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アンカツを応援するブログ

アンカツこと、安藤勝己騎手を応援するブログです。

アンカツの引退式を前に

2013-02-02 21:04:40 | 競馬
何から書いて良いやらさっぱりである。
そうこうしているうちにアンカツのいない競馬が始まったわけだが、
なるほど喪失感が半端ない。
これまでも乗ってない週はたくさんあったけども、
今後乗ることがないと分かってしまった以上、
どうしても競馬に対する見方が変わってしまうものだね。
まあ、馬券は変わらず買ってるけどもw


各紙、各記者が思い思いにアンカツへの惜別を記事にしていた。
それぞれが、アンカツの人柄の良さへの感謝であったように思う。
アンカツの偉業はいろいろとあれど、これは特に凄いと思うことがある。
それは、アンカツは一度たりともレース後の取材を断ったことがないということだ。
怪我をした場合を除き、アンカツのコメントがブックになかったことはない。
(記載に値しない人気薄馬については、コメントしても載らなかっただろうが)
次のレースがあって慌しい時でも、しっかりとコメントを残していった。
どんな悔しい敗北を喫しても、決して逃げなかった。
むしろ、負けたときのほうが饒舌だったようにも思える。
ただ淡々と自分が思う敗因を的確に記者へ、そしてファンへと伝え続けたことは、
誰にでも出来ることでありながら誰にも出来ないことで、
安藤勝己という人の凄さを表していると思う。
取材しやすい競馬関係者は?という内容で競馬記者全てにアンケートを取ってみたら、
アンカツはぶっちぎりで1位なんじゃないかな。
様々な記者の惜別コラムを見ていく限り、
初対面の飛び込みインタビューですら軽い感じでOKになったらしいからねえw


今回、報道が出ちゃったから引退会見しますという格好らしく、
もし誰も報道しなかったらそのまま放置して、
いきなりいなくなっていたかもしれないのがアンカツらしすぎる。
移動手段にローカル電車を多様したり、近場の銭湯を利用したり、
ファンにサインを求められれば、
俺のサインなんかいらんでしょと平然と応えるように、
(これに関して、どうも本気で思っているようである。
 「そんなん貰ってどうすんの(笑)」って言ってたからなあ。
 まあ、競馬場外でなら貰えるんだけども)
自身の地位というか凄さを何一つ理解していないところは
美点でもあり、ある側面では欠点でもあったのだろう。
まあ、最後までアンカツはアンカツであったわけだ。


自身が褒められることを特に良しとせず、
常に馬を立てる人であった。
勝てば馬の良さを強調し、負ければ敗因をじっくりと考えてコメントした。
これはアンカツの性格によるところもあるのだが、
その根底にあるのは「馬への愛」に尽きるのだろう。
引退会見で長く騎手生活を続けてきた理由を問われて、
「動物が好きだったから」と言った。
こんなことを言った人は初めてなんじゃないだろうか?
その言葉に嘘偽りは一切ない。
アンカツは、世間にもたくさんいる、いわゆる愛犬家の一人でもあるけれど、
彼らが自身が飼う犬を家族同然に愛するように、
アンカツは馬に関わってきたのである。
だからアンカツは「基本・馬なり」であった。
これはレースに限ったことではない。

当然ながら、馬がレースを上手く進めるための教育はしたし、
馬が出世するため(もっと言えば長生きするため)の努力は惜しまなかったが、
馬が嫌がることは極力したくない人だったのは確か。
痛がるそぶりを見せたり苦しがったりする馬には聡く優しく、
それは逆に、競馬法に反するところもあっただろう。
アンカツが他の騎手と一線を画するような存在であったのは、
動物が好きだ、というこの言葉に尽きるのだと思う。
馬をコントロールするのではなく、一緒になって戦うことを心がけていたのだ。
だからこそ、特に追い込んでくる姿が独特でかつ凄みがあり美しかった。
アンカツの追い込みが一番好き、もしくは一番凄いという人は、
別にファンに限らなくとも多いはずである。


