中学の理科には、「塩化銅水溶液の電気分解」という単元がある。
水溶液に、プラスとマイナスの電極を入れると、陽イオンの銅はマイナス極に移動し、陰イオンの塩素はプラス極に移動する。その結果、マイナス極には銅が付着し、プラス極からは塩素が発生するのだ。
夕食の話題は、その実験の話だったはずなのだが……。
「お母さん、おいはぎって何?」
「知ってるけど、何でいきなり」
「だって、理科の先生が、プラス極は陰イオンの塩素から電子を奪うから、『おいはぎ』と覚えなさいって言ったんだよ」
理科の先生は、50代のベテランである。今の生徒に通じる言葉ではないと、わからないのだろうか。
「『おいはぎ』っていうのはね、旅びとや通行人を脅して持ち物や着物を盗む、大昔の人のことをいうんだよ」
「へー、泥棒か」
本人は、わかりやすく教えているつもりでも、生徒たちにはピンと来ないたとえである。思わず苦笑したが、さらに続きがあった。
「あとね、マイナス極は陽イオンの銅に電子を押し付けるから、『おしうり』と覚えなさいとも言われたんだけど、おしうりって何?」
「……」
先生、早く気づいてよ~!
そういえば、前の学校でも似たようなケースがあった。
病弱ネタを売りにしていた国語の先生は、自己紹介のたびに「私は子供の頃から体が弱かったので、クララと呼ばれていました」と言っていた。20代のときは、生徒も『アルプスの少女ハイジ』を思い浮かべて、うなずきながら聞いていた。しかし、30代になってからは、生徒が怪訝な顔をするようになったという。そして、質問が飛んできた。
「先生、クララって何ですか。薬の名前?」
彼女は、一定年齢以下には通じないのだと悟り、クララを引退させた。
ちょっと淋しいことだ。
先日、定期テストが終わり、娘がしょんぼりして帰ってきた。
「理科は、思ったよりできなかった……」
追いはぎと押し売りは完璧におぼえたようだが、肝心のところが頭から消えてしまったのだ。
余計なものをおぼえさせるから……。
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※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
水溶液に、プラスとマイナスの電極を入れると、陽イオンの銅はマイナス極に移動し、陰イオンの塩素はプラス極に移動する。その結果、マイナス極には銅が付着し、プラス極からは塩素が発生するのだ。
夕食の話題は、その実験の話だったはずなのだが……。
「お母さん、おいはぎって何?」
「知ってるけど、何でいきなり」
「だって、理科の先生が、プラス極は陰イオンの塩素から電子を奪うから、『おいはぎ』と覚えなさいって言ったんだよ」
理科の先生は、50代のベテランである。今の生徒に通じる言葉ではないと、わからないのだろうか。
「『おいはぎ』っていうのはね、旅びとや通行人を脅して持ち物や着物を盗む、大昔の人のことをいうんだよ」
「へー、泥棒か」
本人は、わかりやすく教えているつもりでも、生徒たちにはピンと来ないたとえである。思わず苦笑したが、さらに続きがあった。
「あとね、マイナス極は陽イオンの銅に電子を押し付けるから、『おしうり』と覚えなさいとも言われたんだけど、おしうりって何?」
「……」
先生、早く気づいてよ~!
そういえば、前の学校でも似たようなケースがあった。
病弱ネタを売りにしていた国語の先生は、自己紹介のたびに「私は子供の頃から体が弱かったので、クララと呼ばれていました」と言っていた。20代のときは、生徒も『アルプスの少女ハイジ』を思い浮かべて、うなずきながら聞いていた。しかし、30代になってからは、生徒が怪訝な顔をするようになったという。そして、質問が飛んできた。
「先生、クララって何ですか。薬の名前?」
彼女は、一定年齢以下には通じないのだと悟り、クララを引退させた。
ちょっと淋しいことだ。
先日、定期テストが終わり、娘がしょんぼりして帰ってきた。
「理科は、思ったよりできなかった……」
追いはぎと押し売りは完璧におぼえたようだが、肝心のところが頭から消えてしまったのだ。
余計なものをおぼえさせるから……。
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高校生の頃、やはり同じようにすぐに何かに例える理科の教師がいたんだけど、分子等を「てめえ」だとかって例えて口が悪かった。まぁ、本人もどう教えたら良いかって考えての事だろうけどね。
何はともあれ、お嬢さんはちゃんと授業を聞いていたんだから偉いね!
