本棚7個じゃ足りません!

引っ越しのたびに蔵書の山に悩む主婦…
最近は二匹の猫の話題ばかりです

音痴でも泣く部屋

2006年10月31日 | 日々のこと

気がつくと、ドラマ「のだめカンタービレ」を
ほぼ2回ずつ観ています。
(最初はひとりでリアルタイムに、
2度めは夫とビデオ録画したものを)
エピソードの順番などは原作そのままではないけれど、
雰囲気は伝わって面白いです。
作中取り上げられたクラシックの曲が聴けるのも楽しみ。
今の所、のだめ関連で発売されたCDを持っていないもので、
無料で聴けるドラマ化アニメ化は実に有り難いのです。

観なくたって曲調の想像くらいつくだろうって?いえいえ。
うちはふたりとも、クラシック音楽の造詣が深くありません。
というか、まったくの無知で、
はっきり言って感性も鈍いです。ええ。
夫は素人と玄人の演奏の違いが判らないと呟くし。
わたしは主観的に聴いて、
「居心地悪くて身もだえする」「ふつう」「心が震える」
という3段階の感想しか持ち得ません。
TVで使われているクラシックの曲名当ても下手だし。
(どっかで聴いたはずなのに…といつまでも悩む)
結局、音痴なんだと思うのです。

しかし、音痴は音痴なりに美意識があるもので。
時々キーッと頭をかきむしりたくなることが…。
実はね、隣はピアノ教室なのです。
ポップスを中心に教えているらしいのですが、
普通のマンションで防音などないから響くのです。
生徒さんが来る日は、夕方まで音が流れてくる。
傷のついたCDより、たちの悪い演奏が。
ひえええ~。

夫は日中家にいないので寛大なのですが、
始終聴かされるわたしの神経はずたずた…。( ̄ロ ̄lll)
引っ越してきた当初は我慢できると思ったのですよ。
(その時は上の部屋の住人の物音のほうが辛かったしね)
状況を甘く見ておりました。
今になって、間違いだらけの反復練習が
どれほど他人を苦しめるのか分かりました。
ある意味、音の拷問。
「居心地悪くて身もだえする」日々。嗚呼。

かといって、うちも夫が深夜に帰宅したり、
制止しても音量を上げてDVDを観たりしているから、
人様に苦情を言える立場ではないのです。
これは隣家のレッスン日を把握して、
気にさわる前に出かけるしかありません。
まともな演奏まで嫌いになりそうなのが、ちょっときつい。

いつかコンサートに行って、耳を浄化しましょう、夫。
このままでは妻の(ただでさえ鈍い)感性が
完膚なきまでに破壊されそうです…。



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ふたり低空飛行

2006年10月30日 | 日々のこと
金曜の夜から日曜日まで。
まるまる夫と過ごせる日々を楽しみにしていたのですが、
今回も特別な外出の無い週末でした。
うちのなかでひっそり…って、結構息が詰まる。
どうせ出かけないのなら、
カメたちの水槽を掃除したら?と思ったけども、
「今月は現実逃避したい月なの…」と旦那様はのたまうのであった。
ううむ。その気持ちは分からないでもない。
しかし、いつまでも後ろ向きでいられたら困るなぁ。
(妻だって、計画性の無い小学生のお年玉貯金のような
通帳の件で、嘆きを堪えているのにさ

そんな訳でふたりとも沈みがちなお休み。

夫、妻に苛立ってとげとげしい態度をとる。…2回。
妻、つれない夫に失望して家出を画策。…1回。
和解したものの妻の心は充電不足で、
夕ご飯は宅配もので済ます。…2回。
ま、とりあえず酒盛り。…3回。
強制的にアニメ鑑賞。…3作品。
夫、趣味に没頭。…ほぼ2日。
妻、執拗な「構って」コール。…数え切れない。
夫に昼寝に誘われ、妻、嬉々として添い寝。…2回。
目が覚めるとひとり。(夫はとっくに起きて別の部屋)…2回。
一日ごまかされたと文字通り噛み付く。…何度も。

