新温泉町のお茗荷祭り

2019年03月15日 | 但馬の祭礼・儀式

         小坂小学校の象


(但馬ふるさとづくり協会転載許可済)
平成30年 第13回但馬検定(2級)問題より

【48】新温泉町竹田の面沼神社で行われる「お茗荷祭り」で
は、参拝者は、その茗荷の芽の形や色ぐあいなどの成長状況
でその年の吉凶状況を占います。この祭りが行われる日は、
次のうちいつでしょうか。

(a) 2月11日   (b) 4月14日   (c) 5月1日   (d) 6月5日


正解は、(a)の2月11日です。

 面沼神社(めぬまじんじゃ)は、元は二方郡の総社であった
神社でした。祭神は、二方国造・美尼布命が祀られています。
寒い二月に、茗荷(みょうが)が生えるという不思議な神社で
す。

新温泉町竹田にある面沼神社の境内に「めぬ池」という小さな
池があります。
普通は春の4月ごろに生えてくる茗荷(みょうが)が、寒い但
馬のこの地に限って、2月11日(旧暦1月7日)を過ぎるころに
生えるというのです。但馬の七不思議なのです。

「めぬ池」の真ん中の小島に生える茗荷を、宮司さんが三本取
って、形・大きさ・光沢などでその年の吉凶・景気を、参拝者
自らが占う奇祭が「お茗荷祭り」です。

早朝5時、夜が明けきらない頃から神事が始まり、祝詞を述べ
「茗荷」を三方(さんぽう)に載せて神前に奉納します。
芽が真っすぐに伸びていると豊作、曲がっていると日照り、上
部に光沢があれば早稲(わせ)、下部に光沢があれば晩稲(お
くて)がよいとされています。

但馬検定はとても難しいです。同じ神社やお寺のお祭り行事で
も、その内容を問うものや日付を問うものがあります。全てを
覚えていないと解けません。

ちなみに、(b)の4月14日は豊岡市日高町松岡の火の奇祭「松岡
御柱(おとう)まつり・ばば焼き」です。
(c)の5月1日は豊岡市佐野の雷(いかずち)神社で豊作を祈願
して奉納される「御田植祭(おたうえさい)」です。
(d)の6月5日は、新温泉町久谷の八幡神社で行われる「但馬久
谷の菖蒲綱引き」の神事です。
菖蒲の大綱を「エイトー、エイトー」のかけ声をかけて引きあ
います。7回目の勝負を「納め綱」と呼び、その勝負の結果で豊
作を占います。

但馬の全ての行事の日付を覚えていなければ解けません。


『みぞこ』

 方言のニャアンスって微妙ですね。但馬の方言で「みぞこ」と
言うものがあります。時ところによっては「みぞっこ」とも言い
ます。

「みぞこ」は、用水路などの溝のことなのです。
「みぞこにゴミ流したら、つまるからあかんで~」なんて注意し
ます。
どちらかと言うと「ちょっと小さめの溝」のことです。

「ザリガニがみぞっこにおった~で」なんて言う時も、やっぱり
「小さめの溝」です。

田植えが始まった時に、どうどうと流れる「大きな溝」は「みぞ」
です。
「蓼川用水が、みぞにどんどん流れてきたで~」と言う大きな溝は
、「みぞ」なのです。
どのあたりが大小の境かは分かりませんが、適当に「みぞこ」と
「みぞ」を使い分けます。