OMOI-KOMI - 我流の作法 -

For Ordinary Business People

〔映画〕オフ・ザ・メニュー 恋は最高のスパイス

2023-04-30 11:05:31 | 映画

 
 2018年に公開されたアメリカ映画です。
 
 ラブコメ作品ですが、ニューメキシコが舞台だったり、メキシコ料理にまつわる設定だったりとちょっとエキゾティックなテイストです。
 
 ストーリーとしては平板で “可もなく不可もなし” といった印象ですが、出演している俳優さんたちがあまり馴染みのない方々だったので、かえって新鮮でもありました。
 
 あと、これもお決まりのパターンですが、主人公たちの間を取り持つこども役のマッケンジー・モスさんが可愛らしく、いい“スパイス”になっていましたね。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

〔映画〕スポットライト 世紀のスクープ

2023-04-29 07:38:55 | 映画

 
 2015年に公開されたアメリカ映画です。
 
 ジャーナリズムの世界が舞台となった “実話に基づく作品” は数多くあります。また、教会(宗教界)のスキャンダルを題材にした作品も少なくありません。
 
 その点からは、本作のオリジナリティは決して際立ったものではありませんが、抑制したトーンでじっくり作り込んだ物語は見応えがあります。
 
 キャスティングも、マイケル・キートン、リーヴ・シュレイバー、レイチェル・マクアダムス、マーク・ラファロ・・・と有名どころが並ぶのですが、それぞれが控えめながらもしっかりとした密度の濃い演技で、作品のリアリティを見事に高めていたと思います。
 
 今や、ここで描かれたジャーナリズムのスピリットは映画の世界だけになってしまったようで、とても残念です。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

10代から知っておきたい 女性を閉じこめる「ずるい言葉」 (森山 至貴)

2023-04-28 11:31:58 | 本と雑誌

 いつも聴いている大竹まことさんのpodcastの番組に著者の森山至貴さんがゲスト出演していて、本書の紹介をしていました。

 そこでのやりとりを聴いて、最近のジェンダーや●●ハラスメントに関する社会的問題を考えるにあたっての基礎的な知識を改めて確認できそうだったので、早速読んでみたというわけです。

 本書で紹介されている“問題のある言葉や考え方”の中にはもちろん既知のものもありましたが、“なるほど”と新たな気づきになるヒントやアドバイスも数多く得られました。それらの中から特に印象に残ったくだりを少々書き留めておきましょう。

 まずは、「××やっておいてあげたよ」という言い方
 そこに「本来はあなたのやるべきことなのに・・・」といったニュアンスが少しでも感じられると完全に“地雷”になるのは(私の長年の経験からも?)十分理解しているのですが、さらに森山さんはさらにこう指摘しています。

(p95より引用) 共同生活において誰かの代わりをすることはすでにメンバー全員の「義務」 でもあるわけです。「やっておいてあげたよ」という表現には、この「義務」にあたる行為をあくまで「善意の行為」ととらえる発想、言い換えればやってもやらなくてもいい自発性にゆだねられた行為ととらえる発想が隠れています。だからこそ、それは共同生活を営む者としての「義務」から 逃れているとも考えられるわけです。

 なるほど、こういった切り口には気づいていませんでした。確かに森山さんの言うとおりですね。

 あと、同じ項で触れられている「名もなき家事」にも大いに心当たりがあります。

(p95より引用) 家事をめぐる男女のディスコミュニケーションの大きな原因のひとつに、「ゴミ出し」や「風呂掃除」などのわかりやすいもの以外の細かな作業を男性は家事として認識できていないことが挙げられます。

 そうなんです、こういった細々としていてかつ逃れられない作業については、情けないことにいまだに気づかないんですね。

 さて、タイムリーなテーマを取り上げた本書を読んでつらつらと思ったこと。

 ひとつは、課題認識の姿勢について。
 「こういった考え方・話し方の当否を判断するには、(本書の解説で示されているような)精緻な論理性や厳密な語義・文法等の知識を駆使して精査するという方法が必須なのか」という疑問です。
 望ましいのは、“常識”とか“当たり前”といった感覚で捉えられるようになる状態かもしれませんが、それも「個々人の違い」を認める立場からは違うようにも思います。