喧嘩しないで終わる週末の方が少ない。
いつも、くだらないことでもめてしまうんだよなー。
先日も、レンタルビデオ店が“旧作5本で1000円”期間なのに、
妻が9本という中途半端な数(かえって不経済)で借りた、
ということで言い争った。
(注:夫は自分の選んだものをそっくり妻に借りさせます。
だから数え間違ったのは己自身なのですが。
気づいて足さなかったからと、えらい剣幕で責めるのです。
もう一度レジに行って、1本足して会計し直しなさいという指図に、
妻が従わなかったのにも立腹しておりました。
――過去、本数変更の件で何度かレジで談判させられ、
わたくしはすっかり厭になっているのです…。
夫が意固地になって文句を言う姿にも、幻滅するばかり

うんざりした妻の罵り文句は、「血の色、緑色!」
夫に劣らず、子供っぽいのであった。



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『QED ventus 御霊将門』

2006年10月26日 | 
『QED ventus 御霊将門』高田崇史 講談社 2005

各地の神社仏閣をめぐり、昔から伝わる言葉の端々などから、
時の勝者に隠蔽された歴史の真相を探すミステリ。
(その謎にからむ、現代の事件もついでに解決)
シリーズ最新作の本書は、平将門の実像に迫っている。


 <以下、少々ネタバレなので、ご注意下さい>


平将門については、『将門の秘密』(藤枝ちえ 光文社 1995)
という本を読んでいたので、元から悪い印象はありません。
なので反乱の詳細について勉強にはなったものの、
推理に意外な感じはなかったです…。
(日本史の見方がシリーズを通して共通しているから、
ずっと読んでいると、容易に驚かなくなっちゃうのかも)

それより毎度気になるのは、
奈々は本当に崇でいいのか、ということ(笑)。
人の話(例えば沙織ちゃんの台詞)をほとんど聞かず、
いつも自分の行きたい所(神社・寺)しか行かない、
非常に協調心の薄いマイペースな彼。
わたしも薀蓄話を聞くのは嫌いじゃないが、
崇にはおそらくついていけない。
(よく考えれば彼も、自分の得意分野の話をするのが
唯一の愛情表現という、不器用な男のひとりなのかしらん…)
崇には奈々という素直な聞き手が必要なのは分かるけれど、
彼女の方は崇のどこに惹かれているのでしょうね?
ごく一般的な常識人のつもりでいる奈々ですが、
実は作中で一番マニアックなのではないでしょうか
(男性の好みが)。

あとこのシリーズで興味津々なのは、お酒。
主要メンバーが酒豪なので、飲むシーンがよくあるんですよ。
以前奈々が注文していた“ミモザ”は、
バーに行くたび探してみるけどありません。
(シャンパン系は、出すところ少ないのね)
随分長い間、幻のカクテルになっています。
いいなぁ~。いつか飲みたいなぁ。

※追記:この週末、崇と奈々の関係を考察するために
『QED』シリーズ全巻読み返す。(夫から『暇だね』と言われる)
二人きりの時は、それなりにいい感じなんだよねえ。
歴史ミーハーの沙織ちゃんが出てきてから、
聞き手役の奈々の存在が薄い気がするけれど。
それはともかく、作品として個人的に評価すると、
1位『百人一首の呪』、2位『六歌仙の暗号』、
3位『ベイカー街の問題、』4位『東照宮の怨』、
5位『式の密室』となります。(まぁ、出版された順番ですわね)
好きなのは歴史推理の部分。
日本史もよいですが、また『ベイカー街の問題』のように、
毛色の違う作品が差し挟まれることを期待しております。


     ところで歴史ミステリは→こちらの本もお勧めですよ♪


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   ※   ※   ※   ※   ※

夫留守の淋しさのあまり、怒りが持続しません…。
帰ってきたら、腰に手を当てて、
ビシバシ説教の一つもしてみようかと思っていたのに。
(「これからどうやって目標金額まで貯金するつもりよ?!
今度の『ダーティペア』DVDボックスを最後に、
高額の趣味の買い物は禁止しますからね!」って)
なんかもう、気力が湧いてこない。
あ~。とりあえず家にいてくれたら満足するのになぁ。
一泊でも、隣に気配が無いのが淋しい。
(↑それとこれと問題は違うのに、完全に馬鹿丸出し)

