきを読んだら、
わたしの感想とは正反対のことが書いてありました…。
例えば“食う、食われるばかりが動物の世界ではないことを、
作者は知らせたかったのかもしれません”とか、
“(モートンの作る料理は)どれも本当に美味しそうで、
ヒキガエルになって食べてみたいなと思ってしまいました”とか。
…………うう。
この記事はごく個人的な印象なのであまり当てにしないで!



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待ち構えてます

2008年06月06日 | 
いや、待ちかねてます、かも。
他にも告知番組観たりと、予習しまくりです。
明日公開なんですよね。
これで観にいけなかったら悲しいな~。

「BRUTUS」2008年6月15日号は、読み応えがあります。
三谷幸喜が完成披露試写会に現れない。もしや失踪…?という設定で、
自宅書斎を探ったり、関係者の証言を集めたり、
大掛かりな特集で面白かったです。

『ザ・マジックアワーオフィシャルブック』では、
守加護町案内に見入ってしまいました。
本当に趣のある素敵なセットですよねえ(プロの技!)。
キャストやスタッフの声もたっぷり収録されていて、
これもまた、映画を観る前から期待でわくわくさせてくれます。



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梅雨と読書2

2008年06月05日 | 
『アラマタ大事典』監修・執筆 荒俣宏 講談社

トリビア満載の事典。荒俣先生、さすが目の付け所が違う!
次から次と興味深いことが書いてあるので、
もっともっと詳しく知りたいという気持ちが湧いてきます。
例えばええと、「女性発明家」の項目のヘディ・ラマールのこととか、
偉大なるアマチュア研究者「マルコーニ」のこととか、
「贋作師」のファン・メーヘレンのこととか、
あとで調べてみようかな、と思いましたね。
図書館で借りたのですが、これもまた一家に一冊欲しい!感じ。

『骨の城』アーロン・エルキンズ 早川書房

このスケルトン探偵シリーズ、長年読み続けてきましたが、
流れ的に本格を離れて旅情ミステリになっちゃうのかな?と
疑いつつ読んでみたら、結構面白かった。
詳しく感想を述べるとネタバレになっちゃうかもしれないので、
ここは曖昧にしておくしかありませんが。
今日的なテーマをはらんでいて、なるほど、小説的にそれもありかなと。

登場人物に関して言うと。
いつもインテリ臭いギデオンですが、今回は特に
“自分は専門教育を受けた特別な人間”というプライドがほのみえて、
好感度下がりました…。
奥さんのジュリーのほうが、よっぽど知的にも社会的にも
バランスが取れていると思います。
ほんと、彼女は毎回鋭い発言をしているのにねえ。
その時はぴしゃりとつぶしておいて、
のちに自分の推理の踏み台にするんだから、悪い旦那さーん。
(先生、それパクリでは~?)

しかし、地元警察のやや二重人格(?)なマイク・クラッパー巡査には、
風変わりな魅力がありました。
爽やか青年カイル・ロブ巡査も良かった。
再登場の病理学者メリル先生は、マニアックな変態ぶりも変わらず。
お元気で良かったこと~。
ノリノリの仕事ぶりに、ギデオンはかなりヒいてましたが、
他山の石ってやつですね!



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大食のもと?

2008年06月04日 | お気に入り
このぬいぐるみは亀積(かめしゃく)。
「針聞書」(昔の東洋医学書)で紹介されている、想像上の虫なのです。
こいつが体の中に住み着くと、薬がブロックされてしまうとか。
飯を食べるので、宿主は大食いになるらしいです。
夫の九州国立博物館のおみやげ。
(おそらく、“亀”っぽいから欲しくなったんじゃないかなーと)

