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(但馬ふるさとづくり協会転載許可済)
平成26年 第9回但馬検定(2級)問題より
【57】燃えさかる松明の炎で古鬼面姿に木鉾を持った鬼をた
たき、その年の無病息災を願うまつりを何と言うでしょうか。
(a)松岡御柱まつり (b)竹田松明祭
(c)愛宕の火祭り (d)まいそうまつり
正解は、(d)のまいそうまつりです。
「まいそうまつり」は、養父市大屋町宮本の御井神社で1月
14日に行われる珍しい火の祭りです。
神代の昔、泥海であったこの地で、3艘の船で神様が見回り
をしていました。2艘の行方が分からなくなり、神々は「な
いそうや」といって探し回ります。
1艘は大屋町の宮本で、さらに「まいっそうや(もう1艘な
い)」と言いながら探すと、養父市船谷で見つかりました。
「アッター、アッター」と舞う「御船祭(みふねまつり)」
として伝えられました。
実際の祭りでは、参詣者は神主から御神火から点火された松
明を持ち、鬼役の3人に松明を叩きつけ「マーイソーナイ」
とはやし立て追い払う行事です。この年の無病息災を願う珍
しい行事です。
ちなみに、(a)の松岡御柱まつりは、日高町松岡・十二所
神社で4月14日夕刻に行われる「ばば焼き」と言う火の祭
りです。
(b)の竹田松明祭は、和田山町竹田の愛宕神社で7月23日
に行われる火伏の祭りです。
(c)の愛宕の火祭りは、出石町中村の愛宕神社で8月下旬に
行われる、火の用心と無病息災、家内安全を願う火の祭りです。
但馬の里は一年中、とてもたくさんの祭りで賑わいます。
『~さる』
但馬の人は丁寧に言う時、「~さる」と言います。
「なになに、しとんさる」と言えば、「なになに、されてい
ます」の丁寧言葉です。
親戚のおばさんが、家に訪ねてこられることも、
「親戚のおばさんが、あした来んさるよ」と言います。
「もうすぐやって来られますね」と言う時は、
「さ~で来んさるでひょ~な」と言います。
但馬の人は、言葉の最後に「~さる」と付けて、丁寧に表現
したつもりです。