あることを達成するための適切なSTEP論は、プロセスを整理するうえでも、達成状況を把握するためにも有効です。
数年前からマーケティング上の流行のコンセプトとしてCRM(Customer Relationship Management)がありますが、その構築にあたってのSTEPの一例です。
(p94より引用)顧客と学習していく関係を築くために
・識別する
各顧客をすべての接点で識別し、・・・それぞれの顧客とのすべてのやりとり、および全取引データをリンクさせる・区別する
各々の顧客を、その企業にとっての現在の価値と潜在的価値、また各々の顧客がその企業に対して持つニーズによって、他の顧客と区別する・交流する
・カスタマイズする
「識別」と「区別」といった「一見似ていそうで異なるコンセプトを表す単語」を使ってSTEPを規定しているところが秀逸です。
そして、次に必要になるのが、「識別」するための情報であり、「区別するためのメルクマール」です。
実はこれらも一筋縄ではいきません。有意な水準にまで高める努力と、100%を目指さない限界効用の見極めが肝になります。
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