小学校の頃から父に連れられ競馬場に通い馬の美しさに惹かれ、
兄や友人をたずねて毎週笠松の厩舎に通っていた日々から40数年。
自分の馬を守るためにはどんな権力に対しても怯まなかった。
アンカツは他の何者よりも馬を愛した騎手になり、
それを最後まで貫き通して騎手生活を終えることになったのだと

明日引退式を迎える前に強く記しておきたい。


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18 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (子猫の肉球)
2013-02-02 21:50:16
明日は、いよいよ引退式ですね。
自分は現地へ行けないので自宅でグリーンチャンネルでひっそりと観覧したいと思います。

なんか、まだ引退の実感が無いのですが・・・
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Unknown (名も無き馬)
2013-02-02 21:59:49
動物が好きだったから 何て言うのはアンカツらしいですね。懐の深さを感じます。でも寂しいですね。管理人さんもブログ止めないで太宰を応援するブログなんてどうでしょうか?
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Unknown (Unknown)
2013-02-02 23:08:36
明日引退式ですか
昔三重にいたものでアンカツさん中央参戦しだした頃はよく中京行ってました。
持っていった馬は大体ダメだったけど依頼された中央馬は一日一回くらい穴で頭持って来てくれたので帰りに駅近くの王将でよく連れと飲んで食べたものです。
福永のデビュー戦勝ちも見ましたね。戻ってきた時友だちらしい人らが裕ちゃんおめでとうと声掛けて福永騎手がはにかんだ笑顔だったのを思い出します。
今までファンになった騎手はアンカツさんだけです。
これからもファンになれる騎手は無いような気がします。
こちらには初投稿ですがずっとアンカツ情報見たくて来てました。ありがとうございます。願わくば、これからもアンカツさんが何か媒体に出たら紹介してほしいです。
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Unknown (yamazo)
2013-02-03 00:08:17
いよいよ明日は引退式ですね。
sankyoさんの仰るとおり、ここしばらくアンカツの騎乗が無い競馬を僕もそれなりに満喫してましたが
さすがに今日は、なんか上の空で実況チャンネルを眺めてましたわ。。
明日も最終レースまで、そんな感じで過ごすと思います。
明日アンカツは、どんな表情で引退式に表れるんでしょうね。
きっとスッキリした表情だと思いますけど、アンカツ自身は、わざわざ俺の引退に式典なんかしなくていいのに。。なんて思ってそうですね(笑)
明日はレースよりもレース終了が待ち遠しいです。
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時代は流れ (岸和田魂)
2013-02-03 00:33:43
正直去年の春から覚悟はしてた。しかしオーバーホールして、一年騎手やってから引退かと思ってた。
ただ個人的に2009年位から、昔より判断力と腕っぷしが落ちたなと思いました。
去年ウインバリアシオンとゴールドシップがいた。若いゴールドシップじゃなく、ウインバリアシオンを選んだのも、ウインバリアシオンを育てきって引退するのかなと思った。
天皇賞秋にウインバリアシオンとアンカツがみれなかったのが悔やむ。
それにしても、騎手の苦労を屁とも思わないサンデーレーシング二代目と、マイネル二代目。共にボン〇〇すぎる。何とかならないものですかね。
返信する
アンカツに始まり… (かぶを)
2013-02-03 02:04:12
その通り、と涙して読みました。
まだ、アンカツのいない競馬をどう楽しんでいいのか持て余して困っています。
時には、また読ませてください。
ありがとう
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Unknown (花音)
2013-02-03 02:42:09
ごぶさたいたしました。

昨年暮れ、生まれて初めて優駿手帳を買いました。
安藤勝己の名が騎手で載る、最後の手帳かもしれない。

杞憂は現実となってしまいましたが、
特にこの1・2年、全力で各地の応援観戦に行き
自分として思い残すことはないと思っております。
今は静かに明日の引退式のために京都におります。