自分は製造業をやるようになって、実験という「経験」の大切さがわかった気がします。
クララはいいっすね(笑)
本人もかなりお気に入りだったはず。かわいそうに。
でも最近は専門チャンネルの普及で、昔の番組があちこちでやってるので、「なんでお前そんなこと知ってんの」って子供にいうこともしばしば。「ハイジ」もやってるで、世代を超えたクララネタもできるかもね。
先生も客層に合わせたネタをやらないと
いけないですね。
綾小路きみまろさんを見習えと・・・。
実験キットとか付録にあって「子どもの科学」
という雑誌を昔、読んでました☆彡
まぁ、外の仕事に就いたのはそのせいかもね(笑)
しかし、おいはぎって…お笑いのおぎやはぎを思い出したのは俺だけじゃないと思うけどなぁ~(笑)
いまさら他の言い方にしろといわれても「オレオレ」やら「ワンクリック」とは言えないかと。
私のブログも読者の年齢層を偏らないように考えていますがー、
どうしてもオバタリアンに引っ張られ、結局若い子が寄り付きません。(_ _;)…パタリ
「クララ」が通用しないとなると「優貴子ちゃん」はどうなんでしょうかね?(*^^*)ポッ
理科の先生は濃いキャラが多いね(笑)
高校時代の理科の先生は、定年間際のつるっぱげだったけど、毎回服装検査をするの。
今から思えば、あれで10分くらいつぶしていたんだな。
そして、黒板に書く字が小さめで見えない。
ある日、クラスメイトが「先生、小さくて見えません」と訴えたの。
先生は「そうか」と答えて、さらに小さな米粒並みの字に書き直していた…。
教室内は爆笑だったね。
中学の担任が、3回とも理科の先生だったんですよ。
おかげで、理科は得意でした。
特に実験は楽しみでしたね。
理屈でわかっていることと、肌で理解することは全然違います。
私には薬剤師などが向いていたのかもしれません。
クララは気の毒でした(笑)
彼女は体が弱くても、頑丈なハートを持っているから、たくましいです。
テレビだけではなく、懐メロを歌える子どもも多いですね。
ハイジの主題歌も歌えたりして(笑)
今回は、た~くさんコメントをいただいたようで、大変ありがたく感じております。
私の世代は『学研』でしたが、『科学』という月刊誌もあったような…。
未知の世界に惹かれました。
どうせなら、食べられるものができる実験がいいですね(笑)
大人になってからは、豆乳から豆腐を作る実験とか、2層ゼリーを作る実験をしました。
別名、料理ともいいますが。
中2の担任が、女性の理科の先生だったよ。
結構美人なのに、やはり理系だけあって、発言がズレている。
カエルの解剖のときには、「麻酔がないから、カエルを床に落として気絶させてね」とか、「途中で起きたら、硬いもので頭を叩けば、また寝るから」などと、平然と言うのが恐ろしかったわぁ。
でも、褒め上手な先生だったな。
私はずいぶん褒めてもらって、やる気を出したもの。
2年のときから、ぐんぐん成績が伸びたんだよ。
感謝感謝。
いまどきワードを使って授業のできる先生がいたら、生徒も喜ぶでしょうね。
若い先生ならともかく、初老の域に入ると、かえって痛々しいかも(笑)
私のブログの読者層は謎です。
最初は主婦層にウケると思っていたのですが、意外と男性が多いとわかり、驚きました。
何度も同じ人が来てくれているのか、その都度別の人なのかもわかりません。
たまに、お初の方からコメントをいただくと嬉しいです。