昨日(4月1日)発表された3月の米国雇用統計は雇用市場の堅調さを示すものだった。
3月の非農業雇用者増は431千人だった。これで11ケ月連続で毎月400千人を超える雇用が生まれてきたことになる。失業率は前の月の3.8%から3.6%に改善した。雇用が伸びた背景の一つは、コロナウイルス感染リスクの低下で、パンデミックのため職探しを止めていた人が減ったことだ。
WSJによると2月には120万人の人がパンデミックのために求職活動を控えていたが、その数字は3月には90万人に減少した。
米国株は当初値を下げていたが引けにかけて上昇し、ダウは0.4%上昇、S&P500とナスダックは0.3%の上昇で終了した。
これだけ雇用が堅調であればもう少し株が買われてもよさそうだが、債券市場が逆イールドになったことで投資家がリセッションの予兆を感じて慎重姿勢を保ったことが上値を重くしているようだ。
債券市場では短期金利により敏感な2年債の利回りが10年債の利回りを上回る逆イールドとなった。これは2019年以降で初めてのことということだ。長短金利が逆転する逆イールドは、景気後退の予兆になることがあるので投資家は慎重になった。