ええっと…これまでにも「どうしてあなたはそうなの!」と
キレそうなポイントには何度もぶつかりましたが。
なしくずしに通過してしまうのは…アレだと思う。
それまでの投資(労力?)を埋め合わせるだけの代価(見返り?)
を回収するまでは、多少のことは我慢しようと堪え続けて、
結局引き上げ時を失ってしまう…という、
賭け事依存症やだめんずうぉーかー的な癖、みたいな(笑)。

今回は精神的疲労に見合うだけの愛情を回収できるでしょうか?
とりあえず問題は棚上げしとくから。
は~やく帰って来い!
会話会話!酒宴酒宴!(コミュニケーションに飢えとるなぁ…)

やらかしてくれますね。

2006年10月25日 | 日々のこと
身の回りのことでわたしがガミガミ言うと、
夫は「本当はできるんだよ!
一人の時もちゃんとやっていたんだから」などと
苦しい言い訳をします。( ̄□ ̄;)
この男、自覚が無いのか、
記憶が都合よく改竄されているのか、
どちらなんでしょう…。
そう。また脱力するようなことがあった訳です。

夫には学生時代の奨学金の返還義務があり、
就職してからずっと収めていました。
(といっても、手続きは全て義母に任せていた様子
結婚後は、大の大人がすることだからと、
妻は再三忠告をするくらいに留めていました。
ご立派な社会人なのだから、
そんなことは本来自分でできるはずなのです。

ところが…彼はその問題をいつまでも放置し続け、
結果、周囲に迷惑をかけるはめになり、
ようやく最近重い腰を上げて
住所変更の件を片付けたのです(ていうか三年も無視していたのか)。

ことの次第にうんざりして、
「この際お金が間に合うなら、一気に払っちゃえば?」
と言ってしまったわたし…。
夫はすぐ全額支払い用紙を取り寄せましたが、
「いつ払うの?」と聞いても、「うん、まだいいよ」。
時間に余裕があるのかしらと思っていたら、
今朝になって締切日間近だから振り込んできてくれと頼まれた。
また忘れていたらしいのです。
だから、人の言葉を聞き流すのはやめなさいよ!

お金は大丈夫などと軽ーく受け合われたので、払ってきたさ。
そしたら案の定貯金が無くなった。すっぱりと!
もう、この三年の地道な努力はなんだったの…。
病気や怪我もできやしない。将来設計もやり直し。
首根っこひっつかまえて揺さぶってやりたいですが、
きっと何とかなるよって、のほほんと答えるんだろうなぁ。
どの星から来たんだろう、このひと。

大概は心休まる夫の呑気さですが、
今回ばかりは疲れてしまいました…。
しばらく立ち上がれないかも。○| ̄|_
延滞金まで4万近いしさー。
あなた異星人じゃなきゃ、相当のお馬鹿さんでしょう?
(面と向かって文句を言いたくとも、今夜ヤツは泊まり。
わたし、もう寝込んじゃおう…。そうしよう…



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『邪魅の雫』

2006年10月25日 | 

このシリーズはずっと読み続けていますが、
今回ついに、初読み一気を断念。
(いつもは勢いで読破してたんだけど…)
クライマックスで本を閉じて寝てしまいました。
(ミステリ読んでるのに、ありえない!でしょ)
まぁまぁ、でもこれには訳があるのです!