結局、ぱーっと遊んじゃって気を取り直そうぜ!と思っても、
性格的にはじけられず、自転車でうろうろ過ごした昨日。
それでも、自分を元気付けるために何か特別なことをしたかったので、
浜勝で梅しそ巻きとヒレ(税込1659円)定食を食べてきたのでした。
残さず全部完食。お漬物はお代わりまでしました。
帰り道はお腹がはちきれそうに苦しくて。
ひょっとして、亀積くんの影響なんでしょうかねえ。

そして、晩に帰宅した夫は「やっぱりうちはいいねえ…」と呟き、
録画番組を見ながら作り置きしていたご飯を美味しそうに食べ、
部屋でゲームをしながら妻の風呂上りを待ち、
ライナスの毛布か何かにしがみつくようにして眠ろうとしたのでした。
(自然に寝返りを打つまで、こちらは身動きがとれず)

わたし、この間のきつい態度に傷ついたりもしたので、
自分は夫にとってどういう立場なのかと考えていたのだけど、
これは、あれだなーと思ったです。
飼い猫のお気に入りのおもちゃ…。

ほら、猫って小さなぬいぐるみでよく遊んだりするでしょ。
ご機嫌な時は狩りごっこをして元気に追いかけたり、
不機嫌な時は後ろ足でけけけっと猛烈キックかましたり、
飽きてその辺に放り出したまま見向きもしないかと思えば、
ご丁寧に猫ベッドにくわえていって、傍に置いて幸せそうに眠っている、みたいな。
(うちの猫は時々ぬいぐるみを抱きしめながら寝ていました…)

まあ、そんな風にとても気まぐれに愛されている感じです。
扱いの落差に振り回されちゃダメだ、と思ったです。
はあ…。夫が猫科的性格なのは分かっているから、
せめてわたし、飼い主レベルまで昇格したい。



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マンゴーゼリー

2008年06月03日 | 美味☆礼賛

気晴らしにマンゴーゼリーを作ってみました。
冷蔵庫にあった100%マンゴージュースを、ただゼラチンで固めただけ。
超簡単ですが、ふるふるゼリーという形にするとなんだか嬉しい。
夜長にひっそり、いただくことにしましょう。

この間、心の余裕をなくしていた夫に、
夫のマンガを夫の部屋に持っていったという、
訳の分からない理由でヒスを起こされたので、
怖くなって近くのファストフード店へ逃げたのですが、
時間を置いて帰ってきてみると、夫は呑気にゲームをしていました。
部屋に閉じこもったままだったから、
わたしが家を抜け出したことにも気づかなかったらしい。
しかも、何が逆鱗か予測できないのでこちらが無口になっていると、
「さっきから何で黙ってるの。寝たいなら寝たら!」ときたもんだ。
仕方なく頑張って喋ってみたものの、不愉快さは残り…今に至る。
あ~あ、ストレス。
家族一緒に過ごせる時間が何より貴いことなのだから、
一日一日を大事にしようって、誓ったばかりなのに。
その矢先、へこむなんて。

とりあえずこのマンゴーゼリーには、シロップ代わりに
夫が飲み惜しみしている2005年ものの自家製梅酒をかけてみました。(ザマミロ)
他にもお買い物とか、お外でランチとか、些細な憂さ晴らしを試みて、
気まぐれなお坊ちゃんが外泊から帰ってくるまでに気分を直しましょう。
よし。超うまいこのゼリー、お代わりだい!


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梅雨と読書

2008年06月02日 | 

九州も先日ついに梅雨入り。
車を運転できないわたしは、雨の日はいつも徒歩移動なので、
傘をさして、できるだけ近場で用事を済ませます。
大雨の場合はなるべく無理せず、家の中でまったりと。
怠惰な気分で静かに本を読みます。
雨の音と読書はよく似合う。
(あら、これって晴耕雨読の実施?)

