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「宏観異常現象」あれこれ

2007年06月11日 | Weblog
●宏観異常現象(こうかんいじょうげんしょう)

・大きな地震の前触れとして発生ないし知覚されうると言われている、生物的、地質的、物理的異常現象とされるものなどを、ひとまとめにして呼称するものです。



●傾向
・地震の起こる3ヶ月位前から異常な現象が現れ始め、10日位前から現象は急増することが多いとされます。また地震の規模が大きい程、「宏観異常現象」が観測される範囲は広くなると言います。



●観測されるとする現象
・鳴動(音)
・地鳴り、耳鳴り(超低周波音)
・発光現象
・電磁波
・地震雲、竜巻
・テレビ、ラジオ : 縞が入ったり、画像が映らない、ノイズが入る。
・携帯電話、PHS : 雑音が酷い、データ通信の速度が異常に遅い、切断する
・地下水・温泉・海象
・地下水の水位、温度の異常、潮の異常干満、海面の変色など。


○動物の異常行動
・動物が暴れる、鳴く(吼える)、通常いない場所に現れる。
・俗説‥「地震の前にはナマズが騒ぐ」などといわれるが、それ以外にもことわざや伝承などとして、下記のような主張がある。
・鶏が夜中に突然騒ぎ始めるときは、地震がある兆し。
・日中カラスの大群が移動するとき、地震に注意。
・日中カラスの大群が異常な鳴き声で騒ぐとき、地震の可能性。


○地震雲・気象
・長く太い帯雲が下のほうにあり、空に長く残るときは近く(その雲の直角線上または延長上)で地震。
・長く太い帯雲が高くにあり、空に長く残るときは遠くの方(その雲の直角線上または延長上)で地震。
・井戸から音が聞こえたり、井戸の水の潮位が変動する時は地震の疑い。
・龍のようなまき雲(竜巻とは違う)がまっすぐ立ち上るときは、すぐに(比較的強い)地震の疑い。
・夕焼けや朝焼けの空の色が異常な時は地震の疑い。
・日傘や月のかさが異常に大きい時は数日以内に地震の疑い。

・月の色(昇ったばかりの月の色などは除く)や光が異常な場合は地震の疑い。
・朝焼け時の(太陽の)光柱現象は地震の前触れ。
・赤い地震雲(帯状雲など)は強い地震の疑い。
・夜、昼間のように明るいとき(発光現象)すぐ地震を疑う。
・地面の下から不気味な鳴動を発し、空気が重く沈んでいるときは即地震がある。


○兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)・新潟県中越地震の直前にも上記のような現象を目撃した人が数多くあり、地震の前兆現象とも呼ばれている。


○これらの現象は当然、地震の発生とは関係なく発生しうる現象でもあり、定量的な弁別が付かない限り、これらの現象により地震予知の方法として地震の有無を判断することは避けるべきである。また大きな震災により精神的ショックを受けた人々が後の記憶や印象を頼りに証言する場合も多いため、後付けの理論であると言う意見もある。


○地震雲については、雲の形と地震発生との関係が全く不明であり、また地震雲であると主張された雲のほとんどが従来の気象状況により発生のメカニズムを証明できるものである等、否定的見解が多数派である。気象庁地震予知情報課も「占いと同レベル」と斬り捨てている。


○新潟県中越地震の直後に“地震雲では”と寄せられた情報のほとんどは、飛行機雲、巻き雲、高積雲などだったという。


○また発光現象についても、三河地震、兵庫県南部地震、新潟県中越地震で多くの目撃例がある。そのほとんどは揺れが始まってから目撃されているが、揺れの数十秒前の目撃例もある。震源方向の上空に黄色い(または白い)光が数十秒間見られたという証言が多い。ただしこれも、電線からの放電を見間違えた可能性などが指摘されており、科学的に裏付けられていない。


○海底で地震が起きるとメタンハイドレートが浮上し、海面上で青白く発光するとも言われている。しかしこれも科学的な証明がなされておらず、根拠のない話という程度にとどまっている。



●宏観異常現象の研究・行政

○電磁波によるもの
・地震の前後には、震源およびその近傍から電磁波が放射され、特定の空間帯域あるいは電離層にまで影響を及ぼすといった説



○長波によるもの
・日本では、理化学研究所やJAXAのリモートセンシング研究により極超長波223Hz/17Hzの電磁波予知研究が先駆で、全国各大学など40箇所ほどの観測点があり、データの数量・規模・定量性に関する信頼性は高いとされる。



○短波(FM波)によるもの
・放送出力や地形・距離等を勘案すれば、本来直接波による視聴はまず不可能であるはずの遠距離のFM放送局の電波が地震前に受信できる現象(異常伝播)が、2002年12月より57事例あったことが地震学会で発表された。(2004年10月・北海道大学)



○ラドン放射によるもの
・岐阜大学などが、地中水脈に含まれるラドン放射を計測する観測システム網を構築している。



○大気イオン濃度によるもの
・岡山理科大学の弘原海清(わだつみ・きよし)氏は、大気イオンの濃度変化を用いた地震予知の研究を行っている。



○東海大学‥様々な手法を用いて地震予知研究をしている。



○日本大学‥「夜光」という小型衛星の打ち上げを計画しており、大規模な地震の直前に空が発光するとされる現象を宇宙から捉えようとしている。


○行政の取り組み
・静岡県地震防災センターでは「宏観異常現象収集事業」として宏観異常現象を県民から受け付け、ホームページで件数を公開している。


・関西の大学と経済界でつくる関西サイエンスフォーラムでは「地震宏観情報センター」の設置を提言している。


●中国では‥
・1975年に発生した海城地震において、国家地震局が動物の行動異常の報告を広く募集する活動によって地震の直前予知に成功し、死傷者の軽減に貢献した事例がある。


・その翌年に発生した唐山地震においては同方法による直前地震予知は失敗しており、以後の検証や継続調査なども行われていない。



参考にしたHP
「産業技術総合研究所~地震に関連する地下水観測データベース」
http://www.aist.go.jp/RIODB/gxwell/GSJ/database/index.html

「静岡県地震防災センター~宏観異常現象収集事業」
http://www.e-quakes.pref.shizuoka.jp/data/koukan/

「東海大学~地震とウナギの関係」
http://vanpc04.iord.u-tokai.ac.jp/namazu/

「地震雲のサイト」
http://www.interq.or.jp/earth/eqc/clouds.htm

「木下直之氏のHP」
http://www.um.u-tokyo.ac.jp/museum/ouroboros/04_02/kikakuten.html

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