レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

「そして3人しかいなくなった?」228

2010-09-29 06:45:25 | 小説
「そして3人しかいなくなった?」228

 最初は以下から始まります。 

 「そして3人しかいなくなった?」 


 リカは自分のやり方を話した。
 「外にいる巨人というのは、
 このビルよりも背が高いんですよね。
 だとすると、
 最初に私たちが見たように、
 玄関の位置に顔が正面になるようにするには、
 寝転がって、顔を上げるしかないですよねえ。
 もうひとつの玄関から中を覗く方法は、
それだけの背の高さと
首の長さがあったらの話しですが、
 玄関と反対側に身体を置いて、
 ビルをぐるっと縦に曲がるように、
 真っ逆さまに顔をして、
玄関を覗くしかないですよね。
 だとしたら、
 そうするには、
 時間がある程度かかるんじゃないか
と思います。
 例の10秒間を使うなら、
 例えば、
屋上の下の階にたけるさんがいて、
 それからエレベータで、
 玄関に向かえば、
 巨人が、
 たけるさんが玄関を出て、
 初めて、
 たけるさんに気づく
ということができるじゃないですか?
 違いますか」
 たけるはリカの真剣な表情での話しを聞いて、
 どこかの階で、
 自分そっくりの大きな顔が
逆さだったことを思い出し、
 その作戦なら、
 最初はいけるような気がしたが、
 リカの作戦には
ある弱点もあることに気づいた。
 しかし、
 それを話したらリカに止められてしまうので、
 たけるは
 「さすが、リカさん!
 それなら、大丈夫だよ。
 じゃあ、
 僕がエレベータから降りてきたら、
時計を受け取ってくれるね。
 くれぐれも他のみんなには内緒でね」

 わざと笑顔で言ったのだった。
 そして、
 たけるは、
 「じゃあ、僕は上に行くから、
リカさんはみんなに適当に話して、
1階のエレベータ前で待っていてね」
と言うと、
 停止していたエレベータのボタンを押すと、
 すぐに開いたエレベータの中に
入っていったのだった。
(続く)
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