「さとかず」の読書のススメ

シンガポールから送る独断的な読書録
(基本ルールとして、単行本は出版社名、文庫本は文庫シリーズ名を記載)

本日読了、「湖中の女 レイモンド・チャンドラー」

2006-10-24 10:41:19 | 思想・文学
解説にあるように、ところどころに戦争の影を感じる1冊、本日読了

「湖中の女 レイモンド・チャンドラー ハヤカワ・ミステリー文庫」

序盤、緩やかにながれる物語は寝る前にぴったりの本で、なかなか先にページをめくれなかったのですが(数ページ読んだ段階で寝ていました)、終盤に収束する内に寝る時間が遅く遅くなってきました。序盤で湖の中で見つかった遺体は、予想していたような内容ではあったものの、十分に楽しめました。

この本は最初の方をどれだけ我慢できるかがポイントかもしれません。序盤を修行と思って読むべきかどうか?ジョン・アービングがとあるインタビューで言っていたように、映像などの発達による受け手としてのスピード感を得ている現代の我々にとっては必要ない説明などが、この時代の小説にもあるのかもしれません(1943年発表)。

ところで、相変わらず、ハードボイルドの場違いな言い方、好きな人にはたまらないのでしょうが、マーロウのセリフに?と思ってしまうのは私だけでしょうか?これは訳本で読んでいるからなのか、ちょっと疑問。


最近はレイモンド・チャンドラーを連読中。次は「高い窓」へ移行。