いつも利用している図書館の新着本リストで目につきました。
このところ気分転換に読んでいるミステリー小説は、全作読破にチャレンジしている内田康夫さんの “浅見光彦シリーズ” に偏っているので、久しぶりの松本清張作品です。
初期の短編8作を収録した傑作集とのこと。
ミステリー小説なのでネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、やはり清張さんの構成力と筆力は素人目にも卓越しているのを感じます。
たとえば、4番目に編まれている「白い闇」。読み進めるにつれ高まりゆくクライマックスに向かっての緊迫感。
(p174より引用) 濃い霧は二人を閉ざした。一メートル先が、白い、厚い紗でぼかされていた。ボートとその近い周囲のあおぐろい水だけが人間の視界にはいっている最大限であった。距離感も遠近感もまったく失われ、白い宙の中を舟は動いていた。
といった巧みなシーンの描写表現と作品のタイトルとのシンクロは本当に見事ですね。
ちなみに、採録されている作品は、すべてが「事件もの」ではありません。市井の人に降りかかる災難を扱ったものやサラリーマンの悲劇を描いたものもあります。
いずれもが “昭和の世相” の中での物語なので、その空気感を想起できないと清張作品には馴染めないかもしれないですね。やはり清張さんは “昭和の社会派” です。
そこそこ使っていた私のスマホ Pixel3XL ですが、バッテリーの膨張で裏蓋が数ミリ持ち上がってしまいました。
docomoの「ケータイ補償サービス」を契約していたので、サポートセンタに問い合わせたところ「バッテリー膨張でも代替機に交換可能」とのこと。
早速、サイトから申し込みを始めたのですが、数ステップ進んだところで、「Pixel3XLの整備品は無く、代替機は『Samsung Galaxy A51』になる」とのメッセージ。負担額は8千数百円ではありますが、数年前のミドルレンジの機種というのには少々抵抗があります。Pixelの数世代前の機種あたりだったらよかったのですが。
ということで、いったん「ケータイ補償サービス」の申し込みは中断して、「googleの故障修理店」でバッテリー交換を相談してみました。店員さん曰く、「バッテリー交換は可能ですが、費用は15,000円程度。そのくらい出せば、同じ機種の程度のいい中古品も手に入りますよ。」とのこと。と、ここでもひと思案。
結局、docomo Online Shopで、Pixel8aに機種変更することにしました。
そして、2日後には新しいスマホが等到着。
早速、設定やデータの移行処理を始めたのですが、PixelからPixelへの移行でもそこそこ手間がかかりました。
最近は、アプリの性質上仕方ないのでしょうが、メッセージ系や金融/決済サービス系のアプリの場合は、それぞれごとに機種変更の際の操作が必要で、元のスマホでの移行準備処理や、新しいスマホでの再設定処理等が予想以上にあるんですね。
私の場合、元のスマホが辛うじて使える状態だったからいいようなものの、完全な故障や紛失等だったとすると、もっと移行作業は大変だったことでしょう。
あと、蛇足ですが、「スマホのケース」について一言。
スマホケースには全くこだわりのない私は、最低限、スマホの外装が直接硬いものに当たらなければいいと思っているので、Amazonで安価なものを選びました。
しかし、最近のAmazonの配送サービスは過剰ですね。夜の11:00ごろに注文して、翌朝の6:00前には置き配で届いていました。驚きです!
かなり以前に読んでいた内田康夫さんの “浅見光彦シリーズ” ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。
ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら “シリーズ全作品制覇” にトライしてみようと思い始ました。
この作品は「第22作目」です。今回の舞台は “日光”。
有名な観光地ですから私も何度か訪れたことがありますが、いわゆる観光シーズンの「紅葉の盛り」とかには縁がないので、あまり印象に残ってはいません。ポピュラー過ぎて新鮮さに乏しく感じるのかもしれません。
で、肝心の作品について。
ネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、「1勝2敗」ですかね。何かといえば、今回、浅見光彦は3つの事件に遭遇したのですが、それらのミステリーとしての出来栄えです。
事件の背景として物語の大半が使われたのは3つの事件のうちひとつだけ、あとの二つは、ちょっとした伏線の共用はありましたが、かなり唐突感があるものでした。
やはり、事件に至るプロセスを丁寧に作りこまないと、読み終わっても物足りない後味の作品になってしまいますね。ちょっと残念です。
さて、取り掛かってみている “浅見光彦シリーズ制覇チャレンジ”、それほど強い意志をもって完遂しようとも思っていませんので、まあ、“どこまで続くことやら” です。
次は、いよいよ映画にもなった有名作「天河伝説殺人事件」ですね。