(県営住宅・国府テラスの6階から眺めた府中小学校や当店の姿)
都会でも田舎でも、訪ねた人が初めて見る街の印象は、周りの山々や流れる川の風景が素晴らしいことにひきかえ、迎えた通りが少し汚かったり雑草が目立ったり、空き地や空き家が目立ったり、商店もシャッターを下ろした淋しい状態でありますと、実にがっかりするものです。
それに引きかえ、トンネルを抜けてパッとひらける下り坂の通りが、いかにも元気のよさそうな店舗が立ち並んでいたりしますと、とても好印象を与えます。
街の元気な印象は、立ち並ぶ店舗がきれいであること、一軒も空き店舗やシャッターを下ろしている店がないこと、夜になってせめて7時くらいの時間帯では、まだ店は明るく看板の一つも電気に照らされて明るい通りであること、街の風景はできることならそんな明るく元気なものを望みます。
今日は日曜日、当店は定休日です。
夕刻ちょっと、久美浜方面へドライブしまして帰り道、ホームセンターに寄って買い物をいたします。ホームセンター・ストックの周辺はとても明るくにぎやかで、どのお店も元気な姿、街の風景がとても良いですね。
食事をしまして自宅へ向かうその途中、通ります市の中心部の駅通り、商店街はまだ6時過ぎだという時間帯なのにすっかり暗い通りです。昼間に走っても、数店おきにシャッターが閉まって淋しい通りですが、夜ともなると暗い歩道は怖いくらいの風景なのです。
そんな中でも、店を開けて明るく営業されてます洋品店が一軒二軒、真っ暗な通りに目立ちます。ただ如何せん、ほとんどのお店は閉めてますので多勢に無勢、淋しい暗い駅通りは続きます。
家に帰って本を広げたそのページ、松下幸之助さんの「商売心得帖」にこんなことが載ってます。
『店舗のあり方』
《自分のお店を常にきれいにし、お客様が入りやすいよう、また商品が見やすいようにすることは、商売を発展させていくために、非常に大事なことの一つだと思います。
ただ、そのように店舗をきれいにするということについては、単にお客様の購買意欲を高めるということだけではなく、より一段高い理由からも、大いに力を入れる必要があると思います。
その理由とはどういうことかといいますと、自分の店舗は、自分の商売のためのものであると同時に、自分の街の一部をなすものである。だから、自分の店舗のあり方は、その街の美醜(びしゅう)にも大きな影響を与えるということなのです。一つの街に好ましい店舗ばかりが並んでいれば、その街は、いきいきと活気に満ちたきれいな街になります。街全体に好ましい環境が生まれます。
したがって私たちは、そうした街を美化するというか、街の品位を高めるという一段高い見地からも、自分の店舗をきれいにしていくことが大事だと思うのです。それは、「社会の役に立つ」という商売の真の使命にもとづく一つの尊い義務ともいえましょう。また同時に商売の繁栄にも結びつくものだと思います。》
自分の屋敷・建物だって同じことです。
自分の所有物だからといって勝手放題に空き地を草ぼうぼうにしたり、朽ちた空き家を放置して周りの人に迷惑をかけたりして、街の風景を台無しにすることはとても許されません。
自分の土地であってもその物は街の大切な一部であって、今はたまたま世間様からの借り物であるとの気持ちで取り扱わなきゃなりません。
自分の住んでる街の風景も、一人一人の心がけ一つできれいにも好印象にもなりますね。
《店きれい お客様にも 風景も》