特定秘密法が問題となり、自民党、公明党が野党を巻き込み、与野党で修正合意したとして国会で強行採決する上での形式を整える国会外での取引です。政治の世界といえどもこのような維新、みんなの党の行為は、野党しての存在価値、国会での徹底審議などから見ても政党として論外の行動です。
そもそも、この特定機密法は取材の自由、報道の自由を著しく侵害するとして多くの識者が反対、危険性を指摘している法律です。また、軍事機密だけでなく、何が秘密に当たるかさえも、秘密という法律としての欠陥をもつ法案です。このようなことが許されれば、政治権力が暴走し、情報の隠匿を無制限に拡大する危険性が指摘されています。
処罰規定で公務員、情報の収集、あり方をめぐっては普通の市民も処罰対象となります。その意味では全国民を対象とした処罰も可能となっています。このような悪法を国民が求めるはずはなく、政治権力が一方的に自らの政治基盤を安定させるためにだけ法制化したい法律です。野党である維新、みんなの党が一部修正で法案を承認するというのであれば、自民党と同じ政党ということになります。そのことは自らの党に投票をした支持者、国民を裏切ることにもなります。
<特定秘密法案とみんなの党、維新のすりより>
国家機密を漏らした公務員らへの罰則を強化する特定秘密保護法案を巡る自民、公明両党とみんなの党の修正協議が15日、始まった。みんなの渡辺喜美代表は前夜、安倍晋三首相と会食し、連携に前のめりな姿勢をアピール。与党と日本維新の会の修正協議が難航する中、みんなが賛成への意気込みで突出した形だ。両党と与党の修正協議の決着は週明けの18日に持ち越されたが、与党は一部野党を引き込もうと、維新とみんなを「両てんびん」にかけて来週中の衆院通過に向けた合意を狙う。
「安倍内閣はこれをやるべきだ。官邸主導ならこれだ」。渡辺氏は14日夜、東京・赤坂の中華料理店で首相らに修正案を配り、熱弁をふるった。驚いた首相も「(実務者と)よく話してください」と歓迎した。
与党と維新の協議が12日から始まっており、自民党幹部は「あわてた渡辺氏がラブコールを送ってきた」とほくそ笑み、「維新でもみんなでも、誰かを(賛成させて)道連れにできればいい」と漏らす。ほころびが多い秘密保護法案でいずれか1党を抱き込み、「与野党合意」を演出するためだ。与党実務者も「みんなとは合意できそうだ」と期待を込める。
みんなの修正案は、閣僚らが行う特定秘密の指定や延長・解除に首相の同意を義務づけるなど5項目。だが15日の初協議で、渡辺氏が特にこだわる首相の同意義務づけについて、与党は「現実的でない」とにべもなかった。公明党の実務者・大口善徳衆院議員は記者団に「みんなの党には満足してもらっている」と述べたが、みんなの山内康一国対委員長は「今日の回答では賛成とは絶対言えない。もう少し与党が歩み寄ってほしい」と不満を示した。
またみんなは、特定秘密の範囲を示す条文から「その他の重要な情報」という拡大解釈につながる文言を削除し、範囲を限定すべきだと要求。与党は一部削除に応じた。しかし与党案は同時に、特定有害活動とテロの防止で「外国か国際機関から受けた」情報という元の法案にあった縛りを外すなど、実際は「範囲は狭まらない」(与党実務者)仕掛け。江田憲司前幹事長との党内対立もあって存在感を示したい渡辺氏の熱意は、与党に足元を見られた形だ。