 もうひとつは、本書で紹介された「ずるい言葉」の“ずるい理由”や“相応しくない理由” と「伝統的なマナー」との関わりについてです。
 「伝統的なマナー」、たとえば、“女性がテーブルにつく際に椅子を引く”とか「レディーファースト」といわれる“ドアの出入りの譲り”といった振る舞いも、本書で論じられている考え方では「相応しくないもの」ということになるのでしょうか。
 どうも私の場合、本書の考え方を理解した(つもりになった)うえで、人間関係の潤滑油的な役割を果たしている “マナー” であれば、その存在意義もあるように思えるのですが・・・、どうやら、そのあたり、まだ私の理解が至らないのでしょうね。

 あと、まったく蛇足ですが、「オレンジ色の小さい活字」はとても読みにくかったです。(この「オレンジ色」を使っているのも、論考のテーマになりますね)

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

〔映画〕g@me.

2023-04-27 11:23:19 | 映画

 
 2003年に公開された映画です。
 
 東野圭吾さんの小説「ゲームの名は誘拐」が原作ですが、映画化にあたってかなり内容は変わったらしいです。
 
 原作を読んでいないのでそのあたりの優劣は計りかねますが、映画は映画でまあまあ楽しめました。これでもかという展開の捻りも、当時流行ったサスペンスでは “王道” なのでしょう。
 
 藤木直人さんと仲間由紀恵さんがメインのキャスティングも時代を感じますね。
 このころの仲間さんはブレイク真っ只中、自分のキャラクタをしっかり発揮していました。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

〔映画〕The Sentinel

2023-04-26 10:17:04 | 映画

 
 2006年に公開されたアメリカ映画です。
 
 マイケル・ダグラス、キーファー・サザーランド、キム・ベイシンガーといった大物スターの共演というのが “ウリ” のひとつとのこと。
 
 サスペンスタッチですが、プロットはかなり無理筋でストーリー展開に惹きつけられる作品ではありませんね。ともかく、単純に “エンターテイメント” として楽しむのでしょう。
 
 その点では、正直かなり物足りないといった印象です。せっかくトップスターのみなさんが顔を揃えたのですが、みなさん不完全燃焼だったと思います。
 
 ラストの収め方も、このあとどうなったのか、別の行方の方が心配になりました。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

〔ドラマ〕蒼い瞳とニュアージュ

2023-04-25 10:45:49 | 映画

 
 2007年に放映された長編テレビドラマです。
 
 松岡圭祐さんの小説が原作ですが、サイトの情報ではドラマ化にあたってかなり内容が変わっているとのことです。
 
 ドラマのストーリーの方は、正直な印象を言えば “意味不明???” でしたね。
 ありとあらゆるエピソードがそれぞれ雑なつくりなので、関連があるようでどうにも中途半端、ミステリーとしての構成が甘々です。これでは観ていても納得感は生まれて来ません。
 
 まあ、「深田恭子」さんが出演していることに意味があるドラマですから、そのあたりの不満を言ったところで筋違いということでしょう。
 その点では、予想どおりの出来栄えの作品でした。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

〔映画〕ザ・スクワッド

2023-04-24 10:59:48 | 映画

 
 2015年公開のフランス映画です。
 
 この頃のジャン・レノが主演の映画なので、そうだろうなと思いつつでしたが、やはり予想通りの “B級アクション”作品でした。
 
 物語性のないストーリーと見境のない銃撃シーン、こういう大雑把なつくりでは何とも批評のしようもありません。
 肝心のジャン・レノも、顔も体形も “ふくよか?”になって重量感だけは発揮していました。 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

デマ・陰謀論・カルト (物江 潤)

2023-04-23 09:58:33 | 本と雑誌

 いつも聴いている大竹まことさんのpodcastの番組に著者の物江潤さんがゲスト出演していて、本書の紹介をしていました。

 最近のネット社会で流布している情報は間違いなく “玉石混交” ですが、その中には「いくら何でもそんなことはあり得ないでしょう」といった類の信じ難い内容のものも流通しています。
 本書は、物江さんによるそういった「妄説」が流れる実態の解説本です。