最近図書館で借りて、うっとり眺めたのはこの本。
『針穴のパリ』(田所美惠子 河出書房新社)
昔ながらのピンホールカメラで、パリの風景や静物を撮影した写真集。
まるで、誰かの思い出の中のパリを観ているような、
ロマンチックで不思議な気分にひたれるのでした。
ソフトフォーカスでモノクロなのが懐かしい雰囲気をかもし出していて、
エッフェル塔もノートルダム大聖堂も、パッサージュも墓所も、
今はもうそこにはないような、現実の世界のものではないような、
心ときめく幻想的な光景になるのでした。
そして、にんにくやアスパラガスなどの静物は、違和感なく絵画のようです。
ほんとに素敵。ああ。この本、欲しいなー。

写真集はやはり文章がなく、お値段もそこそこするもので、
いざ購入となると、小説・文庫買いのわたしはよくためらうのであった。
『スモールプラネット』(本城直季 リトルモア)
この本もアマゾンさんで注文するまで長い時間がかかった。
雑誌で本城直季さんの写真を観てから、ずっと欲しかったんだけど、
「文字が少ないもんをお前は買うのかよ?!」という内心の声が。
でも、実際に手元に置いてゆっくり眺めると、
一枚一枚にいろんな物語があるような気がして、良かったですけどね。
実際の風景が模型のように見える写真…。
この可愛らしい世界を見下ろしていると、
人の営みの卑小さを感じるとともに、
それぞれ精一杯生きている姿が愛おしくなります。
(しかしムスカだったら…『見ろ、人がゴミのようだ!』と嘲笑うのかな。
アニメの悪役は、分かりやすく高みから夜の街を見下ろして、
ワイングラス揺らしながら『愚民どもめ!』というのがパターンだものね。
一般人を観て尊敬も感動もできない悪の美学の持ち主は気の毒かも)

他に最近買って読んだのは『無印良品の理由』とか。
わたしはシンプルなものに対する目覚めが遅くて、
無印の良さを感じるようになったのはここ数年ですが。
今ではそこそこファンです。
(あまり買わないけど、機能と値段を見て吟味するのが好き)
無印で売っていたこの本、要するにカタログなんだけど、
製造販売側、消費者側、双方の商品へのこだわりがよく分かる。
「そういう意図で作られているのね!」と発見することも多かったです。

『酩酊混乱紀行「恐怖の報酬」日記』(恩田陸 講談社)は文庫版で。
単行本(←図書館本で読んだ)未収録の番外編三本も載っています。
作家の思考過程や何気ない想像を読むのがとても楽しい。
恩田陸さん、飛行機恐怖症でビール好きということで、
その視点から見た旅先も、なんだか身近に思えるのだった。

 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

この間コンビニに入ったら、
映画『崖の上のポニョ』前売り券を買うと、
ポニョの姉妹が付いてきますというキャンペーンの放送が流れていた。
早速、夢の中に怖そうなポニョの姉妹(?)が出てきて怯えるわたし。
どうしてそんな風に勝手に想像が膨らんでしまうのか…。
よくよく考えたら、原因が分かりました。

「ku:nel」で川上弘美さんが小説を連載しているのですが、
以前その中の『海石(いくり)』という短編を読んだんですよ。
海に住んでいる、神秘的でちょっと不気味な生きものの話です。
(陸に上がってきて、気の合う人を連れ帰り仲間とするのですが、
たまに美味しくないって言いながら食べちゃうの!)
どうも、『ポニョ』と聞くとそれを連想するんだな。
それで、親しく接しながらも、どこかでかぱっと口をあけると牙がいっぱい、
みたいなイメージが湧いて来るんだ。
…恐怖映画じゃないっていうのに。

主題歌を思わず口ずさんでは、ひとりで怖い怖いと騒いでいたら、
夫が笑いながら、『妖怪人間ポニョ』という題名がいいよ、だって。
歌に「早く人間になりたい!」というセリフを入れたらどう?とか。
(怪しい手つきで「おいら、怪しいものじゃないよ!」ってか?!)
いろいろ言ってくるんです。
もう、完全にからかっている様子。
こちらは真面目にびびっているのにさ~。



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