「さとかず」の読書のススメ

シンガポールから送る独断的な読書録
(基本ルールとして、単行本は出版社名、文庫本は文庫シリーズ名を記載)

本日読了、「自決 飯尾憲士 集英社文庫」

2005-12-28 22:13:37 | 歴史・戦争
題に惹かれて買った本、本日読了しました。

「自決 森師団長斬殺事件 飯尾憲士 集英社文庫」

陸(航)士60期の作家が追う上原重太郎大尉の影。近衛師団長部屋に上原大尉はいたのか?自ら陸士出身ということを多く語らず生きてきた作家が疎遠となっている陸士の先輩や同級生に連絡を取りながら、パズルを埋めるような作業が下手な推理小説よりも興味深く読むことができます。

読んで気が付いたのですが、これから読む人に薦めるのは、登場した人物を1枚の紙に書いていくことでしょう。また、多少、旧帝国陸軍の組織、幼年学校と士官学校の成り立ちなどをおさえておかないとちんぷんかんぷんかもしれません。

「日本陸海軍の制度・組織・人事 東大出版会」などを横において読むとよいでしょう。

先日読んだ、「私観 太平洋戦争 高木惣吉 光人社NF文庫」のP341に記されている場面を掘り下げた本。