<以下、ネタバレです!申し訳ありませんが、
未読の方は絶対に読まないで下さいm(_ _)m>


京極夏彦氏の本は謎解きだけを楽しむ純粋な推理物というより、
ジャンルを超えた“小説”…という趣きがあります。
章ごとの始まりの言葉や、字面、構造にこだわるとか、
様々な挑戦が為されているようでもありますね。

反面、叙述トリックや個々の認識の錯誤などが
事件の鍵となることが多く、
特別犯人当て部分に重きを置いていないような気もします。
(これみよがしに“誰がやったか当ててみろ!”とは言わず、
当事者の心を書き込んで“小説”として深みを増しているみたい)

それだけに事件が重いのです。
前回の『陰摩羅鬼の瑕』同様、今回も、
途中で事件の真相はうすうす察してしまうので、
なんだか先を読むのがつらくなる。
やるせなくてねえ。…うーん。
いつもなら常連メンバーの会話に
軽妙なユーモアが漂っているのですが、
今回は「それどころじゃない!」雰囲気もあったし。
もう…あの人があの人らしくないと、
こんなに暗く感じるのかって、初めて気づかされたよ!

ま、要するに被害者・加害者・関係者の思いが痛くて、
京極堂の憑物落としに待った!をかけたくなったのです。
(意外に救われない人が多いもんなぁ)
5時間も読んどいて、今更一時休止をするなんて
勿体無い感じだったけど。
自分の気持ちを立て直してから再度読み出したよ。
逆に言えばそこまでのめりこんでいた、ということなのかも。

今回嬉しかったのは関口君がそれなりに落ち着いていたこと。
あと益田とのコンビが見られたこと。
現実には絶対悪も絶対善も無いのは分かっているけれど、
次回はもう少し痛快度が上がっていればいいね…。

『邪魅の雫』京極夏彦 講談社 2006

    ※      ※      ※

とまあ、勝手なことばかり述べましたが、
感想はみんな違うので、あんまり気にしないで下さいね。
あくまで桜雪という偏った読み手が、
一度読んで、感じたことですから。
(再読したらまた違う印象を受けるだろうし)

ちなみに京極堂のシリーズで、
わたしが「こいつはまいった!」と思った作品は、
『魍魎の匣』と『狂骨の夢』です。
好きなキャラクターは呉美由紀ちゃんといさま屋さん。
読んでいて特に楽しいのは、
『百器徒然袋―雨』と『百器徒然袋―風』です。
うう~ん。やはりある程度、
心を遊ばせることが出来る話が好みなのかも?

※追記:10月27日、この大磯の事件に前後する話を読み返す。
(『百器徒然袋―雨』収録の『瓶長』から順番にだだーっと!)
精神衛生上大変宜しい(笑)。
『邪魅の雫』でずーんと暗くなっちゃったら、
『百器徒然袋』で以降の活躍を楽しむのがおすすめです。
ところで関口君や益田に対するのと違い、
本島にはみんなある程度優しい…というか、Sっ気なく、
比較的普通に応じている雰囲気がするんですが。何故。




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『ヨイショの男』

2006年10月24日 | 映画・DVD・テレビ

『ヨイショの男』(2002年放送)
稲垣吾郎 市川染五郎 浅野ゆう子 矢田亜希子 小林稔侍

あけぼの保険の第1営業部に所属する桜井孝太郎は、
誰にでも調子の良い言葉をかけるヨイショの達人。
臆面も無く方々に愛想を振りまくので、
同僚には呆れられながらも、ある意味感心されている。
上司へのヨイショの甲斐あって、次の人事異動では
出世の可能性も…というところまで来たが、
そんな矢先あけぼの保険は経営が傾き、
外資系のグローバルライフに吸収合併されてしまう。

孝太郎が慕っていた徳川部長は役職を外され、
グローバルライフ側からは新しい上司が派遣されてきた。
「アイアンレディー」と呼ばれている今度の緒方部長は、
容赦なく第1営業部にメスをいれ、部下たちの反感を買う。
孝太郎の同期の白石を中心に団結した部員たちは、
一斉に休暇を取って緒方部長に抗議しようとするが、
マイペースな孝太郎は…。