 ともかく“事実は小説より奇なり”、ここまで浸食されているのかと大いに驚いたのですが、そういったネット社会と付き合ううえでの警鐘として、「検索すればするほどデマを信じてしまう」の章では、物江さんはこう指摘しています。

(p117より引用) フェイクニュースの生みの親は、実は自分かもしれないということ。そしてその多くは、正義感・使命感・感動といった感情の高ぶり、高揚感がもたらすことを、現代社会に生きる私たちは知る必要がありそうです。

 何気ない「いいね」や「リツイート」の連鎖が情報の歪みを増幅しているという現実。ともかく、今、私たちを取り巻くネット環境に流通している情報は、悪意にもとづく意図的な加工に加え、背後で動くアルゴリズムや“善意のつもり”の集積により何等かのバイアスがかかったものになっています。
 そういった雑多な情報の氾濫により “歪んだ言論空間” が形成されていると考えなくてはなりません。ネットで目にする言説は、決して “世の中の平均的な姿” を映し出してはいないのです。

 さて、そういったホットな世情を扱った本書ですが、読み終わっての感想です。

 扱っているテーマ故だと思いますが、正直、私には読みにくかったですね。
 そもそも“通常の理解?”を越えた事象なので理解の土台が私の中に準備されていないことに加えて、同じようなエピソードやコメントが再三登場していて解説内容もかなり冗長に感じました。

 取材した材料はかなりのボリュームがあるのでしょうから、デマ・陰謀論・カルトといった個別の小テーマごとに取り上げるケースを絞ってでも、実態をもっと具体的に深彫りして立論にメリハリと厚みを持たせた方が良かったように思います。

 タイムリーで興味深いテーマを取り上げている著作なだけにちょっと残念です。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

〔映画〕ダウト 〜偽りの代償〜

2023-04-22 09:36:33 | 映画

 
 2009年公開のアメリカ映画です。
 
 絵に描いたような典型的な “サスペンス”作品ですね。ただ、最後のサプライズまで含めて、ここまで完全に“王道の構成” でストーリーが作り込まれていると、その完璧性故に逆にインパクトが薄れてしまいます。
 
 綺麗に並べられたパターンの積み重ねで物語は進んでいくのですが、ひとつひとつのパートを振り返ってみると、結構強引であったり詰めが甘かったりしているんですね。
 
 せっかくのマイケル・ダグラスも、その演技の凄みを発揮する場がなかったように思います。ちょっと残念でした。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

〔映画〕ブレット・トレイン

2023-04-21 10:55:28 | 映画

 
 2022年公開のアメリカ映画です。
 
 原作は、伊坂幸太郎さんの小説、ドラマの舞台も日本です。
 
 ただ、日本国内でのロケが実現しなかったいうこともあり、例のごとくとてもデフォルメされた “日本風景” が描かれています。こればっかりは何とかして欲しいと切に思いますね。
 
 作品は、私にはまったく合いませんでした。
 ストーリー展開も映像もゴテゴテした混乱の極みで、とても落ち着いて楽しめるような出来ではありません。主演がブラッド・ピットだったという作品です。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

〔映画〕ワイルド・ギース

2023-04-20 10:29:26 | 映画

 
 1978年公開のイギリス映画です。
 
 「傭兵物戦争映画の傑作として評価されている」とのことだったので観てみたのですが、私にはその良さがまったくわかりませんでした。
 
 「結局、この命がけのミッションは何のためだったのか」という不完全燃焼の思いだけが残った映画です。傭兵たちの戦場での理解不能な行動の連続で、これを見て気分が晴れるのでしょうか・・・。
 
 本来は複雑な想いが交錯して演出の腕の見せ所であろうラスト・シーンも何の工夫もなく、二人のやりとりにも感情の深みは感じられませんでしたし、映画の内容の悲惨さ、理不尽さにも関わらず最後のBGMは軽いテイストの曲でした。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

