コロナ感染拡大が緩やかに収まる傾向に向かう中、地元の外国人に日本語をボランティアで教えるプログラムでも少しずつプログラムに参加する外国人の方が増えています。
私も週2回程度数年日本で暮らしている外国人の方と日本語レッスンのお付き合いをしています。
日本語をレッスンする、といっても私は日本語教育を専門に学んだこともありませんから受講者の質問にタジタジすることも多いのです。
一例では「のに」というのはどうゆう意味?どういう使い方をするの?と質問されたことがあります。オリジナルの文章は「レポート、今日の4時までに出さなきゃいけないのに。(プリンターが壊れていて)困っちゃう。」というものです。一般に「のに」は英語のbutつまり逆接を意味すると考えられます。たとえば「天気が良いのに寒い」Weather is nice but coldという具合です。でもこの場合は単純な逆接ではなく、想定外の事態が起きて困惑している状況を表しています。このような解釈は状況毎に変わります。
我々はほとんど考えることなく「のに」のような言葉を使っていますが、改めて聞かれると結構頭を悩ます場合がありますね。
私は最初に「僕は日本語の文法の専門家ではないから分からないことがあったらドンドングーグルで確認するね」と断りを述べています。
社会学者の上野千鶴子さんは「男おひとりさま道」という本の中で「世代の違う友人は異文化を運んでくれるから世代の違う友人を求めなさい。でも説教はタブー。教えるとは相手に教わる気持ちがあるときしか成り立たない」と述べています。
日本語ボランティアは世代の違う若い外国人の方に日本語を教えるプログラムなので、異世代・異人種の文化を一度に学ぶことができるのですが、その手前で自分でまず日本語を勉強するチャンスになりますね。
「教えることは学ぶこと」という原点に戻ると肩の力が抜けてボランティア活動が楽しくなりますね。