放送時に楽しく観ていたドラマです。
今回レンタルビデオで改めて鑑賞しましたが、
以前と今ではまた、感じること考えることが違いました。

仕事に対する姿勢や、顧客・上司・同僚との付き合い方など、
人によって様々な価値観がありますが、
どれもそれなりに筋が通っているんですよね。
ある時には緒方部長に共感し、またある時は白石の意見に頷き、
それもそうだけど孝太郎も間違っちゃいないよな、
と呟いたりしました。

尚美のセリフにもありましたが、「会社は他人の集まり」。
だからこそ、それぞれのやり方というものがあるし、
お互いに欠けた所を補い合うことが出来る。
自分の方が正しくて、相手は間違っている…と
決め付けるのは簡単なんですが、
そこからまた何かを汲み取って(反面教師でも)学ぶことができたら、
人間として幅が広くなれそうな気がしますね。
まあ、“人の生き死に”に関わらないことでは、
何事も悩みすぎないことですわ♪
孝太郎のように柔軟に生きるのも、きっと楽しいことでしょう。

あとね、この話は普段ドラマを観ない夫も
「面白い」と評していました。
恋愛沙汰が控えめだから、というのがその言い分。
孝太郎と尚美のカップルは、ほのぼのしていて安定感があるし、
白石と由紀江さんの場合は、同僚以上恋人未満だけど、
そこで悶着があるわけで無し。
会社の人間関係を中心にした人情ドラマ…っぽいので、
すったもんだの恋愛ものが苦手な方におすすめです。
(わたしは孝太郎&尚美の可愛い雰囲気が好きですけどね




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『フラガール』

2006年10月21日 | 映画・DVD・テレビ
始めは単なる郷土愛から観に行った『フラガール』。
自分は滅多に泣かないすれた観客だと思っていたのに、
いつのまにか感動の嵐でぽろぽろと落涙。
最近の映画には珍しく演出が直球勝負だったので、
かえって新鮮な感じでしたね。
いやぁ、良かった。
「TV Taro」のおすぎさんの評を信じてよかったよ(笑)!

『フラガール』監督 李相日 出演 松雪泰子 蒼井優 豊川悦司
昭和40年。斜陽の時期をむかえた常磐炭鉱は、
東北にハワイを作る!という一大プロジェクトに乗り出す。
温泉を利用したテーマパークにする計画だが、
そこでは本格的なフラダンスを呼び物とするつもり。
「一家一山」を旨とする会社は、地元を支えるため、
盆踊りぐらいしか踊れない炭鉱娘たちをダンサーとして採用。
東京から来たやる気の無いダンス教師まどかは、
まったくの素人に教えるはめになり…。
常磐ハワイアンセンター設立までの実話を元に映画化。

    <以下、ネタバレ注意!>

松雪泰子演じるまどか先生が、とても魅力的でした。
元SKDのダンサーが流れ流れて…という投げやりな空気で、
最初は飲んだくれながら登場するんだけど、
素朴な生徒たちの熱意に打たれて、
ダンス指導に喜びを見出す過程にまずじーんときます。
まどか先生のタヒチアンダンスがまた絶品!
情熱的でなまめかしくも、毅然としていて。
娘たちが憧れる気持ちがよく分かります。

その後は生徒の一人、早苗の一連のエピソードに泣き、
小百合のエピソードに泣き、駅のシーンに泣き、
蒼井優演じる紀美子と、富司純子演じる母のエピソードに泣き…。
もう、涙のツボを突かれまくりでした。
感動ものなのに、全体的に暗すぎない雰囲気も好みでしたよ。
ちょこちょこ盛り込まれた笑いも温かかったしね。

娘たちのダンサーとしての成長が話の根幹にある訳なので、
紀美子の迫力のタヒチアンダンスには盛り上がりました。
フラの専門的なことは分からないけれど、
凛々しくて綺麗だった…。
一人の女性の成長も見届けた気がしました。

“自宅でながらDVD”じゃなくて、映画館で観たことも、
わたしには良かったかな。
照明が落とされるので、集中して作品に向き合えるし、
周囲の観客と一体化できるし。
DVD派の夫は映画館が苦手だといいますが、
いつか一緒に観たら、どんな感想をもらすでしょう?
(辛口夫、例によって簡単には感動しないような気もするが…

