3つめのコーナーは尖閣諸島に関わる中国との問題。だいたい中国はいま東アジアで
強引な拡大政策をとっているから要注意です。
ただ私が少し気になっているのは、ここまで日本が領土を主張しているときに使う言葉、
「父祖伝来の地」とか「歴史的に日本固有の領土」といった表現をするとき、沖縄などの
離島はそれに当てはまるのか疑問に思うわけです。言葉も違う民族の琉球王国というのが
ずっとあったわけで、島民の全面的な合意を得た上での吸収合併ではなかったと思われる
ので。ただ中国に吸収されたいとはいま思ってないでしょうけれどね。
1920年、尖閣諸島には日本人が住んでいて、難破した中国人を助けたら中国から
感謝状が来たので、そこは日本の領土ということだろう~というわけだ。こりゃ
1点追加~、だね^^
「19世紀後半まで、尖閣諸島は、どの国にも属さない琉球周辺の無人島でした」と
言っちゃうんだ! 中国は「むか~しむかしから、このあたりは全部大中華圏!」と
言うでしょうねえ。
19世紀末、沖縄県知事が日本政府に「尖閣諸島を管理下にしてね」と上申しました。
「だから日本のもの」と言うには、「それお前の国内で勝手に言ってただけだろ」と
言ってくるだろうなあ。
戦後のサンフランシスコ条約では、米国が尖閣諸島は日本の領土と確認したらしい。
コレ、中国はその条約締結に参加していないので、日本が北方領土のところで言って
いたように、「いかなる意味においてもこれに拘束されることはありません」と
言うでしょう。そりゃそうだ。なんで米国が勝手に決めたことに従わなきゃいけないの。
みんなお互いに「お前が勝手に決めることじゃねーよ」と言うもんねえ(^益^)w
ほーら、中国は「おおっぴらな侵犯である」「昔から中国の領土である」と言って
きます。「歴史的に」とか「父祖伝来の」なんて日本も言いますが、「中国四千年の
歴史」だとか「五千年」だとか言い出されてはかなわない。だからこっちは100年前
ぐらいまでは誰のものでもなかった、というわけだな^^;
最後に日本政府の対応がまとめられていました。領土を占拠されているロシアと
韓国に対しては「領土問題が存在」としていて、日本が占拠している中国に対しては
「領土問題はそもそも存在しない」なんて門前払いというわけか。
ロシアと韓国もこんなこと言うのかな。ちと恥ずかしいではないかね。取られてる
韓国の竹島に関しては「意図的に無視しているのか」と不平を言いながら、取ってる
中国の尖閣諸島に関しては「そもそも問題は存在しない」と平然と言うって。。。
日本の立場としては、お互いの言い分を公に明らかにして(その際はフェアで簡単に
ツッコまれないような内容にしてくれ)、出るとこに出て第三者の判断を仰ぐ、
つまり「国際司法裁判所」で決着をつけるというふうに一貫するのはどうだろう?
二階では企画展『日本の「かたち」を描く─地図・海図編纂にみる領土・海洋認識の
変遷─』をやっていました。以下パンフレットの説明です。
本企画展では、最新の研究成果も踏まえ、近世から近代(明治初期)にかけての日本の
(特に政府機関による)地図・海図編纂の歴史を紹介します。そして、地図や海図の
編纂や流通過程を通じて、日本の国土/領土認識や海洋認識がどのように変遷して
きたかを説明します。
「特に政府機関による地図」なんて言っちゃっていいんですかあー。最初に1780年の
地図が展示されていますが、北海道ないですよー。その頃の松前藩は、「領土」という
よりも原住民との「交易の権利」を持っていただけですからねェ。下の階で「父祖
伝来の」「固有の領土」って言ってるんだから。。。
そうそう。パリ万博で出したのがコレ。渋沢栄一が行っていたのですね。こうやって
載せないといけません。
右の一番新しい1876年の「大日本国全図」では、北海道は松前藩の西南エリア以外は
ほぼ真っ白じゃねーかー。たしかに前述した1889年に蝦夷地を一周したランドーの
旅行記によれば、北海道のかなりの部分は日本政府の管轄が及ばない状態だった
わけだからなあ。それに今問題になっている尖閣諸島や竹島はよおく見ても出て
なかったな。。。これでばっちり地名まで載ってたりしたら有力なのだがw
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