昨日(4月19日)の米国株は3つのインデックスが揃って上昇した。S&P500は1.6%、ダウは1.5%、ナスダックな2.2%の上昇で今月では一番株価が上昇した一日だった。
株価が上昇した原因は、企業が発表する第1四半期の業績が概ね好調で、原材料価格の上昇を企業は価格に転嫁する力を持っているので、インフレ下でも企業利益は増加するだろうという見方を投資家が持ったことだ。
昨日の株価上昇をけん引したセクターは旅行業だった。これはフロリダ地裁が「バイデン政権がCDC~アメリカ疾病予防センター~を通じて、公共交通機関内でもマスク着用を強制するのは違法である」という判断を示したことを好感したものだった。アメリカ人はマスク着用を嫌うので、公共交通機関内のマスク着用義務が廃止されると旅行客が増えるだろうという判断だ。
これにより多くの航空会社は、国内線のマスク着用は乗客の判断に任せるという対応をとるようだ。
実際マスクは鬱陶しい。先日丹沢の山をマスクなしに歩いたが実に気持ち良かった。今登山はちょっとしたブームだが、その一つの理由はマスクなしに運動できるということにあると私は考えている。
さて欧米ではインフレが消費者の最大の懸念になってきたが、インフレヘッジということを考えると価格転嫁力の強い企業の株を買うというのは、一つのインフレヘッジ法である。その会社が業績に合わせて増配を続けるのであれば、そのような株を持っている投資家はインフレ時代を乗り越える船を持っているようなものだ。
そんな株の一つがジョンソンアンドジョンソンだと私は考えている。世界最大級の医薬品・ヘルスケア関連商品メーカーだ。ヘルスケア関連は景気に左右され難い。
ところで私は7年ほど前に「インフレ時代の人生設計術」という本を書いたことがある。その頃政府や日銀が2%の物価上昇を目指して色々な施策を打っていたのでやがて日本にも物価上昇がやってくると思ってその対策を述べたものだった。残念ながら?その時はインフレの兆しは見えず、本もあまり売れなかった。ただし私は本に書いたことを実践してきたので、今回のインフレに対してはある程度抵抗力を身に着けている。
投資とは「いつ起きるかははっきりしないがいずれ起きること」に備える人生の船だと改めて感じた次第だ。