そうそう、劇中のいわき弁はわたしでも
意味が分からない時がありました。
「でれすけ」もニュアンスは伝わるけど、使ったことなかった。
しかしネイティヴ父&伯母たちなら、
まだまだ方言が甘い、とか思うのかもしれないです。
(昭和40年といったら、母若かりし頃…。当時通勤に使っていた
常磐線で、よくフラガールたちを見かけたという話を聞いた

語尾につける「~だっぺ」「~け?」は、今でもごく普通に使うけど。
役者が喋りだしたら、館内が心なしか「ぷぷ…」って感じだったよ。
うちに帰って「いわき弁って変なの?」と夫に聞いたら、
フォローも無く、またしても「うん」と頷かれた。
世間的にも関西弁九州弁はどこか格好良いが、
東北弁はダサイと思われている節がある。
(酒の席で「地元の言葉喋って」と強請され、
いやいや実行すると笑われるというのも、むかつく話)

どごがおがしいのが、まっだぐわがんねえ!
おめえらだって方言には違いねえべ~?!
(はぁ…。引越ししすぎていわき弁が微妙だわ。
本当はイントネーションが独特な良い言葉なんですよ)

  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

さて、映画のモデルである常磐ハワイアンセンターには、
昔、伯母たちによく連れて行ってもらいました。
泳げないけど温泉好きの子供だったのです。
スパリゾートハワイアンになってからは、
思春期を迎えて足が遠のいてしまったけれど、
久々に行きたくなったなぁ。
露天風呂に入ってから、まったりフラダンス観たりしたい。
夫~、お願えだがら来年も里帰りに付き合ってくんちぇ!(ToT)




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涙の記憶

2006年10月20日 | 日々のこと

何かと重宝な、黒いパンプスを購入しました。
(このときの靴屋の若者は、『おぬし、やるのう』と
言いたくなるほど売り込みや接客が上手だった。
気がつくと消臭スプレーまで買っていました。
プロフェッショナルですのう…

こういうリクルート系の靴を履くのは、数年ぶり。
思い出すのは絶望的だった就職活動時代。
グレーの一張羅のスーツを着て、説明会に行きまくったなぁ…
などと苦い回想にふけるのです。

内気で人見知りで、確固とした目標もなく生きていた
世間知らずの大学生が、ふらふら面接を受けに行ってたんだもの、
そりゃ落ちるわなあ、と今では思うけれど。
当時は受ける会社、受ける会社、全部断られて辛かった…。
自分には価値が全く無いんだ…という気がしたのです。
あの頃は風呂場でよく泣きました。

次から次へ不採用の通知が来ると、
もうこの際、どこでもいいから入れてくれ、
といういい加減な姿勢になるものです。
本当に節操無く、色んな業種の会社に行きました。
卒業してからは実家に戻って、職探し。
貴重な人生経験と言えなくも無いけれど、
恨み骨髄…なところも沢山あるなぁ。
何しろ切羽詰ってたから。

そう。わたし自身が未熟だった…ということで断られて、
単純にしょぼんとする時もあったけど。
どうしようもない理由ではねられた時は、
しばらく怒りが収まらなかったものでした。

もういいよね、今なら言っちゃっても。
(おそらく、時代が変わってもヒドイ所は同じだと思うけど)
京都の某社では、交通費・住宅費が出せないので
女子は地元の方以外お帰り下さい、と言われた。
実家から自分で通えるひとのみ、ということです。
じゃあ最初から大々的に募集するなよ!