〔映画〕AI崩壊

2023-04-19 16:12:26 | 映画

 
 2020年公開の日本映画です。
 
 「AIの暴走」というモチーフは在り来たりですが、まあ “シンギュラリティ” が話題になっているころでもありタイムリーなテーマだと思います
 
 ストーリーとしては、“サスペンス”ものだとすると、主犯が登場したと同時にミエミエになる配役なので意外性もなにもありません。
 となると、やはり、今こういった“リスク”という切り口でAIを取り上げて、その存在意義について本作に語らせた“メッセージ性”をどう評価するかということでしょうね。
 
 ちなみにエンターテインメント作品とみたときのキャスティング面では、大沢たかおさん、松嶋菜々子さんは無難な “王道” の配置でした。
 あと、主人公をとりまく特にデータセンターのメンバーはなかなか多彩で良かったと思いますね。ただ、三浦友和さんと広瀬アリスさんは、役どころとして中途半端な感じで、ちょっと可哀そうでした。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

破門 (黒川 博行)

2023-04-18 15:25:22 | 本と雑誌

 

 このところ気分転換に読んでいるミステリー小説は、シリーズ読破にチャレンジしている内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”に偏っているので、ちょっと息抜きとして、今まであまり読んだことのない作家の方々の作品にトライしてみようと思っています。

 手始めに、これまた今まで意識的に避けていた「有名な文学賞」を受賞した作品から当たろうと考えて本作品を選んでみました。
 第151回直木賞受賞作です。

 さて、エンターテイメント小説なのでネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、読み終えた感想としては、正直なところ「こんな感じかぁ・・・」といった印象でした。

 全編大阪弁のやりとりでテンポよくストーリーは進んでいきますし、特殊な業界のディーテイルもしっかりと書き込まれているのでそれなりの密度は感じますが、物語としてのプロットや登場人物に対しては、心理的に引きずり込まれるような深みや魅力は感じられませんでした。ちょっと残念です。

 ちなみに、黒川博行さんの作品はこれが初めてではありません。数年前ですが、以前勤めていた会社の同僚の勧めで「後妻業」を読んだことがあります。

 どちらの作品も文芸雑誌での発表が2014年ですから、執筆時期はほぼ同じころです。なるほど、黒川さんの作風はこういうテイストなんですね。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

〔映画〕心の旅

2023-04-17 09:41:58 | 映画

 
 1991年公開のアメリカ映画です。
 
 「心の旅」という邦題は、あまりセンスを感じませんね。
 
 ストーリーはどう評したらいいのか・・・、ハートウォーミング系なのでしょうが、ちょっと作為的過ぎて私にはあまり合いませんでした。
 
 ただ、出演した役者のみなさんの配役とパフォーマンスはそれぞれにとても良かったですね。
 
 ハリソン・フォードをはじめとして家族役のアネット・ベニング、ミッキー・アレンはピュアな演技で好感度最高でしたし、ビル・ナン、エリザベス・ウィルソンは主人公のよき理解者としての優しさを十分に表現していました。
 あと、外せないのが “バディ”、ビーグル犬。Takeを重ねたのでしょうが、愛らしくかつユーモラスな演技はお見事、“オスカー”級だったと思います。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

〔映画〕デイ・アフター 首都水没

2023-04-16 09:31:51 | 映画

 
 2007年制作のイギリス映画です。
 
 原題は「Flood」、シンプルに文字通りですが、邦題「デイ・アフター 首都水没」になると、いかにも “B級デザスター映画” 感満載になりますね。
 
 内容はまさにその通りでした。ある程度登場人物が出揃ったところで、最後までのストーリーラインがほとんど想像できてしまいます。
 
 物語は、二組の家族のエピソードで進んでいきます。ただ、その2本柱は、ワンシーンだけ同じスコープに映り込むものの物語としてはまったく絡み合いません。サブの柱はいったい何だったんだろうという感じです。
 
 あと、気になったのは副首相役で出演していたデヴィッド・スーシェさん。
 テレビシリーズの「名探偵ポアロ」役の印象があまりにも強烈過ぎて、ポアロ以外のどんな役を演じても“ポアロの姿が二重写し”になって何とも違和感を感じざるを得ませんね・・・。はまり役も良し悪しです。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする