黒柴ひめちゃんの葛塚村だよりⅢ

葛塚城堀之内に住んでます。毎日歩いているひめちゃんとおかあさんの見て歩きです。時には遠くにも出かけます。

桐生閑心院新田へ御目見え桐生謀反を調べ新田書状の事・その1(貴僧に一山を開き申すべし)

2024-09-01 14:28:52 | 桐生老談記の世界

雨がやむのを待って、少し遅めの朝散歩です。

ひめちゃんは、堀之内を西に出て、天神田を歩いてきました。

そのまま帰らずに、今朝はなぜか町組の無量寺を通ります

無量寺は廃寺ではなく、新川の善昌寺が兼務している現役の寺だそうです。

墓地はきれいだけど、ほかの部分は、背の高い雑草が生い茂っています

この道東に、白い雄ワンコがいます

彼に会いたかったのかな?

あれ、今朝は素通りです

昨日の夕方は、尻尾を振って読んでいたのに

ひめちゃん、恋の季節じゃなかったんだね

 

2019年の9月のある朝のお散歩です。

小次郎パパ&ののこねーちゃん&タバサねーちゃんの3名でお散歩です。

ひめちゃんは獅子丸とお散歩です。

みんなで堀之内を北に出て、岩神沼を通って高縄の磨崖仏に寄りました。

この頃は、まだ参道入り口に障害物もなくて、みんなでよく行きました。

最近はひめちゃんの1人散歩で、沼からでUターンしています。

磨崖仏どうなってるかな?

大切な浄土信仰の遺物だと思うんですけど

 

 

 

桐生関心院新田へ御目見え桐生謀反を調べ新田書状の事・その1(貴僧に一山を開き申すべし)

 

去る程に、桐生牛久保と云う所に、閑心院という庵室あり。此の僧、津久井和泉と別して懇意なり。常々、斉藤、非時など供養せられ、ある時、和泉談判のよし此の僧にひそかに語り、弥々(いよいよ)本望をとげ候わば、宜敷く取りなし新田殿御威勢を以て、貴僧に一山を開き申すべし。貴僧執行に事寄せ、新田に内通を送り、毎日家中善悪を記して、新田へ送りける。桐生より新田への内通者、櫛の羽を抜くが如し。



あらすじです。

桐生牛久保に閑心院という庵室がありました。

ここの僧は、津久井和泉と特別に懇意でした。

斉藤(丹後)も、よく午後の食事を捧げていた。

あるとき、津久井和泉は、この僧に由良家中の方針をひそかに語り、「由良家が本望を遂げたならば、私が取り持って新田殿(由良成繁)の御威勢で、あなたに一山を開山してもらいましょう。」と言った。

この僧は執行(しつぎょう)にこと寄せて、毎日桐生家中の善悪を記して、新田へ送りました。

桐生より新田への内通者は、櫛の歯がこぼれ落ちるように増えていきました。

 


桐生の牛久保とはどこでしょう?
現在の地名では見当たらないようです
「閑心院という庵室」とは、さほど大きくないですね

斉藤(丹後)も午後の食事をよく提供していました。
僧侶の食事は、本来は一食で、正午から翌朝日の出まで食事してはいけなかったそうです
非時とは、その食事禁止時間帯です
どうしてもと提供してくる人がいれば、いただくしかないようです。
うまい抜け道です
斉藤(丹後)は、胃袋を捕まえたということでしょうか

閑心院の僧と特別親しかった津久井和泉は、ここにも内通を勧めました。
「もし事が成就した暁には、新田殿(由良成繁)の御威勢で一山を開山できるように取り計らってやる。」と
それは喜ぶでしょう
毎日せっせと、桐生家中の様子を報告したのです
こんなふうに新田への内通者は、どんどん増えていったのです


これは桐生山鳳仙寺(ほうせんじ)の始まりの話です
鳳仙寺は、何度か行ってます



鳳凰が飛び仙人が舞うお寺のイメージとは、ちょっと違う話です

桐生川紀行総集編・心のいぼ取り地蔵(桐生山鳳仙寺)

 

初稿  2019.08.03  FC2ブログ「黒柴ひめちゃんの葛塚村だより」

改稿  2024.09.01

 

 

(つづく)

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