とある土木事務所では、いきなり
「キミ、身内に公務員いる?」と質問された。
しかも、コネ優先をごまかすために、
「公務員が身近にいれば、守秘義務というものが
分かっていると思って…」などという詭弁を聞かされた。
あまりに堂々としすぎていて、呆れましたよ。
その後、紹介してくれた職安でぽろっと愚痴ったら、
「そんな…。本当はいけないことなのに…」
と係りのお姉さんにまで同情されてしまいました。

やむを得ずアルバイトを探していたら、
「こんな立派な資格があるんだから、別のところに就職したらいいよ」
と面接官に言われたこともあった。
(いや~、他があったらアナタのとこに来て無いです

勿論自分から蹴ったこともある。
さびれたコンビニのバイトの面接に行ったら、
はなから採用する気の無い店長が、
風邪でも休ませないとか、茶髪は無理やりでも
止めさせることにしているなどと
(注:当時わたしは黒髪だったので関係はなかったです。
多分うんざりさせたかっただけでしょう)、
「断ってくれ」と言わんばかりに延々延々方針を語りだしたので、
その場で自分から「無理です」と言わざるを得なかった。
こんなくだらんオヤジのところでもうまく行かないんだ…と、
いたく傷つき、涙を堪えた帰り道でした。

そんなこんなで、遠距離恋愛中の彼氏(現在の夫)とも、
些細なことからぎくしゃくしたものです。
俺が好きな映画だよと『就職戦線異状なし』
見せられた時は本当に逆上した。
(↑今では考えられないほど売り手市場だった時代の話。
そもそも就職口が無くて悩んでいる彼女に見せるかフツー)
物怖じしないで喋くるヤツの場合、片っ端から内定をもらい、
当時はバブリーなくらい好景気だった某社を選んで入社し、
人の痛みが分からない状態だったのです。
過剰反応するほど傷ついていたわたしも、
相当打たれ弱かったのだけれど…。
卒業後のカップルにありがちな試練でしたねえ。

今の学生さんたちも、きっと大変な苦労をしていることでしょう。
日本社会の本音と建前。
社員は「生かさず殺さず」程度に飼っていて、
まして学生なんぞ虫ぐらいにしか思っていない会社。
そんなものと日々戦っているんだね。
(良い所が大半だとしても、現実にそういうとこもあるのさ)
政府もニート対策が目下の課題らしいけど、
この腐った世の中そのものをどうにかして欲しいものだわ。
「勝ち組」しか生き残れない世界なんて、
文化的に非常に貧しいと思うの。わたしはね。

まあ、様々な連想が働きつつ、
あの頃持っていた靴は、結局履きつぶしたんだよなぁ…、
と遠い目になる、桜雪なのでした。( ゜ー゜)。o0○



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びくつく買い物

2006年10月19日 | 日々のこと
先日買い物に出掛けた時に、人生の縮図を見てしまいました…。
場所は洋服やさんだったんですけど、入った途端、上の立場らしい強そうなおばさま店員が、優しそうなおばさま店員に居丈高に室温調節を言い付けていて、その感じにまずびくっとした。(注:他にもお客さんいます)

苦手だなぁ、こういう空気…。おばさま同士仲良くしろよ~とか思いつつ、ちらちら探していたら、その優しそうな店員さんが声をかけてくれたので、用途と予算を伝えて、二、三点見せてもらいました。

で、最も相応しいものを手に、試着室に入って、カーテンを閉めた訳です。
そしたら近くにいたらしい例の強気な店員さんが、「○○○で着るんだったら、こっちの裾の長いほうがよかったんじゃないの?」と問い詰めだした。
ひいぃ!こちらにも丸聞こえデスよ!Σ( ̄ロ ̄lll)
「お見せしましたけれど、ご身長からすると長すぎるようでしたので…」と答える先ほどの店員さん。(本当にそうだったのよ)
文字にするとなんてことないけど、その時は(ああっ、こんな些細なことで責められてるわ…)と、もうはらはらドキドキ。

もしかしたら注意している方は店長だったのかもしれないけど、聞こえないようにやり取りしてほしいものだった。
試着が終わって、「裾丈はどうでした?」と尋ねられた時には、思わず「これくらいがちょうどいいです!」と断言してしまいました。なんで客のわたしが気を使わなくちゃならないの…と思いつつ(笑)。

