金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

米国株が上昇する6つの理由

2022年04月11日 | 投資
 WSJにWhy stocks are rallying in the midst of a war and soaring inflation?という記事がでていた。「何故戦争と物価上昇の最中で株価が上昇しているのか?」という話だ。米国株が上昇したというのは、3月8日を今年の底値(S&P500の)としてその後急反発したことを指している。もっとも先週あたりは少しヨタヨタしていたが。
 記事は6つの理由を挙げている。
1.歴史的に見ると株価に上昇余地がある。
 金利上昇は株価の頭を押さえると考えられているが、実際には連銀が政策金利を引き上げた後株価が上昇していることが多い。
 1990年以降5回の政策金利引き上げを見ると株価は第1回目の金利引き上げ後下落したが6カ月後には上昇し、1年後には株価は80%上昇した。
 一方でリセッションを懸念する投資家もいる。ドイチェバンクのアナリストは振り返る過去を70年に広げると11回の金利引き上げ局面の内8回はリセッションを伴ったと述べている。
2.経済はなお強い。
 3月の非農業部門雇用者増は431千人で11ケ月連続で400千人を超える雇用が生み出された。これは1939年以降最高に強い雇用記録である。また賃金も堅調に伸びている。3月の時間給は前年比5.6%上昇した。
3.実質金利は以前としてマイナスである。
 表面金利からインフレ率を差し引いた実質金利はなおマイナスである。5年の物価連動債の先週の利回りはマイナス0.6%で昨年末のマイナス1.6%からは上昇しているが、2018年につけた1%よりかなり低い水準に留まっている。
4.個人投資家による底値買い
 個人投資家によるミーム株(はやり株)や利益が出ていないハイテク銘柄の買いが相場を支えている。
5.強い企業業績への期待
 今週から本格化する第1四半期の決算発表で多くの企業は原材料価格の上昇を製品価格に転嫁し利益率を維持・上昇させると見るアナリストが多い。
 FactSetのデータによるとS&P500の第1四半期の純利益率予想は12.1%で過去5年の平均より11.2%より高い。
6.テクニカルな急反発
 インフレ懸念やロシアのウクライナ侵略などでderisking(リスク回避)のため株式を処分していた機関投資家が相場の反発に取り残されることを懸念して株を買いに回ることによる株価上昇が起きている。

米国企業は回復力が強い。そしてその企業も発行する株式もまた回復力が強い。その理由の一つは中央銀行が日本のように無制限で規律のない金融政策で企業や家計を甘やかすのではなく、必要に応じて政策金利を引き上げるというdiscipline(規律・鍛錬)を与えていることによる。そしてそれが反発力のある株式市場を生み出していると思う。


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戦争英単語帳をマクロで並べ替え

2022年04月11日 | デジタル・インターネット
 ロシアのウクライナ侵入による戦争は新たな段階に入ったようです。
 首都キーフから撤退したロシア軍は東部ドンバス地方の制圧に向け再編成と兵器や燃料などの調達を進めています。一方ウクライナ側はNATOやアメリカにロシアの大部隊との大規模な地上戦を控えて、装甲車等の大型武器の供与を強く求めています。
 色々な情報を読み比べてみると、不毛の平地が広がるドンバス地方では、長距離火力にまさるロシア軍が有利なような気もしますし、士気の面でまさるウクライナ軍が首都防衛戦に続いて善戦するような気もします。
 さてこの状況を海外メディアを読みながら分析していると、知らない英単語にしばしば出会います。中には学校の教科書等で学んだ単語もあるのでしょうが、日ごろ使わないので忘れているのです。
 Annihilate(全滅させる)やSubjugate(武力で支配下に置く)などという言葉は単語集にない方が幸せなのですが、現実社会では残念ながら避けて通ることができない単語のようです。
 そこでこれを機会に戦争や紛争に関する英単語帳を備忘録として作ってみることにしました。また合わせてそれ以外のこれまで英語を使ってこなかった分野で英単語に疎い分野もこの単語帳に加えることにしました。具体的には日本語の文法に関する分野、たとえば接尾語Suffixなどです。
 単語帳はエクセルで作り、次々に加えていく英単語をマクロを使ってワンタッチで並べ替えることにしました。
 マクロは若いときには少し自分で書いたこともあるのですが、それははるか昔のことですっかり忘れています。
 ただマクロには「エクセルで行った処理をプログラム(VBAプログラム)として記録する」という機能がありますから、この機能を使って「並べ替え」作業を自動化しました。
 それが下のプログラムです。 

もっともこのプログラムはもっとシンプルに書くことができます。
下のプログラムは参考書を見ながら自分で書いてみたものです。
もちろんマクロを使わなくても、並べ替えなどは簡単な操作でできますから問題はありません。でも多少の頭の体操にはなりました。
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