4月20日(土曜日)午前8時東急ハーヴェスト天城高原の玄関前の温度計を見ると気温3度。ここの標高は1千メートル弱なので、天城の最高峰万三郎(標高1,405m)の頂上では氷点下だろう。天気は曇。これから登る万二郎岳は見えるが、富士山は分厚い雲の中だ。
8時半過ぎのバスに乗って10分弱で、終点天城高原ゴルフ場に到着。今日は某トレッキング同好会のメンバー8人と天城山登山だ。天城山は八ヶ岳などと同じで山塊の名称で天城山という名前のピークはない。この山塊の最高峰は万三郎岳(1,405m)でこの日は手前の万二郎岳(1、299m)に登り、万三郎岳に縦走し、山の北面をトラバースして下山するコースを歩くことにした。
(赤線は実際に歩いた軌跡)
午前9時天城高原ゴルフ場クラブハウス手前の駐車場の前から登山開始。昨日少し飲み過ぎたので体が重い。
9時15分四辻到着。ここは下山に使う予定のシャクナゲコースとの分岐点だ。四辻の標高は1,023m、万二郎岳に向かって最初は非常に緩やかな登りが続いた。登山開始から約1時間歩いて漸く急な登りになってきた。短い急登の後、10時20分万二郎岳頂上到着。雲分厚く眺望はなかった。
寒い上天候の悪化が早まりそうなので長居はせず万三郎岳に向かった。万二郎岳の下り始めは急峻である。
急峻な下りが終わると馬酔木(あせび)が道の両側に並ぶ水平道となった。
この辺りを馬酔木のトンネルと呼ぶらしい。馬酔木は花盛りであった。
11時5分 馬の背の先の小さな岩場を下った。
11時13分万二郎岳・万三郎岳の最低鞍部を通過(標高1,260m)。この辺りでは石楠花の木に固い蕾を見つけた。花が咲くのは一ヶ月後だろう。この頃からポツン、ポツンと空から落ちてくるものがあった。雨粒のようだが少し大きくわずかに白っぽい。みぞれと雨の間のような感じだ。11時41分万三郎岳到着。昼飯の時間だが、天気が気になるので飯を後回しにして下山を急ぐことにした。
万三郎岳の頂上も眺望は良くない。
下山を開始して3分ほどで天城山縦走コースと別れ、急な丸木の階段が続く石楠花コースを下っていく。
霧の中のブナなどの木立を見ると幻想的だ。幾つも谷を横断していく石楠花コースは木の根や石の滑り易いところがある。12時30分涸沢分岐通過。
急峻な山肌を落ちてくる岩を巨木の根っこが抱え込んでいた。石を巨大な怪鳥が爪で押さえ込んでいるようにも見える。
この一帯は岩混じりの地形で表土が薄く、木が地中深く根を張ることが困難なのでこのような光景が出現したのだ。表土が脆弱なため沢を横断する箇所で登山道が一部崩落し、新しくルートを付け替えている箇所があった。
13時50分ようやく四辻到着。14時8分登山道入り口。あらかじめ手配していたタクシーに分乗して伊豆高原の日帰り温泉「高原の湯」に向かった。タクシー代は6千円弱。3人で割って1人2千円だった。高原の湯はすべてかけ流しの気持ちの良い風呂(入浴料9百円)だった。
「高原の湯」から伊豆高原駅までは徒歩で5分。便利な日帰り温泉である。