まあ、よくある光景だったのですが、これまでの経験から言って、ホントにオバタリアン(死語か)は、温和しいおばさまが嫌いだよなぁ…と、確信を抱いてしまいました。
それに仕事上の上下関係があったりすると、すさまじいよね…。実際は温和しい人の方が感じの良い接客をしていても、何かと粗探ししたり、馬鹿にしきったような態度をとるよね…。オバタリアン、地味目の若い娘には寛大なんだけど…。年代近いと容赦ない。傍から見ていて、何もそんなきつい口調で物を言わなくても…とびびる時がある。

誰でも考えることなのでしょうが、改めて、心美しく年を重ねたい…と思いました。美貌が物をいうのは十代二十代まで。その後は社会でワガママ通しても全く可愛気ないものね。(一部例外もあるかな~。でもわたしは確実に可愛くないだろう)

やはり、立場の弱そうな人間を捕まえて何かと優位に立とうとするおばさまよりも、陰険な言葉なんか笑い飛ばしちゃう、あっけらかーんとおおらかな、円熟した女性になりたいのです。
目指せ、三十代以降の成長!

昭和の感覚か。

2006年10月17日 | 日々のこと

何かに夢中になるとつい夫をおろそかにしてしまうので、
しばらくパソコン封印するか~と、この数日大人しくしていましたが、
相変わらずの夜更かし朝寝坊。
…パソコン関係なかったわ。( ̄△ ̄;)

さて、先日体調を崩した夫。
順調に回復しているようで、全く普通の食事を摂っています。
日曜日には駅弁・空弁大会とかいうスーパーの催しに行きました。
「駅弁は 見かけの割りに 量少ない」
という夫の確信にしたがって一度に4種類買いましたが、
レジ係の方に、
「駅弁いっぱいですね~」と笑われました…。
ともあれ、牛めし、鶏めし、蟹めし、サーモン蟹弁当、
昼夜二度に分けて食べたけれど、全部美味しかった♪
うちにいながらにして、ちょっと旅気分。

確かその前日には、白髪が見つかったのでした。
夫が拾い上げた一本の髪の毛。
認めたくはありませんが、長さから言ってわたしのものらしい。
あわわ…と思う。
夫の若白髪は珍しいものではないのですが、
わたしのだと…なんだかショック。
ひょっとして、もう若白髪とは言わないんじゃないかしら…
と不安になる。

という訳で「今度髪染めようかなぁ」と呟く女心。
冗談で、「紫は似合わないけど、赤なら、どう?」などと言ってみる。
すると夫、即座に「離婚」だと。
おいおいおいおい…。
お前はいつの時代の生きものだよ。
「ええ~っ。金髪も?白髪が出てもきっと目立たないよ」
と呆れながらも面白がって聞いたら、
「離婚か、丸刈りにする」そうです。
なんなの、その風紀委員みたいな極端な結論は。

イマドキ、どの世代だって普通に染めているっていうのに。
「日本人は黒髪が一番」とは厳格すぎるではありませんか。
それが主義だと言うのならご自分だけ為されば良い訳で、
妻の自由は尊重するべきだと思うのです。
「離婚」を盾に抑圧するなんて、断じていけないのです。ええ。
(↑髪染めにさほど興味がある訳ではないが、暇なので反抗してみる)

最終的に、
「あ~、離婚して欲しい時は髪を奇抜な色に染めればよいのね」
と結論づけたら、
「捕まえて丸刈りにするよ」と脅すので、
「その時は弁護士の所に駆け込んで裁判に持ち込む」
と倍にして脅迫し返す妻。
絶対にただでは別れません。(←本音)

大学時代には若気の至りで緑のヘアマニキュア
したこともあったんだけどなぁ。
その時は何も気づいていなかったようなのです。
一番恋人らしい期間だったというのに、
なんだよ。好みがうるさいくせに何も見てないじゃん!

夫の潜在的または顕在的な要望に合わせて、
ミニスカート穿かないとか、
お化粧しないとか、しているのが馬鹿らしくなりました。
今度喧嘩したら茶髪ぐらいにはしてみようかな。
最近、大人しくしすぎましたね!o‐_‐)=○☆



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