アンカツ、そしてsankyoさんには競馬上そして生き方の
さまざまなことを教えていただき、
感謝の気持ちで一杯です。
お二人の愛する競馬を私も生涯、愛して
そして馬券を買って行こうと思います。

明日は、ご本人はスーツとのことですので
私も観客席でスーツでお迎えしたいと思っております。
寒いかもしれませんが人生たった一度のことですので。

さてご提案ですが、
回顧は大歓迎ですが
(私はダイワスカーレット×アンカツ で
競馬人生がとつぜんはじまりまして、そこはガッツリコメできます)
でも、たとえば毎週の重賞の予想とかも、されませんか?

sankyoさんはこれまでの勝負のご実績と、もうひとつ、
アンカツだったら、このレースをどう走るか、との視点でも
予想されるのでは、と思っております。
ぜひ伺いたい。

そしてこれからもおじゃまさせてください。
返信する
エゴと葛藤と (チャリノフウジン)
2013-02-03 07:21:32

この期に及んでまだ気持ちの整理が付かない・・

熱のせいもあってか夢かそれとも違う世界にいるのか何処かかい離したような。
ボーっとしてる間に野球はキャンプイン、時間がとてつもなく残酷に感じる。
土曜の競馬中継の出演者の思い出話、過去のレース、引退会見、でも実感はわかず。
しょっちゅう競馬場に行ってた頃に車で聞いてた曲を聴きあさる。
夜に出発、朝方到着は今もそうだけど当時は月2~3、毎週のことも。

自分は元々は武邦厩舎の応援してて、アンカツさんはオグリに乗ってたって位の知識。
一度笠松に行って(小さい頃に親に連れられて行ったらしいが記憶ない・・)それからは、アンカツさん来てるわ頑張ってなーって・・まったくライトな応援・・って言っていいのかわからん位で。
なのになぜかアンカツさんの写真が結構あるという・・今見てる写真はルイボスゴールドとアンカツさん。

一時競馬から離れる時期もあったし、いつからどんなきっかけで、アンカツさん中心で競馬を見ていたのか、本当は自分で分かってない。

勝ってくれて馬券当たれば嬉しいけど、負けたってアンカツさんがいてくれたらそれでよかった。
でも・・

アンカツさん一筋とかそんなコアなファンではなかったはずだしパッと辞めるかもしれないなあなんてことは覚悟してたのに。
『お疲れ様、ありがとう』言わなきゃいけないのに。
自分のエゴだけでグダグダ、もやもや、足掻いていてそれをもう一人の自分が天井から見て呆れている。

引退式が終われば少しは落ち着くだろうか。

ダメならもがくだけもがいてのた打ち回って気持ちにケリつけて、遅くはなるやろうけどその時にアンカツさんに心からのお礼を言えるように。

それができたら、またコッソリおじゃまします・・・


いつか旅先でアンカツさんと会えたら、いい天気ですねーとか言葉交わせたらいいな・・
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unknown (tosi)
2013-02-03 10:02:53
本当にアンカツはマイペースな人である意味羨ましいですねー。僕が思ったのは、中央にきていろいろ衝突はあったと思いますけど、それらを自分のそれまでの技術+努力で切り開いて行ったのですから、物凄いことだと思います。本人は「そんなもんかな」くらいにしか思はないかも知れないですが、豊や内博ら騎手の人から称賛されているのを見るとやっぱり嬉しいですね。これからは大好きな温泉でこれまた大好きなお酒と料理を体重を気にせず食べるのですかね。たぶんですけど近所であっても、気さくなおっさんくらいにしか、思わないかも知れないですねー。今までの馬で記憶に残る馬をあげるとしたら、私は中央ではダイワスカーレットで、笠松ではフェートノーザンです。管理人さんはどうですか?
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Unknown (タコスケ)
2013-02-03 10:48:17
自分はテナシャスバイオですね....アンカツ無くしてOPに上がれなかった馬ですね
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