二峡温泉に戻り車を止めると、素晴らしいつららのアートを発見した。
岩や木の根から染み出した水が凍り、このような造形美を生み出している。
この日から気温が上がり、翌日には雪がどんどん解けていました。
この氷のオブジェもはかなく消え去ったのでしょう。
積もった雪も見とれてしまうような形。雪のないときにはガラリと違った風景に
見えるのでしょうねェ。
泊った宿の自慢の温泉。「自噴泉岩風呂」といって、底の岩の裂け目からお湯が湧き
出てくる温泉です。1728年からあるそうです!底にはいくつか深い穴があります。
ここはむかし川で、小さな石が水流で転がってできたへこみだとか。
ここは混浴で、カメラを持っていくなんて怪しまれそうですが、だ~れもいないので
まっいいかと(^益^;
こちらは外の露天風呂。積もった雪で大きなボールを作り、川の中に放り投げて
みました。すると水の温度も低いためにすぐには溶けず、流れのなかでぐるぐると
あちこちさまよっておりました^^
ブリティッシュ・ヒルズの売店に英国製のエール(ビール)があり、そこになつかしい
ケビンの住む我が第二の故郷、ニューカッスルのブラウンエールを発見^^
さて今回温泉で読む詩は200年前の農民詩人、ジョン・クレアの「思い出」です。
冒頭の部分を御紹介しませう^^
Remembrances (1832) John Clare (1793-1864)
Summer pleasures they are gone like to visions every one
And the cloudy days of autumn and of winter cometh on
I tried to call them back but unbidden they are gone
Far away from heart and eye and for ever far away
Dear heart and can it be that such raptures meet decay
I thought them all eternal when by Langley Bush I lay
I thought them joys eternal when I used to shout and play …
夏の喜び、それはひとつひとつ、幻影のように消え去った
そして秋の、さらに冬のどんよりとした日々がやってきた
私は呼び戻そうとしてみたが、それらは自ら去ってしまったのだ
私の心から、目から、遠く永遠に、ずっと遠くに
こんなことがあるのか あのような喜びが失われるとは
ラングリーの茂みに横たわっているとき、それらはすべて永遠だと思っていた
騒いで遊び回っていたときには、喜びはずっと続くものと思っていたんだ…
詩人はすっかり中年になり、若い頃をしみじみ思い出しております。
そう、子供の頃は、楽しく過ごす日々が永遠に続くものだと思って
生きています。でもそれが過ぎ去ると、時が戻ることはないのだ、と
せつなくなるわけですね。
この詩は文法も正確ではないし、句読も無視されております。でも書いて
ある内容は素晴らしいではないか、と20世紀になって注目されたのです。
自分の書き残した詩がずっとあとで掘り起こされ、地球の反対側の雪積もる
温泉で読まれるだろうなどとは、思いもしなかっただろうねェ^^
クレアの生まれた家の写真が、ウィキペディアにありましたので転載します。
「農民詩人」なんて言われているのでボンビーなのかと思っていたら、立派な
おうちじゃないですかーw 住んでみたいねェ(^益^)